購入価格 ¥4000くらい
◆購入動機
数年前にブロンプトンを購入後、しばらくはキャットアイやブッシュアンドミューラーのライトを取っ替え引っ替え使用していましたが、純正テールライトの重厚な見た目に惹かれたので購入しました。約2年使い込んだのでレビューします。
◆製品概要
日本ではあまり馴染みのないオランダ(?)のSpanninga社製で、本体にはブロンプトンのロゴが入っており、独特のボテっとしたデザインが印象的です。ほぼ同じデザインでハブダイナモ用の製品もあります。
現在ブロンプトンの純正テールライトは、同じくSpanninga社製の新型に変更されており、本製品は既に生産終了になったようです。
内部基板や電池の接点等は、相当頼りなく安っぽく見えます。内部だけ見るととても4000円もするライトには見えません。
使用電池は単4×2本です。
◆使用感
【明るさ・配光】
正面から見ると中央がレンズ兼反射板になっており、その左右は反射板機能のみという構成で、中央のレンズは本体から飛び出た構造になっています。
搭載されているLEDは砲弾型の物が1個のみで、正直明るさは全く期待していなかったのですが、使ってみると意外や意外、そこそこ明るいです。
もちろん過度な期待は禁物ですが、体感ではキャットアイのオムニ3よりは明るいと思います。
光は主に中央と左右斜め方向の3方向に散る配光になっており、レンズは結構凝った作りになっています。中央の飛び出たレンズ全体がぼんやり光るので、どの方向から見ても満遍なく目立ちます。
装備された反射板もしっかり機能するので、総合的にみて被視認性はかなり高いでしょう。
【ランタイム】
電池消耗にしたがってダラダラと暗くなるタイプです。
ランタイムはどこを見ても書いてありませんが、エネループ使用で20時間程度連続点灯すると目視で暗くなってきたなと感じ、30時間を超えると何とかギリギリ尾灯として機能しているかなと感じます。
明るさの割にはやや電池持ちが悪い印象です。(電池が消耗して暗くなっても反射板があるので安心ではあります)
【操作性】
点滅モードはなく、消灯と常時点灯のみです。
スイッチオンオフも長押しではなく短押しなので、スイッチ操作は実に単純・軽快そのものです。
スイッチの位置も上面中央で押しやすく、点灯・消灯回数が多い普段使いのブロンプトンではとても助かります。
【防水性】
本体と裏蓋との嵌合部にパッキンのような物は一切ありません。
よって防水性は皆無…と言いたいところですが、これも意外に大丈夫です。(過信は禁物ですが)
通常、本体と裏蓋が分離するタイプのテールライトは、ツメを利用して引っかけるように固定している製品が多いですが、本製品はネジ2本で締め付けるため、本体と裏蓋の嵌合部ははかなりしっかりと密着することになります。
これにより、パッキンがなくても少々の水は簡単には入りません。
とは言え、雨天走行になると流石に隙間から水が染み込んでくるわけですが、裏蓋の内側に細い溝が切ってあり、入った水はここを伝って下部にある穴(隙間)から排出されるため、余程の大雨や長時間雨にさらされる状況でない限り、そう簡単に浸水することはないと思います。
上面のスイッチのゴム部分に雨が当たりやすく、ここからも浸水しそうに見えますが、自分の場合は浸水した事はありません。
ただ、ブロンプトンをお座りの状態にすると上記の本体下部の穴が上向きになり、ここから水が入りやすくなるため、雨にあたる場所に駐輪する際は、できるだけ展開状態のままにしておく方が良い気がします。
パッと見は防水性なんて全くないように見えるのですが、ルーズな設計でも結果的になんとなくそれなりの耐水性を持っているといった印象です…(笑)
【その他使用感】
本製品の電池交換にはプラスドライバーが必要です。
電池持ちが良いとは言えず、必然的に電池交換の機会も多くなるので、その度にわざわざドライバーを持ち出して2本のネジを付け外しするのは地味に面倒です。
ちなみに木ネジでブラスチックをネジ切る構造なので、ネジ山がすぐバカになるのではないかと思っていましたが、週2〜3回の電池交換を2年続けても大丈夫です。
ただ、強いトルクで締め付けるとバキッといきそうな感触なので、締め付けトルクは弱めを心がけた方が良いと思います。
◆まとめ
ブロンプトンに付けるテールライトをコスパで考えるなら、定番のキャットアイのリフレックスオートの方が数段上です。
あちらは電池交換に工具は要りませんし、自動点灯機能搭載、点灯パターンも豊富、防水性も確実。それでいて実売価格も本製品の半額以下です。
正直、私が本製品を使っているのも、機能面に惹かれてというよりも「装着する事で後ろ姿が一気にブロンプトンらしい重厚感のある雰囲気になるから」という独りよがりな美意識に基づいた結果だったりします。
しかし、機能面を見ても、電池交換が面倒という点以外には特に欠点も見当たりません。(点滅モードが欲しいという人はいるかも)
安っぽい作りですが意外と壊れにくく、雨天走行を含む約2年間の使用にも不具合なしで耐えてくれましたし、悪い物ではないと思います。
私個人としては、
「見た目が気に入らないのならブロンプトンユーザーでも4000円出してわざわざ買う意味なし!」
「見た目が気に入っていて電池交換の手間さえ気にならないのなら今のうちに買っておこう!」
というのが2年使った上での結論です。
価格評価→★☆☆☆☆(いくらなんでも流石に高すぎ)
評 価→★★★★☆(作りは頼りないが意外に頑丈)
<オプション>
カタログ重量→ 不明 (実測重量 本体のみ72g)