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熊本県道330号熊本山鹿自転車道線(くまもとけんどう330ごう くまもとやまがじてんしゃどうせん)は、熊本県熊本市中央区から山鹿市に至る一般県道(自転車道)である。ゆうかファミリーロードの愛称が付けられている。(Wikipediaより)
『ゆうか』は熊本市と山鹿市から一文字ずつ取って「熊鹿」と書きます。
JR植木駅から山鹿まの区間は、旧国鉄山鹿温泉線の廃線路をそのまま利用している道でもあります。
道路自体は熊本が始点で山鹿が終点なのですが、写真撮影時は山鹿から熊本に向けて走ったのでその向きでご紹介。
まずは山鹿市の周辺情報から。
山鹿市のゆうかファミリーロード終点のすぐ横にある鍋田橋を渡ってすぐ右折して丘を上ったところにサイクリングターミナルがあります。
イメージ的には小さな自転車遊園地という感じで、お隣には山鹿の歴史が学べる山鹿市立博物館があります。
この丘は古墳の密集地帯であり、西南戦争の古戦場跡でもあります。
サイクリングターミナルの奥の道を走ると、道端に並べられた大量の土器(たぶん再現されたもの)や石室や円墳が次から次へと現れます。
実は丘を上り始めた時に道路脇にあった穴も古墳。
近くの山も古墳だらけなので適当にポタれば古墳に出くわす。

穴をよく見ると生々しい手掘りの痕跡が残っていて面白いですよ。
歴史探索に満足したらCR走り出しましょう。

ゲートをくぐって走り出すと旧山鹿駅まではこんな感じの河川敷系CRだ。
山鹿大橋付近まで来ると路面がタイル張りの路面の場所が出てきます。

ここから横に逸れると旧豊前街道の宿場町。
通り抜けるとさくら湯という、道後温泉並みに立派な建物があります。
さくら湯の前に飲める温泉もあります。
さくら湯の裏側、道を渡れば足湯もありますよ。(無料)


このように、山鹿市は古墳時代から明治時代までの歴史的に興味深い場所が凝縮されており、見て回っているといつまで経っても出発できない。
面白いぞ山鹿市。
...って話も道もまた脱線してますやん。
まだ旧線路に乗っかってすらいないのにw
さてさて、やっと旧山鹿駅に着いたので旧鉄道路線の旅が始まります。

山鹿駅はここ?
ここからの道順は『ここは線路である』という認識で辿っていけば雰囲気で何となくわかります。

初見で走ってもJR植木駅まではまず迷う事は無いかと思います。
もし、事前調査として道を調べる場合はGoogleマップのデフォルトだと経路が分かりにくいので航空写真で確認することをお勧めします。
地理院地図の場合は旧線路区間であれば『自転車専用道路』と明記されているので地理院地図の方がより分かりやすいと思います。
旧線路を走り始めてすぐはこんな感じの車止めが大量にあり、生活道路と交錯しまくる。

飛び出し横断要注意。
田園地帯や竹林の間に入り始めると、横から交差する道が減ってきて走りやすくなってはきますが、どちらにせよロードでばひゅんとやるには窮屈な印象。ポタリングペースでのんびり流す程度なら気にならず丁度いいかなぐらいに感じます。
駅だった場所は完全消滅している個所もありますが、何か所かは公園や駐輪場や花壇になっており旧駅名の看板もあります。

途中菊池川に架かっていた橋梁も渡れます。
熊本市に入ると同時に残り距離24㎞の標識。

旧線路は県道198号線、58号線、国道3号線と近づいたり離れたりしながら進んでいきます。
途中、植木町豊田にCRが国道3号線をくぐる場所があり、ここは自転車から降りないといけません。(上の交差点を普通に渡る事も出来ます。)
地下道を通過するとゆるい傾斜を上りながら山里の中へ入っていき、横から交差する道も更に減り、どんどん走りやすくなっていきます。
路面は綺麗ですが山の中ですのでこんな感じで落ち葉が積もっている個所もあります。
けど、タイヤの細いロードでも特に心配は無いと思います。
やがて九州自動車道の高架の下をくぐり、下り坂へ。
しばらく田園風景が続きますが、急に住宅地が現れます。
そこを抜けると鉄道の線路にあるまじき急坂が現れ、県道沿いのコンビニの背面に正面衝突。


迂回路のような小道を通って坂の反対側へヘアピンをうねうねしながら降りていく...。
なんじゃこれw
地形から考えた個人的想像ですが、多分ここには短いトンネルがあったんじゃないかなと思います。
道案内の標識はしっかりしているので迷う事は無いかと思います。
ヘアピンの先はまた元線路っぽい道になり、そのまま進めば植木駅に到着。

旧国鉄山鹿温泉線はここまでですが、ゆうかファミリーロードは上熊本駅と熊本駅の間付近まで続きます。
ここからは道が分かりにくいので案内標識を見逃さないように要注意。中々の初見殺しっぷりです。
ゆうかファミリーロードは現植木駅方向へは向かわず、植木駅の少し手前でスイッチバックするように折り返し、現JR鹿児島本線に並走し始めます。スイッチバックと鹿児島本線のレイアウトを分かっていないといきなり間違える可能性があるので注意。
しばらく行くと、今度は階段があります。

傾斜的には上がれなくもないですが、車止めがあって自転車は押してねの案内もあるので、ここはシクロクロッサー風にクリア。階段の後はJR鹿児島本線の下をくぐって反対側にスイッチし、線路ののり面を上り下りするようにアップダウンをこなします。
地味にしんどい。
CRは線路沿いのような川沿いのような県道31号線と重複なような、あやふやなレイアウトのまま進んでいく。
歩道のような所を通る場合は歩道の両脇に白線が引かれているのが目印。
遠慮気味にここは別の番号が振られた県道ですよと主張している感じだ。
崇城大学薬学部の辺り、県道31号の歩道部分で白線が途切れる。
崇城大学薬学部を通り過ぎ、県道31号の左コーナーにある小さな信号を右折して即踏切を渡る。

ここも道が分かりにくい。
崇城大学メインキャンパスが見えてきてら行き過ぎたと判断して下さい。
CRは井芹川沿いに進み九州新幹線の高架下をくぐってさらに川沿いに進んでゆく。
この辺りも河川敷系CRといった様相ですが長くは続かない。

最後は大都会熊本の川の横の遊歩道のようになり、幽霊のようにひっそりと道がなくなる。
ここがCR起点のようだがしっかりした標識は立っていないようだ...。
~おまけ~
熊本側のCR終着点は熊本城のすぐ近くです。
中心市街へ向かって左折すれば熊本城観光が出来ます。
CRの起点は鉄道駅でいうと上熊本と熊本の中間あたりなので、線路を伝って行けば熊本駅にも容易に行けます。
また、井芹川沿いに川を下っていくと線路からは遠のいていきます。
やがて坪井川と合流して白川(有名な阿蘇白川原水の白川です)と並走。
熊本新港の近くで海に合流します。
~まとめ~
旧国鉄山鹿温泉線の廃線路をそのまま使用したCRに、河川敷系と線路沿い系の都市型CRを繋げたポタリング向けのコース。
典型的な旧鉄道路線系レイアウトなので一部の階段やトンネル回避を除けば極端なアップダウンが無く走りやすい。
熊本市から山鹿市方面へ向かうときは是非どうぞ。
価格評価→★★★★★(通行無料)
評 価→★★★★★(ポタリングや自転車旅のコースに丁度いい感じ)