『軽くて硬くて頑丈』
リム重量:395g・393g(実測)
同メーカーのグラベル特化型belgium G よりも軽量な本製品。いちおうメーカーサイトではロードモデルに分類されますが、グラベルでも全然オッケーです。
【諸条件】
・スポークホール 28H
・ハブ Onyx vesper
・スポーク ピラーWING20 (Jベンド)
・スタンズ 25㎜リムテープ 2重巻
・スタンズ チューブレスバルブ
・パナレーサー グラベルキング 27.5-1.9
1.組みやすさ
<普通>
最近のカーボンクリンチャーリムほどではないものの、軽量アルミリムということを考慮すると全体的な剛性は高い印象です。
縦横ともにフレを収束させやすく、テンションも上げやすかったです。
650Bを組むにあたっては、ひたすらに反応の良さ、頑丈さを重視。
クッション性とか脚当たりとかはタイヤに任せちまえ!というコンセプトだったので、ばっちり期待どおりです。
2.タイヤ装着の難易度
<普通>
手だとややしんどい。IRCレバーを最後の一押しに使用すれば余裕。
3.ビードの上げやすさ
<良い>
フロアポンプでしゅこしゅこ一発。2.0bar前後でビードバチン。
4.エアー保持
<普通>
当然といえば当然ですが、そもそもタイヤ巾が40㎜を超えてくると、エアボリュームが増えて低圧となるため、相対的にエアー低減率が低いです。
1週間ほっといてもほとんど気にならないぐらいの変化なので、ずぼらな街乗り&トレーニング用としては言うことなしです。
5.耐久性
<良い(多分)>
ガンガンオフも走りまわってますが、いまのところ問題ないです。石畳を連想させるその名に恥じることなく頑丈なリムだと思われます。
とはいえ軽量なりの脆さはあるはずなので、重量級のDH系リムほどラフな扱いをしてやるのは気が引けます。
6.走行性能
<とても良い>
悪路走行での安定感は言うまでもない、、、というかこれはタイヤによるところが大きいですね。
ですが、冒頭の仕様でとても「かかり」がよく、気持ちよく進むリムです。
(当方体重60kg程度、リアテンション110-120kgf程度、6本組)
所謂「バネ感のあるクロモリ車」に乗って、そのバネ感がよく分からなかった鈍感な私でも、ペダリングの際に、「11時の角度から1時の角度まで、勝手に足が後ろから押される」感覚というものを、はっきり感じ取れました。
Onyx ハブの効果も多分にあるでしょう。
そして登り。
650Bかつ重量級のハブ、タイヤであるにも関わらず、ZIPP 303 firecrest(新型フックレスver.)に28cを履かせた場合と比較して、ホームコース(4km弱/300mup)のタイムは同等、もしくはそれ以上という結果が出てしまいました…
さすがに平坦や下りはZIPPに敵いようがないので、トータルバランスでは完敗ではあるのですが、ちょっとショックです。
ごんぶとタイヤによる凄まじいグリップ、小径になったことによる高剛性化、スポークテンションを高めた恩恵は、加速を繰り返すヒルクライムでもメリットになりうるのかもしれません。
得てしてグラベルが山間部、そして砕石多めの林業用道路というパターンが多い我らが日本。
登りの性能を犠牲にせず、一発破断の心配も少ないこのアルミリムは、グラベルライダーにとってベストチョイスのひとつではないかと思われます。
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登りが苦にならないので、こんな山奥のグラベルへのアクセスも自走で行く気になれます。
足当たりやグリップとのバランスの落としどころが難しいですが、軽量ラテックスにクリンチャー仕様で、オンロードのヒルクライムレースに突っ込んでみるのも面白そうかも。。。
価格評価→★★☆☆☆国内正規ルートで ¥30,000弱。アルミリムにしてはかなり高額。
評 価→★★★★★(しかしよい)