購入価格 オーダー時に指定。単品で買えば¥6,500前後
cazaderoはそのSOMAブランドから発売されているグラベル向けタイヤ。
対応するリムは700Cと650B。
それぞれに42mm幅と50mm幅があるらしいのだが私は650B×42しか使った事が無い。
色はアメ色とブラックがあり、私はアメ色を使用。
SOMAブランドから発売されているが製造元はパナレーサー株式会社。
タイヤサイドにも MADE IN JAPAN と明記されている。

タイヤとチューブの里帰り記念と称して本社工場の前で1枚撮ってきたw
【導入のきっかけ】
VIGORE 山と旅の自転車plus(通称、山旅車plus) をオーダーする際に、
「ロードっぽい感じで舗装路を高速移動し、ダブルトラックや廃道を発見し次第片っ端から突入出来るタイヤはないでしょうか」
という相談を持ち掛けてみたらこのタイヤを勧められました。
山旅車plus開発時にテストした650Bのグラベル系タイヤの中では一番軽快に走るとの事です。
【組付け・セッティング】
チューブドで運用。
チューブ銘柄はパナレーサーの安価で黄色いやつ。
嵌めやすさはリム内の溝に落とし込むなどの手順を踏んでいれば普通~若干固いかなぐらいの印象。
空気圧は3.5~5.3barが使用範囲となっておりますが、私は基本的に下限一杯の3.5barで使用。リム打ちも無く、段差の形状に合わせて上手く変形し、ポヨンと越えてくれるのでこれぐらいが一番楽しい。空気を多めに入れると固いゴムの塊みたいになってあまり面白くないし、転がり抵抗が大きく減る事もありません。
とにかく低めにするのが吉、といった印象でした。
【トレッドパターン】
写真の通り普通にブロックタイヤですが、よく見るとセンターに細いスリックゾーンがあります。

スリックゾーンの外側に回転方向によって形状が違うノブがあり、前輪に使うか後輪に使うかでタイヤの回転方向が変わります。
この写真は
・後輪
・進行方向は左
となっています。
タイヤに負荷が掛かった際の地面への食いつき向上を狙っているようだ。
回転方向はサイドに書いてあるので要確認ください。
【走り】
重量は700×42が510gで、650B×42が470g。(SOMAのHPより。)
重量自体は決して軽くは無いが、リム径やタイヤ径が700Cより若干小さいため、加速時の重さは数字ほど重くは感じない。重いのは確かだけど。
ハンドリング時も重量は感じるが、操作が遅れるほどでもないのでそんなに気にならない。
路面別に細かく印象を述べるとこんな感じ
~舗装路~
・センタースリックのお陰でブロックタイヤの割にはそこそこ転がる
・舗装路の平地巡行はロードの1~2割落ちぐらい
・ヒルクラはさすがに重い
・スルスル加速させる方が向いている
・絶対的グリップ力はロード用レースタイヤと比べてはいけない
~オフロード~
・ダートはしっかり押し固められた土や砂であれば全く問題なし
・腐葉土のようなふかふかした路面もOK
・芝生みたいな草の上もOK
・多少のぬかるみも問題なし
・ガレ場も石が動かなければ何とかなる
・地面が動く路面、例えば深い砂利や砂浜みたいなのは苦手
・絶対的グリップ力はMTB用レースタイヤと比べてはいけない
・排土性は割と良い
という印象です。
ツーリング、ポタリング用途であれば必要十分なグリップは有していますし、ウェットでもピーキーな挙動を示すことは無いので扱いやすいです。滑るときもゆっくり滑り出しますし、滑る前にグリグリブニブニと不快な感触が伝わってきて、タイヤが「今から滑るけどいい?」って訊いてくるから限界を掴みやすい。
オンとオフが楽しく安全に走れたら十分と考えるならこのタイヤはアリ。
【耐久性】
酷道険道腐道の類も特に路面は選ばず突っ込みますし、ホイルスピンさせるし、若干スキッドもするし、自転車旅で舗装路を延々と爆走する時もある。それでも目に見えて目立つような損傷は無いので弱い部類には入らないと思います。
摩耗量はローテも交えて2350㎞走ってこれぐらい。

摩耗前(正確には100kmぐらい使用後)の写真は1つ前の写真になります。
2000㎞を超えたぐらいでノブの根元に細かいヒビが現れてきていますがまだ大丈夫そう。
この調子だと3000㎞は確実に持つかな。
耐パンク性能に関しては、前後1回ずつ植物の刺を踏み抜いてパンクしておりますが、過去私が使用したタイヤの中でこの刺に打ち勝ったのはGP4000SⅡのベクトランブレーカのみ。

タイヤサイドはそこそこ強いのか鋭い落石等で切った事は無い。これに関してはコンチGPシリーズより強い。
総合すると、鋭い異物に対しては特段強くはないなですが切り傷の類には強いようなので弱い部類にも入らない、"平均点よりちょい上"ぐらいかなという印象です。
【総評】
舗装路の快適な巡行をこなしつつ荒れた場所も走れるダートツーリングタイヤ。
レーシングタイヤのようにはいきませんが、必要十分なグリップと扱いやすさを有した扱いやすいタイヤです。
オフロード寄りのグラベル遊びをする人にはおススメです。
価格評価→★★☆☆☆(ちと高め)
評 価→★★★★☆(扱いやすい良いタイヤ。欲を言えばもう少し加速時の軽さが欲しい)
<オプション>
年 式→2019年春に購入
カタログ重量→470g(650B×42)