購入価格 確か工賃込み2万円台前半
VIGORE CrMo Racer に取付けて運用中。
規格はJISの1インチ。以前はITAとJISを交互に作っていたようだが、最近はITAしか見かけない気がする...。
※余談ですが、VIGORE CrMoRacer のヘッド回りはJIS世代とITA世代が存在していて、私のフレームはJIS世代です。
さてこのクリスキングのヘッドセット、実はいつ交換したかあんまり覚えていません。多分7~8年ぐらい付いているはずです。
保守点検は、フォークを抜いたついでに清掃して錆止め撥水用にグリスを薄く塗り普通にヘッドのガタを取る程度。ベアリングの内部はシールが強固過ぎて分解出来る気がしないので完全ノータッチ。
これだけ強固なら異物が入り込む余地も無さげですし、わざわざ分解清掃注油を行う必要もないかなと思います。もちろんパーツ交換もしていませんし、当然のようにノートラブル。
このシールこそがクリスキング製品最大の魅力。
過去使った事があるヘッドセット(ロード以外も含む)は数年もすると、ベアリングの内外輪に波状の摩耗溝が出来てハンドリングがカクカクしたり、ベアリングの玉や保持器がぐちゃぐちゃに潰れて出てきたり、鉄粉や針状の鉄片(刺さると痛い)が出てきたり、ベアリングと外のケースとの間で滑りが発生して(クリープ現象という)隙間が出来たり、パキパキ音が鳴ったり。といった感じでイライラする事が多々あったのでそれが無いだけでも好印象。
しかも、フォーク交換やらフレーム塗装やらで何度か脱着されているのに、使用感は何も変わらず音鳴り等のトラブルも一切無い。それが7~8年ぐらい続いているのだからクリスキング様様だ。
そして一番驚愕したのが、ベアリングを手で回した時のシールの抵抗感。新品を取付けて馴染んだ辺りから一切変わっていないのだ。
大阪の某ショップの店員さんは、
「クリスキング製品は何年か使った後に、使用済みと新品のベアリングを手で回して比べてみると、ダストシールの抵抗感と滑らかさが新品状態から殆ど変わってない事が多い。(水没ノーメンテで錆びてなければだけどw) そのシールの強さを実感した時に初めてその良さが分かる。」
と熱弁されていたのだが、何年も掛かってやっと実感できました。
シールが強固なのでベアリング単体での回転抵抗はかなり重いですが、ハンドリングはいつも軽やかでしっとりと滑らかで、負荷が掛かった状態でも動作はスムーズ。でも交換直後は他のヘッドセットに比べ極端に質感が良いという事も無いのであまり感動は無かったように思う。注意深く探れば確かにスムーズかなって程度。
単に私が鈍いだけかもしれないが。
そのハンドリングを無機質に淡々と長時間発揮し続けるのがクリスキングの真の凄みだ。
これは鈍い(かもしれない)私にでも断言出来る。
付属のヘッドキャップも含め、金属光沢は大変素晴らしい。私はシンプルにシルバーを選んだが、カラフルなアルマイトももちろん素晴らしい。
どれを選んでも不満は無いと思う。
ウチの個体は下記写真の通り。7~8年使ってるので小傷が増えてきて年相応な感じにはなってきましたが相変わらず光沢を放ってます。
ここまでベタ褒めのいい事尽くめですが、値段は上記の通り2万円強ぐらいです。控えめに言って爆安だと思う。
新車購入時にちょっと奮発してクリスキングを入れておけば、廃車までヘッドセットは一度も換えないなんて事もザラにあるのではないだろうか。中途半端なヘッドセットを何回も交換脱着するより間違いなくお得だし、脱着の度にフレームにダメージが入る事も考えると交換回数は少ない方が良いに決まっている。
【総評】
私のような普通のサンデーロードバイク乗りであれば、新車購入時にちょっと奮発するだけで最高の所有欲とハンドリングと耐久性が廃車になるまで堪能できる(かもしれない)素晴らしいヘッドセット。
ただ、その良さに気づくのには長い時間が掛かる。
価格評価→★★★★★(控えめに言って爆安)
評 価→★★★★★…∞(正直、悪い点が見つからない。絶賛する要素しかない。)
【追伸】
2019年春に新車導入したんですが、躊躇なくクリスキング入れました。
サイズが違うので別途レビューになります。
レビューが書けるのは一体何時になることやら。