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GARMIN Edge 1030


 
onitty  2019-5-31 23:58
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GARMIN Edge 1030
購入価格 ¥83,590(税込:正規販売店で2018年5月に購入)
標準価格 ¥86,000(税別)

用途は主にロングライド。ダイエットと健康増進が主目的の普通のホビーライダーが本機を約1年使った使用感を、なるべく既存のインプレッション記事と被らない内容で述べてみたいと思います。

(0)はじめに

■購入動機

長らくEdge 500とスマホ(にルートラボの画面を表示)の組み合わせで休日のロングライドを楽しんでいましたが、行動範囲がだんだんと携帯が圏外になるような林道に広がると、いろいろと不便を感じるようになりました。そこでナビ付きの上位機種を導入してサイコンとスマホを一つにまとめたいと考えたことが直接の動機です。

■機種選定の決め手

当方が機種選択で決め手とした特徴を優先順に並べると

①バッテリーの持続時間
 本機登場時点ではEdgeシリーズ最長の20時間。
②画面、画素数がシリーズ最大(3.5インチ、画素数382x470)
 スマホのマップ画面の代替なので、個人的には重量やコンパクトさよりもディスプレイが大きくて見やすい方が魅力的でした。
③外部メモリスロットがある
 本体メモリを触らずに有償あるいは無償の外部地図データを安全簡単に導入可能であるため、別の趣味である軽登山にも使えそうといったことも背中を後押ししました。同時に、搭載地図が古くなっても最新の地図データを準備することで末永く使い倒せそうなこともメリットに感じられました。もちろん地図データの追加に外部メモリスロットは必ずしも必須ではありませんが、作業に伴うリスクが少ない点は安心感を与えてくれます。

ちなみに、リリース当時のEdgeシリーズ中本機だけの機能として

④トレーニング効果の評価機能
 アクティビティが有酸素運動、無酸素運動の観点から身体のフィットネスの向上にどの程度の効果があったかを数値で教えてくれる。この値は走行中も表示できる。
⑤トレーニングステータスの評価機能
 短期~中長期的な運動量が適切な範囲かを教えてくれる。

が挙げられます。これらはまあ無ければ無いで他の代替手段もありますが、何もしなくてもライド終了後すぐに教えてくれるのは、やはり非常に便利です。

ただし④⑤を利用するには本機と心拍計に加えて、パワー計が必要です。当方は心拍計兼パワー計としてCycleOps PowerCalを利用しています。
PowerCalに関しては既にCBNにも幾つか濃いレビューがあるのでここでは詳細は割愛しますが、細かい精度を求めず、結果として得られる④⑤の情報をフィットネス向上の目安として活用する程度の目的であれば、十分なリターンをもたらしてくれるデバイスだと思います。

https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=9886&forum=129&viewmode=flat&order=ASC&start=5


(1)基本仕様

■起動

本機の起動はEdge 500と比較するとかなり早く、電源スイッチを押して通常画面が表示されるまで十数秒、GPS測位も地形に依存すると思いますが、たいてい十数秒程度で完了します。Edge500の時は電源ボタンを押してから測位するまでアキレス腱を伸ばしたりストレッチしながらのんびり数分は待つのが恒例でしたが、本機はストレッチする暇はありません。スリープからの復帰の場合は電源ボタンを押して数秒で画面が復帰し、測位も起動と同程度です。

■操作性

・物理ボタンの操作
 電源オン/オフ(本体左上側面)、ラップ(同左下)、スタート/ストップ(同右下)ボタンはそれぞれ側面の物理ボタンに分かれています。当方はEdge 500を使用していたというのもありますが、これらがきっちりと物理ボタンで操作できる点を評価します。

電源ボタンはデフォルトではスリープへの移行/解除ボタンを兼ねていますが、設定を変更することで電源オン中はスクリーンショット撮影ボタンとして機能させることができます。その場合、電源ボタン長押しでスリープ/電源オフを選択する画面が表示されます。

・タッチパネルの操作
 ピンチ操作が無いだけで、タップ、ドラッグ、スワイプなどの操作は一般的なスマホやタブレットと同様に操作できるので初めて触ってもすぐに扱えるでしょう。スマホ対応ではない長指グローブでも操作可能です。ただし厚手のものでは若干反応が鈍くなります。

タッチパネル操作に対する反応性は割とスムーズでほとんどの場合はそれほどストレスなく操作できます。様々なインプレッションによれば820Jよりも反応が早いらしいので、搭載されているプロセッサの性能が高いのでしょう。ただしコースナビゲーションのルートの読み込みはデータ量に比例して時間がかかるようで、100kmを超えるルートの読み込みは1分以上待たされる場合があります。

■視認性

個人差はあるかもしれませんが、バックライトレベル10%でも、晴天下(サングラス越し)でも夜間でも特に問題なく画面・文字を視認できます。20、30%だとさらに明るくなりますが、明るすぎてもかえって目が疲れますし、バッテリーも長持ちしそうなので10%としています。

ちなみにバックライトレベル0%でも昼間など周辺光が明るければ視認可能ですが、夕方~夜はもちろん、トンネルの中では目視は困難です。

■バッテリー持続時間

評価の前提条件として、当方の基本的な使用時の設定で、バッテリー消費率に影響を与えそうな主な設定項目は以下の通りです。

①GPSモード:「GPS」(GPSとみちびきを使用)
②バックライト点灯:常時オン
③バックライトレベル:10%
④輝度自動調節:オフ
⑤ナビ:ほぼ常時コースナビゲーション使用
⑥センサー類はすべてANT+接続
⑦標準以外の外部ウイジェット等は使用せず

上記の設定で概ね満充電状態から8時間使用した後に残り60%、10時間後は残り50%といった感じです。残り容量の値を信じれば、バックライトをオフにしたりしなくてもカタログ値の20時間に近い稼働時間が期待できそうな点は評価できます。

なおCONNECT IQ STOREというガーミン製品用の追加ウイジェットやアプリ等のダウンロードサイトから「Battery Life Estimate」という追加データ表示機能(無償)をインストールすると、残りの使用可能時間の推定値を表示することもできます。上記の使い方でも20時間程度使えそうなことは確認できたので、現在はアンインストールしています。



■安定性

本機導入後の連続使用は高々160km/10時間程度でランドヌールの諸先輩方のようなタフな使用条件では試していませんが、これまでのところ、使用中にシステムがフリーズしたりといった不具合は記憶にありません。公式サイトによるとシステムソフトウェアのバージョンは現時点でVer.7.00まで更新されています。不具合の修正も多数行われているようなのでたまたま運が良かっただけかもしれませんが、目に見えて不安定ということはなさそうです。

■地図データ

本機をGarmin Expressで接続すると地図データはJapan Mapple HH 2017.10と表示され、Edge820Jや1000Jと同様にマップルの地図データが収録されているようです。

バージョンは異なりますが、公式ページの記述によれば2016年版の時点で

施設情報:約600万件
電話番号:約660万件
住所検索:約3600万件
自転車道:144路線

と、ほぼカーナビに迫る件数の模様。

https://www.garmin.co.jp/map_upgrade_bicycleroad/

国土交通省の大規模自転車道以外にも、河川敷や土手上のローカルなサイクリングロードや細い路地なども収録されているようで、自転車での使用をきちんと考慮された地図データになっているようです。ただし舗装路か非舗装路かは本機の地図画面からは判別できないので注意が必要です。

林道に関しても、基幹林道はもとよりかなりマイナーな道まで収録されているようで、林道走行目的だけなら外部地図を使用する必要は今のところなさそうです。ただし、旧道で、廃道となった道が収録されていない例は確認しています。

善良な一般市民としては廃道が載っていないのはけしからんと主張する訳にはまいりませんから、これは仕方ありません。その他、当然ですがデータ収録日以降に敷設された新しい道は収録されていませんし、住宅街の裏道的な狭路などで未収録の区間もたまにはあるようです。いずにせよ、必要な場合にはそれぞれの目的趣味嗜好志向に適した有償ないしは無償の外部地図を別途導入すれば対応可能です。



(2)トレーニングページ

トレーニングページの表示機能のほとんどは既存のEdgeシリーズ他機種と共通の機能が多いだろうと思いますが、ラップ詳細ページとコースポイントページに関するインプレッションがあまり見当たらないので、ここではこの二つの表示ページに絞って紹介します。

■ラップ詳細ページ

ラップ詳細ページはデータ項目の各ラップごとの一覧表+最大4個のデータ項目を表示するページです。本来はインターバルトレーニングに使うページだと思いますが、当方は専ら休憩から休憩の間のカロリー一覧を表示させて休憩タイミングや補給の現場判断の参考としています。区間距離一覧が表示できないのは残念ですが、タイム一覧とカロリー一覧が見られるだけでも有難いものです。

ラップ一覧の部分は、左右の「<」「>」をタップすることで各ラップの平均スピードや平均ケイデンス、平均パワー一覧などに表示を切り替えることもできます。

なお、カロリーの計算方法に関しては「Garmin カロリー数値の疑問」というレビューが過去に議論されているように、本機のカロリーの計算値がどこまで信頼できるのかという問題はありますので、あくまで参考程度です。

本機のカロリーの計算値は、パワー計が接続されている場合はパワー計の結果(仕事量)のみが考慮されているように思えますが、本レビューでは割愛します。
機会があれば改めて報告したいと思います。

https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8044&forum=86

ちなみに、念のために書いておきますが「休憩から次の休憩までの区間」をラップとして区切る方法は以下の通りです。

・自動ラップ機能をオフ(手動によるラップ)に設定する
・アクティビティ中、休憩に入る度にラップボタンを押す(押し忘れに注意しましょう)



■コースポイントページ

「コースポイント」はルートラボで言えばルート上のコメントのようなものですが、ガーミンコネクトのコース作成画面でコース上に「コースポイント」を追加しておくと、アクティビティ中に、このコースポイントページが現在地からコースポイントまでの距離と予測される所要時間(以後、推定所要時間)を表示してくれます。つまり、ロングライドで特に気になる

①次の休憩予定地(コンビニ等)やランドマークまであと何kmか
※前後も含めて多めに入力しておくと、次で休憩するか次の次にするか迷ったときに役立ちます。

②いま登っている峠のピークまであと何kmか

の2点をリアルタイムで知ることができます。特に初めて走行するコースでは非常にありがたい機能です。

推定所要時間の方は、途中でコースプロファイルが大きく変わる場合にはあまり参考になりません。内部でどのような計算をしているのかはまだはっきりとつかみ切れていませんが、印象としては、短くとも30分とか1時間、あるいはもっと長いスパンの平均速度を元に計算されているような感じです。そのため、数km程度の峠でも、登りきるまでずっとその前の平地巡行スピードを基準に計算されてしまうといったことがあります。

平地メインのコースであればそれなりに役立つかもしれませんが、当然ながら途中の休憩時間は考慮されないので、次の次以降は休憩時間や体調、田舎道か市街地かなどを総合的に検討しながら眺めることになり、結局ほとんど自力で予測するのと変わりません。そういった理由で、当方は推定所要時間は正直あまり見ていません。とりあえず距離が分かるだけでも良しとしています。

そのほか変則的な使い方ですが、コースポイントはメモ欄としても使用できます。
例えば輪行予定の時は候補の列車の発車時刻を駅の手前にコースポイントとして入力したり、ランチ予定の飲食店ならランチタイムの時間帯などをメモ代わりに記述できます。

ただしコースポイントの名称欄は本機では全角5文字分までしか表示されません。「〇〇トンネル」→「〇〇トンネ」といった具合です。もう4,5文字くらいは多めに表示できそうなものですが。

ちなみに、Edge820Jと520Jのマニュアルには「コースポイントページ」の項目があり説明もあるのですが、Edge1030のマニュアルには「コースポイントページ」に関する具体的な説明は一切ありません。コースポイントの説明も無しに、コースポイントの表示・非表示を選択するオプションの説明が載っているだけです。書き忘れ?にしてもちょっと酷い。

「Edge コースポイントページ」等で検索してもほとんど有効な情報が引っかかりません。投稿時点でこの機能の紹介やスクリーンショットはウエブ上でもほとんど見つけられませんでした。分かったのは、実は少なくともEdge500から備わっていた機能ということ。知らなかった…。

良い機能だと思うのですが、情報がほとんど無いのが不思議です。もちろん知っている人は知っているのでしょうが、ガーミンはなぜこの機能をもっと宣伝しないのか、もったいない気がします。



(3)ナビゲーション

ロングライドでは事前に作成したコース上を走行する「コースナビゲーション」を利用する場合が大半だと思いますので、ここでは主にコースナビゲーションの場合について述べます。

■地図ページとナビゲーションアラート(アラート音と地図の強制表示)

デフォルトの設定では、ナビゲーション中に転換点が近づくと地図ページが強制的に割り込み表示され、Edgeシリーズ共通の例のピロっというアラート音を鳴らし、音と同時に地図ページが割り込んで強制表示されます。たいていの場合は地図で方向転換点の100m~50m手前あたりになるとアラート音が鳴り、この強制表示モードに以降します。

通常画面では

①地図
②経由地の名称
③経由地までの距離

が表示され、割り込み強制表示中は②と③の代わりに経由地(方向転換点)までの距離と経由地(方向転換点)到達までの予想される推定所要時間が表示されます。

このとき、個体差があるかもしれませんが、経由地までの距離は表示された瞬間の時点で(目分量で)既に実際の距離より20m程度大きめの値です。つまり50mと表示されたときは実際は残り30m程度、表示が30mの時は実際はほぼ残り10m、という具合です。この傾向は走行速度に関係なくスピードが早いときも遅いときもほぼ同じ傾向なので、どうやら仕様のようです。

一方で推定所要時間はリアルタイムで毎秒更新され、わりと近い所要時間を表示してくれます。交差点が近接していてどちらに進入するべきか迷うような場合は、残り時間を参考にすると高い確率で正解のルートを選択できます。

推定所要時間が割と正確なので、残り距離はむしろ何らかの理由でワザと実測値よりも20m多めに表示しているのではないかという気さえします。いずれにせよいつでも20m差し引いて考えればいいだけなので、差が大きかったり少なかったりしてつかみどころがないよりはまだマシかなと思っています。

なおミスコースした場合、数秒後にはいつもと違うビビっというアラート音で教えてくれるので気づきやすいでしょう。



■ナビゲーションのオーディオアラート(音声案内)

この機能は本機だけでなく820Jや520Jにもある機能のようですが、触れている資料はウエブ上でもほとんど見られないので、念のため書いておきます。

Garmin connect mobileアプリでスマホと本機がペアリングされていると、設定すれば、ナビゲーション中はカーナビのように音声で「〇〇m、右折、国道〇〇号線」等とスマホが音声案内を発声してくれます。発声のタイミングは基本的には、次の転換点の200m前、100m前、50m前、30m前のようです。つまり

「10km、左折、国道〇号線」(前回の方向転換直後)
「200m、左折、国道〇号線」
「100m、左折、国道〇号線」
「50m、左折、国道〇号線」(同時にアラート音、地図ページの割り込み表示開始)
「30m、左折、国道〇号線」(同時にアラート音、地図ページは引き続き強制表示)

といった感じです。

※方向転換した時点で次の経由地までの距離が200m以下の場合は、150m前、70m前、30m前の予告になるといったように、経由地までの距離に応じて音声案内の発声のタイミングは臨機応変に変わるようです。また画面表示と同様に、経由地までの距離は発声開始の時点で既に実際の距離より20m程度大きめの値なので、慣れは必要です。

アラート音の警告はたいてい1~2回だけであるのに対し、オーディオアラートはこのようにかなり丁寧に案内してくれます。
アラート音だけだと正直ライドの後半で疲れてきたりすると気づくのが遅れて転換点を通り過ぎてしまったりすることもあるのですが、オーディオアラートは回数も多いのでミスコースの確率がぐっと減ります。

スマホのメモリ上のGarmin connect mobileアプリは、メモリ上で起動さえしていればバックグラウンドでも構いませんし、スマホが待機画面でも機能します。音声案内中にスマホのバッテリーの消費が極端に早くなるといったことも特になさそうです。

この音声案内機能は、本機ではなくペアリングされた端末上のGarmin connect mobileアプリで行います。
設定方法はおそらく以下の通りです(iOS版の場合)。

①ペアリングされた端末上のGarmin connect mobileアプリの「詳細」タブから「Garminデバイス」を選択し、表示された「デバイス」画面から本機を選択する。
②さらに、「デバイス設定」「オーディオアラート」の順に選択し、「ナビゲーションアラート」の設定項目を有効にする。
③「アラート音量」をタップして、サンプル音声が発声している間に端末の音量ボタンを使って音量を調節する(着信音量設定とは無関係なので注意が必要)。

音声案内を聴く手段は、スマホをバックポケットやトップチューブバッグに仕込んで聴く、スマホとペアリングした小型のBluetoothスピーカーや骨伝導ヘッドホンで聴くなどが考えられますが、ここではこれ以上は深入りしません。音声案内を利用する場合は、関係法令を守って自己責任で走行してください。

ちなみに、Edge 1030のマニュアルのこの機能に関する記述は

> オーディオアラート
> トレーニング中のアラートをGarmin connect mobile アプリを介してスマートフォンなどのモバイル端末に接続したイヤホンで再生します。

これだけです。実際はイヤホンからだけでなく、スピーカーからも再生可能です。

■コースナビで誤誘導が起きやすい状況

ご存知の方には釈迦に説法かもしれませんが、コースナビゲーションにおいて、実際にどこで右左折するかはEdge機種本体が搭載地図と照らし合わせながら「計算」しているようです。それゆえ、もしコース設定に使用した地図と本機の搭載地図に差異があった場合、誤誘導の原因となりえます。

本機のナビは普通に一般道を普通に走るだけなら、設定したルートを無視するような誤誘導にはまずお目にかかれないと思えるほど十分に実用的なレベルにあると思いますが、以下のようなケースでは誤誘導(意図と違うルートを指示)や無誘導(転換点が近づいても案内しない)が起きる場合があります。

①トンネル
 トンネルに入ると(GPSをロストすると)必ず「オフコース」と表示され、Uターンを指示されてしまいます(→誤誘導)。トンネルを抜けると「コース復帰」と表示して何事もなかったかのように案内を続けてくれますが。この点はどうにかアップデートで改善してほしい点です。

②設定したコースデータに本機の搭載地図の未収録区間がある
 これはカーナビなどでも起こるので仕方がないケースかもしれませんが、本機の地図に収録されていない道や新しい道など未収録区間に対しては迂回路を提案してきたりなど、適切な案内をしてくれないことがあります(→誤誘導や無誘導)。

 ここで面白いのは、ポピュラリティールーティング機能がオンの場合、迂回路ではなくきちんと未収録区間を通るルートを提案してくる場合もあることです。ただし必ずしもうまく行くわけではなく、ポピュラリティールーティング機能がオンでも未収録区間に対して迂回路を提案する場合もあります。迂回路を提案するかしないかの判断にはポピュラリティールーティングの設定以外にも多数の条件が絡み合っているようで、誤誘導を完全に抑え込むのは難しそうです。

③設定したコースデータのルート形状と実際の道路形状が微妙に異なる(ミスマッチ)
 そんなに新しい道ではないのに、このタイトルのような理由でオフコースとみなされたことがあります。もしかすると道が微妙に改修されていて、コースを設定する際に参照したGooglemapのデータの方が古い道路形状のままだったのかもしれません。

■ミスコースを防ぐための予備知識

ミスコースしないに越したことはないのですが、ここではミスコースを防ぐための予備知識をおさらいします。と言っても特別なことではないのですが、

コースナビゲーション中の地図画面には本機が計算したルート(太い線)とユーザーが設定したルート(細い強調線)が両方表示されています。したがって、仮に希望と異なる案内が指示された場合でも、冷静に自分が設定したライン上を走行すればいい

というそれだけです。ちなみにマニュアルにはもちろん書いてありません…。



■オフコースの判断基準

ありがたいことに、オフコースかどうかの判断は、あくまで「ユーザーが設定したコースデータのルート上を走行しているかどうか」が判断基準らしいということです。

したがって、仮に誤誘導に騙されてしなくてもいい右左折をしてしまったとしても「オフコース」と警告を食らうということになります。

トンネル以外で「オフコース」と言われたら、それは本当にオフコースか、もしくは前述の地図データと現実の道路形状のミスマッチのおそらくどちらかということになります。どちらであっても、落ち着いて自分が設定したルートを示すラインを確認すれば容易に復帰できるはずです。

■付記

なお、ルートタイプのデータではなくトラックデータを本機に読み込ませることで、本機のコースナビの案内を完全に制御できる可能性は考えられます(試したことはありませんが)。

しかしながら、当方はロングライドにおいて本機のコースポイントページの表示機能に頼り切っているので、ガーミコネクトで作成したコースデータ以外でコースポイントページを表示できない以上、今のところはガーミンコネクトでルートを作成する以外の選択肢は考えていません。


まとめ

(1)基本仕様編では、本機の操作性や視認性をはじめとする基本仕様に関する実際の使用感について評価を述べました。特にカタログ詐欺ではないバッテリー持続時間、広くて見やすいディスプレイは高く評価できる点です。

(2)トレーニングページ編では、ラップ詳細ページとコースポイントページがロングライドにおいてどう活用できるか実例をもとに紹介しました。ラップ詳細ページは休憩や補給などの現場判断に役立てることができ、コースポイントページは事前にコースポイントを設定しておくことで精神安定や走行計画の確認・検討に役立てることができます。また、メモ欄として活用することで疲労した脳でも重要事項を確認できます。

(3)ナビゲーション編では、本機のコースナビゲーション機能の特徴や音声案内の設定方法について、さらに本機のナビで誤誘導が起きやすい状況とそういった場合でもミスコースを防ぐための考え方などについて述べました。

総じて、本機はまだまだ完璧というわけではありませんが、特徴をよく理解して使用すれば、ロングライドに対しても十分に使えるポテンシャルがあると思います。このレビューが皆様の機種選択やこれから購入する方の参考になれば幸いです。

最後に、なるべく再現性が高いと思われる記述を心掛けましたが、個体差や環境、当方が見落としている特定の設定に依存している場合があるかもしれません。もし調べが不十分だったり筆が足らず不正確な記述がありましたら何卒ご容赦下さい。

価格評価→★★★☆☆(高いけど性能も高いから…)
評   価→★★★★☆(満足度は高いが、マニュアルはもう少しどうにかして欲しい)
<オプション>
カタログ重量→123g(本体のみの重量:カタログ値)
 
onitty  2019-7-29 6:11
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GARMIN Edge 1030 パワーメーター接続時のカロリー計算方法について
購入価格 ¥ -

『Edge1030は、パワーメーター接続時、運動のエネルギー効率を24%と仮定してカロリーを計算している(たぶん)』

*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*─・‥…─*

(0)はじめに

今回は、前回のレビューにて

> 本機のカロリーの計算値は、パワー計が接続されている場合はパワー計の結果(仕事量)のみが考慮されているように思えます

と書いた部分について掘り下げてみたいと思います。

世代的にはEdge820Jや520Jあたりも本機と同じアルゴリズムで計算している可能性が考えられますが、他機種では確認していないのではっきりしたことは言えません。そのため、追加レビューという形で投稿させて戴きました。


(1)消費カロリーと運動量に関する素朴な疑問

下図は、とある一日のライドのデータをGarmin Connectで表示したスクリーンショットです。図中に追記しているように「カロリー」の値と「運動量」の値が毎回、かなり近い値になります。お互いに単位が異なるのに奇妙ですが、私はこれを見て、以前読んだ Hunter Allen and Andrew R. Coggan著 "Training and Racing with a Power Meter"(日本語版題名:「パワー・トレーニングバイブル」)に掲載されている「kj(キロ・ジュール)の意味」(原文:What Is a Kilojoule?)というコラムを思い出しました。引用すると長くなるので、以下ではこの素朴な疑問「なぜカロリーと運動量の値がだいたい同じなのか」を解読するヒントになる考え方を、分かりやすいように適宜アレンジして紹介します。

なお上のコラムは「パワー・トレーニングバイブル」日本語版の立ち読み版としてウエブ上に公開されているPDFに、幸いなことにギリギリ掲載されていますので、興味のある方は探してご覧下さい。

(リンクはここに貼って良いものかためらわれますので載せませんが、探せばすぐに見つかると思います)



(2)基礎知識

本題に入る前に、若干の補足説明と基礎知識のおさらいを先に済ませておきたいと思います。簡単なものですが、数式がいくつかでてきますので、以下は暇な方のみお読み下さい。

■検証の環境と条件について

機種はEdge1030、パワーメータにはPowerCalを利用しています。PowerCalは一般のパワーメータのような機械的な測定方式ではありませんが、パワーメータから受信したパワーの値をEdge1030がどう処理するかという点については、基本的にはどのパワーメータも同様に扱われているはずなので、個々の機器の精度は今回の議論の内容には直接影響しません(念のため)。

また、Edge1030ではパワーメータを接続していない場合や、心拍センサーを接続していない場合、等でもカロリーは表示されるので、それぞれのケース別に何らかのアルゴリズムを用いて消費カロリーを計算しているはずですが、ここではパワーメータを接続した場合の計算方法の検証のみを対象とします。


■カロリーの単位について

図中のカロリーの単位(大文字の'C')は一般の kcal(キロカロリー)と意味は同じで、表記が異なるだけです。つまり、1 [C] = 1 [kcal] です。


■運動量について

図中の「運動量」はおそらく高校物理で学ぶ「仕事」と同じ意味で、単位はJ(ジュール)です。長さの 1000 [m]を 1 [km]と書くのと同様に、1000 [J] = 1 [kJ] と書きます。

物理用語としての「運動量」は本来は「質量×速度」のことを指すのでややこしいことになっていますが、おそらく「仕事」と表記するとそちらの用語も慣れない方が多いだろう、という判断で「運動量」と表記してあるのだろうと思います。以下では「仕事」もしくは「仕事(運動量)」と表記します。


■仕事について

「仕事」の定義まで遡るとかなり長くなりますので仕事自体の説明は割愛させていただきますが、自転車においては、要するにライダーが移動する際に空気抵抗に逆らったり位置エネルギーを獲得したりするのに必要とした(物理的な)エネルギーの総和です。

例えば

200 [W](ワット)のパワー(仕事率)で1時間(3600秒)走行したら、ライダーがなした仕事は

200 x 3600 = 720000 [J] = 720 [kJ]

になる、と書くとサイクリストにはなじみやすいでしょうか。


■仕事とカロリーの関係について

仕事(J)とカロリー(cal)は定義はお互いに異なりますが、どちらもエネルギーを表したもので

1 [cal] = 4.184 [J]

の関係で表すことができます。お互いに1000倍すれば

1 [kcal] = 4.184 [kJ]

です。さらに、次節の準備として、係数を移項して

1 [kJ] = 1 / 4.184 [kcal]

と書き直しておきます。


(3)運動のエネルギー効率について

それでは本題に入ります。「パワー・トレーニングバイブル」によれば、「消費カロリーが仕事に変換される効率」(以下、エネルギー効率)は鍛えた人でも20%から25%の範囲内だそうです。つまり、実際の消費カロリーはエネルギー効率が25%の場合は人がなした仕事の4倍に、20%の場合は5倍になります。

したがって、エネルギー効率が25%の場合、仕事を W [kJ]とすると、消費カロリー Q は

Q = W x 4 / 4.184 [kcal] = 0.956 W [kcal]

エネルギー効率が20%の場合は

Q = W x 5 / 4.184 [kcal] = 1.195 W [kcal]

という感じなので、どちらの場合でもだいたい

Q ≒ W [kcal] …… ①

つまり、消費カロリーの推定値はちょうど kJ 単位の仕事の値をそのまま単位だけ kcal に置き換えることで見積もることができる、ということになります。

ぱっと見、係数が 0.956 と 1.195 では結果として消費カロリーの値が20%以上も変わってしまうことになるので、どっちも式①にまとめてしまうのは乱暴ではないかと思ってしまいますが、"Training and Racing with a Power Meter"によると「誤差を気にする意味があるほど正確に消費カロリーを予測することなんて専門の施設でなきゃ無理だから、この式で問題ない」そうです(日本語版の翻訳はもう少し柔らかい表現で書いてありますが)。

ちなみにエネルギー効率については、ふじいのりあき著「ロードバイクの科学」(スキージャーナル株式会社, 2008年)でも25%と書いてあります。


(4)実際のアクティビティデータからの検証

■実際の比例係数は?

前節の考え方により、(1)の疑問の答えとしては、消費カロリーがパワーメータの数値を元に計算されているからだろう、ということはすぐに想像できました。しかしながら、運動量の値よりも微妙に小さく、QとWの比例係数が厳密には 1.0 でも 0.956 でもなさそうな点が気になります。

そこで、最近の10回分(※)のバイクアクティビティの運動量:W(Work)とカロリー:Q(Calorie)の相関をプロットしてみたものを下図に示します。結果はほぼ一直線に並び、簡単な解析の結果

Q = 0.9992 W + 0.3136 [kcal] …… ②

の関係が得られました。

この10回のアクティビティは、走行距離、コースプロファイル、体重、バイクの装備重量、平均心拍数(ストイックに走ったかのんびり走ったか)などそれぞれごちゃまぜになっていますので、共通する条件は同一被験者が同一の機器(Edge1030とPowerCal)で計測したことだけと言っても過言ではありません。

それにもかかわらずこれだけきれいに一直線に揃ったことから(ちなみに相関係数=1.0)、パワーメータが接続されている場合には、消費カロリーの計算には仕事(もしくは瞬間・瞬間のパワーの値)しか考慮されていない、あるいは、もしパワー以外の要素が考慮されていたとしても結果に影響を与えていない、ということは間違いなさそうです。

※なお、有効数字4桁を維持するために、仕事の値が1000 kJ 以上のデータのみ使用しています。


■定数項の謎

式②の定数項の 0.3477 の意味についてはよく分かりませんが、0.3 [kcal] は、例えば 100W でペダルを回したときのたった3秒間分のカロリーにすぎません。特に物理的な意味があるとは思えないので、パワーの小数点以下の丸め誤差などが原因で解析の結果でてきた定数項ではないかと考えられます。アクティビティの生データ(数値データ)を細かく解析すればもう少し詳しく検討できるかもしれませんが、いずにせよ全体から見れば無視できる大きさなので、これ以上は追及しないことにします。


■比例係数の謎

次に比例係数の 0.9992 という値について考えてみます。

途中計算は省きますが、この比例係数から分かることは、エネルギー効率を仕事(運動量)の 23.92% と仮定した場合の比例係数にあたる、ということです。

25%とか24%といったキリのいい数字ではなく敢えて23.92%という半端な値を採用する意味は特に見出せないので、おそらく、内部のプログラム上は24%で計算しているが、やはり何らかの誤差成分が積み重なった結果として解析結果が23.92%になっただけではないか、と考えるのが妥当な気がします。

仮に24%で計算しているなら、内部のプログラムでは

Q = 0.9959 W [kcal] …… ③

の式が利用されているはずです。

ただ、25%でなく24%で計算している理由は分かりません。何らかの参考論文を根拠にしている可能性も考えられなくはありませんが、そもそも20%と25%の差でさえ気にする意味がないほどの計算方法なので、25%と24%の違いに深い意味があるとも思えません。

そう考えると、単に、25%で計算すると、誤差などの影響で結果的にエネルギー効率を25%より大きい値で計算したのに相当する結果になってしまうおそれがあるかもしれないので、保険として1%少なめに24%としている、とかその程度の理由だったりするかもしれません(あくまで個人的な予想です)。


(5)まとめ

「パワー・トレーニングバイブル」を参考に、Edge1030が評価するカロリーの計算方法を実際のアクティビティデータを元に解読してみました。

その結果、パワーメータを接続した場合、カロリーの値は

①パワーだけを元に計算している。もしくは、パワー以外の要素は計算結果に影響しない
②運動のエネルギー効率を24%と仮定して計算している可能性が高い

ということが分かりました。ただし、今後のファームウェアアップデートで計算方式がアップデートされる可能性がないとは言えません。


価格評価→なし
評   価→★★★☆☆(計算方法としては可もなく不可もなし)


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MSR XGK  (アウトドアギア)  2019-8-18 3:23  akimizu
TRP RRL SR  (ブレーキレバー)  2019-8-15 18:19  ManInside
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