購入価格 ¥10,000円くらい@ヤフオク
○前置き
シクロクロスの師匠から「これは調子いいよ。ローラーで3時間漕いでも平気だったし脚が回しやすい」と勧められたのがきっかけで、
2018年末頃からショートフィットCダイナミックを使い始めました。
こちらは各サイトで2018年モデルの目玉と紹介されていたのに、
1年で廃番になってしまったモデルです。
CXで1シーズン使用してかなり気に入ったので、
後継モデルのコンコールショートをロードに装着して更にテストしていました。
前者との違いは表皮の艶あり/艶なし、グレード差によるサドルレールの素材のみです。
形状、クッション量は同一のようなので、まとめてレビューします。
好みの差が大きいサドルのレビューなので、
簡単なプロフィールを書いておきます。
・体重63.5kg
・坐骨幅105mm
・CXではfizikのゴビ 、ロードではコンコールライトを使っていました
・巡航中、尻の前後位置はほとんど変えません。
・ウェーブ形状が好きです。アリオネは合いませんでした。
・コンコールレーシング、パワーサドルのように、座面の後部が一気に広がるタイプも好みません。
・穴開きかどうかはこだわり無し。
○特徴
今時の薄くて平べったいサドルと比較すると、様々な部分が異なります。
・硬めのアンコがサドル全面にたっぷり詰まっていて、指で押すと5mmは容易に凹みます。
形状記憶機能はないので、すぐに元の形に戻ります。
・サドルレールを覆い隠すように側面まで生地を張っています。
この部分は1枚革のようなもので、簡単に内側に曲がります。
・サドルレールの前後調整幅(ヤスリ目の箇所)は50mmと結構狭いです。
・サドルレール下端から座面まで約54mmとかなり高いです。
アンコの凹みとベースのしなりを考慮すると、乗車した際の高さは上記より少し低いかもしれません。
○コンコールライトとの比較
サドル後端で揃えた場合、ノーズは2cm程度短く、ウェーブの位置関係は
コンコールショートの方がやや前寄りになります。
幅は9mm広くなりましたが、どちらも緩やかに広くなる形状なので、
特に違和感なく乗り換えることができました。
○セッティング
角度、前後位置のシビアさは相変わらずですが、
スイートスポットを外しても「三角木馬」「拷問」と称された、
鋭い痛みがゆっくりやってくる黄金体験は味わわずに済みます。
逆にスイートスポットに嵌った時は、少し沈んだところで吸い付くような感覚で、なかなか独特です。
革サドルでよく言われる「ハンモックのような感覚」に近いかもしれません。
またノーズにも少ないながら(それでもコンコールライトより多い)アンコが入っていて角度も付けられています。
その為、長時間前乗りしても痛くなりにくく、ポジションの自由度は増しました。
○走りの変化
サドル側面は常時内股に接触しますが、特に妨げになっている印象はなく、
逆に膝が左右に散らないように軽い矯正効果もある気がします。
パワーメーターを持っていないのでワット数の比較は出来ないのですが、
10秒間の最高ケイデンスはサドルを交換して少し上がりました。
ちなみに、コーナリングの際に外側の内転筋でサドル側面を押すことで、
重心移動のきっかけにすることが出来ます。
gleengroudさんもコンコールライトのレビューで言及していましたが、
厚みのあるサドルならではの小技です。
○CXでの使い勝手
ゴビからショートフィットCに変えて以来、飛び乗りにやや失敗した際の尻・股間へのダメージがマイルドになりました。
アンコ、ベース、サドルレールがそれぞれ良い仕事をしているようです。
またショートノーズになったことで、バイクを担ぐ際に、後頭部に当たりにくくなりました。
○まとめ
私は短時間高強度のCXから100km超のロングライドまで調子よく使えています。
軽さ、薄さを追求する方、フラット座面が好きな人にはお勧めできません。
セッティングに時間はかかりますが、上記に当てはまらない方は一度試してほしい面白いサドルです。
重量:203g(カタログ値)
価格 ★★★★☆ 妥当かと
評価 ★★★★☆ 万人ウケは狙えないけど私は好きです
カタログ重量→203g