購入価格 ¥4106/本 wiggleにて
チューブラータイヤのような走り心地を目指したというSchwalbeの新型ハイエンドタイヤを安かったので試してみた。同じ製品名のタイヤが何世代もあるが、2020年発売のロゴがオレンジのものである。タイトルのAddixは区別のために付けた。1か月使用し、300km走行。
サイズは700x25c。ホイールはPrime Attaquer Disc、内幅19mm。Schwalbeの推奨リム内幅は25cに対して17mm以下なので推奨外のホイールであることに注意したい。
比較対象は2020年よりの新型IRC Formula Pro Tubeless RBCC 25c。
<開封から組付け>
インドネシア製。重量は100均のアナログはかりで、概ねカタログ値の245gだろうという結果を得た。
ホイールへの嵌合は容易である。ただし、嵌めてみるとタイヤサイドのロゴが2か所あるが、正反対に印字されず間がぴったり180度ではないのが気になる。角度にして5度くらいのずれだろうから、気にしない人も多いだろう。
ビードの上げやすさは、普通からやや上がりにくいくらい。個人的な経験則では、嵌めやすさとビードの上げやすさは反比例する。リムテープを2重3重に巻き直せばフロアポンプでも上がる。
<空気の抜け>
ここからが本題であるが、空気の抜けが早すぎる。
組付け時にビードがしっかり上がっている音はするし、目視でも均等にサイドのラインは出ているが、7.0Bar入れても24時間後には1.0Bar近くに下がっている。リムテープを3重にしてみても同様である。
調べると前後両サイドの数か所からシーラントがぶくぶくと漏れているのが確認できる。マスターの言うカニ泡である。一か所ならパンクを疑うが、複数か所なので製造上の問題と考えられる。マスターの事例もSchwalbeであったが偶然だろうか。ちなみにビード付近からのシーラントの漏れは確認できない。
そんなわけで数時間のライドでも空気の抜けが激しいので不快である。前述のようにホイールは推奨外ではあるが、カニ泡はそれとは関係ないと思う。ただし空気漏れは他に原因がある可能性もなくはない。
カニ泡とも関係するが、シーラントとの親和性もよくないと感じる。Stan's No Tubes を使っているが、Schwalbeのものと中身は同じである。そのくせ穴は塞がらないし、なじまずダマになりやすい。IRCではそんなことはなかった。
<性能>
さすがに乗り心地に関してはいいと感じる。チューブラータイヤを使ったことはないが、IRCと比べてしなやかで路面追従性がいい気はする。同じ空気圧では柔らかすぎるので0.1-0.2Barほど上げるとしっかり力が伝わる感覚がある。
グリップはよくない上に、限界がつかみにくい。下り坂でブレーキを強めていくと後タイヤが急に滑り始めるので挙動が安定せず怖い。
インプレライダー安井氏の言を借りるならIRC Formula Proでは滑り始めがわかるので安心感があった。IRCが優れているだけかもしれない。
寿命は、300km走ったのみではあるが、悪くなさそうである。
総評:
個人的には空気の抜けが早すぎて性能以前にそもそも実用に足るタイヤではないと思う。ただし推奨外のホイールを使っているので逆ギレといえば逆ギレ。
価格評価→★★☆☆☆ 現在のwiggle価格や国内価格なら許さない
評 価→★☆☆☆☆ (ただし推奨外のホイールを使用)
年 式→2020
カタログ重量→ 245g (700x25c, 正確な実測はしていないが概ねカタログ通り)