購入価格 ¥29万(定価)+オプション
長いことリムブレーキのロードをメインに乗ってきていて、ふとしたことからワイドリムなホイールの魅力を知ったのをきっかけにセカンドバイク(旧:ANCHOR RA5)の更新も兼ねて購入。
ホイールはMAVICのKsyrium S DISC、タイヤはパナレーサーアジリストクリンチャーの28cにR-AIR。
円安&高騰している時期で間が悪いと分かってはいたがどうしても好みの色(アシッドライム)が欲しかった。
納車時点で初期装備のタイヤとホイールは処分してもらったのでその点は留意。
・平坦
パーツの選択を間違えなければ(後述)進みはすこぶる軽く、中速度域までは踏めばその分進んでくれる。思いっきり速度を上げると頭打ちするような感触はあるが、キープできる出力をはるかに超えているレベルの話だし、高性能ホイールがあればある程度はカバーできると思う。
・登り
105+普通のホイールなので登り性能は普通ですが、短い区間や急勾配をダンシングの勢いで乗り越えるスタイルにマッチします。
前は52/36ですが後ろは最大30Tもあるので劇坂での対応力も高いです。
・下り
下りにおいての性能はとても優秀で、ハンドルからホイールに至るまでバイク全体がまとまったような剛性の高さと安定感、28cタイヤのグリップ力、そして油圧ディスクもあって60km/h出ても安心して下ることができた(25cのリムブレーキではここまで出す気にならなかった)。狭い林道の下りでも細かい段差を気にすることがなくなったことで逆に速度が出やすくなり、路面のギャップより歩行者や対向車の存在に注意が向くようになったほど。
・振動吸収性(快適性)
アルミフレームらしくない程には振動吸収性は高い。タイヤと空気圧次第では振動どころか、軽い衝撃くらいまでなら角が取れたように伝わる。
「カーボンフレームのよう」と言われていますが、アルミとカーボンの乗り味が混じっている印象で、ブラインドテストをすると区別がつかなそう。
(アルミフレームにしては優秀ですが、フルカーボンに慣れた人には当たり前すぎて特筆すべき点には感じないかもしれません)
・ロングライド
振動吸収性がいいこととロング向きであるというところは必ずしも一致しないのか、フルカーボンより脚に疲れを残しやすいかな?といったところ。
駄目ではないけど既にロングライドで使えるバイクを持っているならあえて選ぶことはないかな。
・レース
アップダウンのある京都美山のロードレースで使ってみました。剛性の良さが効いて、高い出力が求められるシーンによくハマる。特に曲がりくねった下りではダウンヒル性能が発揮され遅れをとることがなかった。
余談ですが出走前の集合場所に自分のバイクを置いて場所取りをしていたのですが遠目に見てもCAAD13のアシッドライムカラーが滅茶苦茶目立ってたのが面白かった。視認性はSuperSixのバイオライムの次に高いと思う。
・総評
バイク単体としてはよくできていますが、足を引っ張ることはないけども下り以外でスピードが底上げされる感じはしなかった。タイヤやチューブの軽量化で改善が見られたのでより高性能なホイールが欲しくなるところです。(履き替えてテストできる機会があれば追記します)
最初は通勤兼用のためシマノのMT系のシューズを使っていましたが踏み込み・引き足のロスが気になってソールの硬いBOAつきのものに変えました。パーツをケチらずアッセンブルしようという気になるのは基本性能が高いせいなのでしょうか。
CAADとは直接関係のない部分/ディスクロード全般について
25cクリンチャータイヤも使ってみましたがディスクブレーキの制動力を受け止めきれないため、リムブレーキのロードと比べてアドバンテージがあるように思えなかった。細いタイヤで不満がないのであればわざわざディスクロードにするメリットはないと感じます。
便宜上ディスクロードとは呼ばれていますが、油圧ブレーキよりも新ETRTOのワイドなタイヤが使える(リムを装備できる)ことが最大のメリットだと思っていて、28c以上でも軽快に走れることを目標にしたいのでホイールやタイヤ(チューブ)はケチらないほうがいいでしょう。
#というのも納車後、想定より走りが重かったため調べたところチューブの重量が一本160gあることが判明し、早速買い換えるはめに。23~25c時代はチューブの重量を気にしなかったので店員に任せた自分のせいですハイ…
重量そのままでタイヤを太くすることによる快適性はフレームのそれより費用対効果が高いです。路側帯でも減速しにくくコントロールしやすくなったおかげで後続車両に道を譲りやすくなったのも意外な効果でした。
現行モデルの完成車には25cのタイヤがついておりディスクロードの良さを生かせていない気もしますが、1900gあるらしい?ホイールの重さを相殺するためでしょうか。もしホイールのアップグレードを考えているのであれば28c以上も体験してみてください。
初めてクロスバイクに乗り始めた頃、とにかく走りを軽くするために23cのロード用タイヤに変えました。それは安く手軽に軽快感を得られる甘い罠だったのかもしれません。いつしかギャップに苦手意識が生まれ、荒い路面のルートを避けるようになり、気がつくと決まったルートばかりで冒険をしなくなっていました。
ディスクロードはクロスバイクに乗り始めた頃の冒険心を、自由でいいということを思い出させてくれる、そんな可能性を秘めているように感じました。
価格評価→★★☆☆☆ (リムブレーキ時代に比べるとCPは下がった)
評 価→★★★★☆
<オプション>
年 式→2022
実測重量→Ksyrium Sにペダルなしで8.9kg