購入価格 ¥25,800
※モデル名がややこしいですが、このシューズは2穴でMTB用です。ロード用はTempo Artica GTXというモデルです。ただ、両モデルはアウターソールを除いて限りなく類似したシューズですので、Tempoの購入を検討されている方にも参考になると思われます。
フィジークがついにGORE-TEXを採用したシューズをリリースしたということで、期待に胸を膨らませて試してみた。結論としては、目立った欠点のない完成度の高いシューズだと言えるだろう。
まず、履きやすいのがよい。この手の防寒シューズは履きにくいものが多く、シューズカバーの脱着が煩わしくてせっかく防寒シューズを買ったのに元の木阿弥だった、なんていうことにもなりがちだ。その点、このTerra Artica GTXはまったくストレスなく履けるのがよい。もちろん脱ぐときもストレスフリーだ。
BOAとベルクロ搭載で調節もラクチン。ただBOAが締め付け方向への回転のみで、逆回転によって緩めることができないので、その点は不便といえば不便だ(リリースの際はダイヤルを引き上げる)。
サイズ感については、当方はマビックのシューズで25.5cm、シマノで25.2cmを愛用しているが、フィジークは25.7でピッタリ。ただ、やはり幅は比較的狭いし甲の低さもなかなかのものなので、一般的な日本人の足には合わないかもしれない。ちなみに、フィジークの公式サイトにあるサイズ表はまったく参考にならなかったので、気をつけられたい。
ペダリングについては、踵のホールドが若干弱いものの、それ以外には特に気になるところはなく、及第点だと思われる。
暖かさについても、合格点だと思う。内側のフリース素材も相まって0℃前後なら十分暖かいと感じた。ただ、マイナス5℃を下回ってくると厳しくなるのではないかと思われる。また、GORE-TEXとはいえまったく蒸れないということはないので、ウールソックスとの組み合わせは必須だと感じた。綿のソックスだとじっとり湿って足が冷えてしまう。
アウターソールについては、剛性指数5/10とのことだが、山サイ用にしては硬いと感じた。ペダリング効率は上々だが、押し担ぎの多いトレイルでは歩きにくく滑りやすいと感じる場面も少なくなかった。
以上のように、細々とした不満はあるものの、シンプルだがカッコいいデザインで、かつ機能的にも大きな問題はない。シューズカバーは好かないが、冬季も貪欲にサイクリングを楽しみたい人にはうってつけのシューズだ。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★★
<オプション>
年 式→2022
カタログ重量→432g(42サイズ)