購入価格 ¥529,780-(フレームセットのみの価格)
昨年の西日本豪雨災害による影響で多忙だったのもあり久しぶりのレビューですが、よろしくお願いします。令和記念で何個かたまったレビューを投稿していけたらと思っています。
最初のMTBであるSCOTT SPARK710Plus(27.5インチプラスのセミファットタイヤモデル)を買う前から興味を持っていたメーカー、Evil Bikeに手を出してしまった。
SCOTTは大きめの自転車店で購入したのだが、MTBはやはりMTBを得意とした店で買うべきかと思い、パーツの購入等では付き合いのあった個人のショップにてフレームを購入しました。
今回はSCOTTからのパーツ移植や、用意したパーツを持ち込んで組み上げてもらった。
組み上げの様子は、Youtubeにて公開しているので以下の動画を参考にしてほしい。
VIDEO
(ついでにチャンネル登録してくれたら喜びますががが)
各パーツはまたそれぞれにレビューできるものはレビューしようと思います。
フレームは、Evil Bikeの2018年発表の新モデルOfferingで、オプションでPush Industoryのコイルショックを採用したモデルとなります。
リアのホイールトラベルは140mmで、特別ロングトラベルではないが、前のSCOTTからは20mm伸びた形となる。
最初に検討していた160mmとかのトラベルがあるWreconingは、そうそうMTB専用ゲレンデに行くことが出来ない土地柄を考えると長すぎかと思われたため、今回発売された140mmのOfferingはちょうどよい選択しだった。
フロントフォークは140mm~160mmを許容する。
今回はOhlinsのRXF36コイルフォークの160mmトラベルが格安で入手できたためこちらを導入した。
変速系は、今やMTB界では飛ぶ鳥を落とす勢いと言うか、シマノのズッコケぶりにより完全に主役となったSRAMである。
SCOTTに装着していたXX1 Eagleを移植した。
発表されたばかりのAXSを待つことも考えたが、MTBはシフトのポイントが1か所で電動化のメリットとデメリットを勘案して今回は見送った。
余談だが、ロードだとドロップハンドルのため、リモートスイッチを増設して変速が可能となるため個人的には電動化賛成派です。
ロードバイクはSRAM eTap HRDで、上ハン、下ハンそれぞれにリモートスイッチのBlipsを増設して非常に快適に運用できている。
さて、残りのパーツだが、ちょうどオークションにて完成車バラシのSRAM Code RSCが安く購入できたためそちらに。
同様に同じ人から購入したE*Thirteen LG1Rカーボンクランク、ホイールをTRSRカーボンホイールにした。
BBはChrisking、ハンドルバーとステムはENVEのM7シリーズを採用。
MTBのデファクトスタンダードと化したドロッパーシートポストは、BikeYokeのRevive160mmトラベル。
こちらはSCOTTでも使用していたが、Evilのシートポスト径が30.9mmとなるので新規購入しなければならなかった(悲)
シフトと、ドロッパーのケーブルには、日泉ケーブルを採用してフリクションの低減を図った。
タイヤは、フロントにMAXXISのMinion DHF29*2.5を、リアはホイールに付属してきたE*Thirteen 29*2.35。
リム打ち防止目的でHuck Norris DHを入れ、チューブレスにて運用。
今回ショップの協力で、撮影を行いながらの組付けだったので各部の作業をしっかり見させてもらったが、やはりプロショップの作業はとても勉強になった。
また、動画には入っていないが、各作業の注意点やどうしてこういった作業の流れかなど教えてもらってこう言った部分は素人の延長作業にはできない内容だなと感心させられた。
工賃を払うだけの価値はあるのだ。(ただし、店によるw)
今お世話になっているショップは、走れるショップさんなので、完成したOfferingは翌週にショップ店長と一緒にシェイクダウンを行った。
シェイクダウン動画
VIDEO
里山の下りで走行した感触としては、29インチのホイールによる段差の乗り越えやすさと、路面抵抗の低減?のせいかスピードの乗りがよく、とくにゆるやかなカーブや直線ではかなりの加速を見せます。
また、今回コイルスプリングのサスペンションを採用したことで、初期からのスムースな感触が、路面をとらえる感覚とマッチしてかなり気持ちよく感じます。
個人的に、もともとバイク乗りで、モトクロッサーなどでコースを走行していた経験もあるためか、前のエアスプリングのフォークとショックに関しては、特に初期ストロークの部分が感じ取りづらく、感触的にちょっと気持ち悪い感を感じていたこともあり、コレコレ!って感触で非常に楽しく乗れるのはお金を出しただけの価値があるかと思います。
昔の安いコイルスプリングモデルはどうかわかりませんが、今の高級なコイルスプリングは、体験してみるだけの価値はあるんじゃないかと思います。
都市部でしたら、メーカー系の試乗会もたまにあるみたいですから、是非体感してみてください。
さて、レビューに戻ると、Evilは特殊なリアサス構造をしているのが有名です。
DELTA SYSTEMと名付けられたこのシステムは、MTBRのフォーラムに投稿されたアイデアがもとに作られたそうで、DWリンクで有名なサスペンションスペシャリストDave Weagleが製品化し、独自ブラントとしてEvilを立ち上げたため、Evilのみが採用(パテント的に他社が使えない?)したサスペンション形式です。
BB直上にシングルピボットが配置され、リンクを介してショックユニットを押すことで動作します。
メインピボットがBBより上にあることで、キックバックが強く働き、ジャンプの着地や、バームでバイクをプッシュするとグイっと加速してくれる感覚を味わえます。
左右に連続して切り返すバームセクションなどはかなり楽しく走れる印象です。
また、今流行りのフォワードジオメトリのおかげか、29インチという大きいホイールサイズでも、小さなRの切り替えしをそんなに苦にせず、スパッとフロントが入ってくれる為、昔の29インチの様にフロントが曲がってくれずもっさりした走りとなることはありません。
リーチが昔のジオメトリから見るとかなり長くなっていますし、ハンドルは幅は800mmとかなり広いのですが、そのサイズを感じさせない乗りやすさです。
(とはいえ一般道や登りではハンドルがめっちゃ広く感じて、ブレーキ取り付け部を握って走ったりするのですが)
一昔前は下りは27.5インチのモデルじゃなきゃって話は、もう過去のものでしょう。
170㎝以上の身長があれば、29インチはかなりいいんじゃないかと!
実際、SantaCruzや、Konaなどの有名メーカーも、29インチの新モデルをドンドン投入してきています。
とはいえ、ロードと比較すると2年たったら当時の常識が非常識になるこわさがあるのがMTBですが~
とにもかくにも、Evilのモデルは格好いいし乗り味も最高です!
ただし、MTBのモデルは国内入荷が少ないため注文してからの納期は必要になると思います。(どのメーカーでも)
また、購入するショップ選びは慎重に行ったほうがいいかと思います。
パーツに関する経験値、セッティングに関する経験値、山(トレイル)に関する経験値を高いお店と仲良くなって付き合っていけたら、MTBライフは楽しく過ごせるでしょうが、基本売ってるだけのお店などで買ってしまうと、いろいろと苦労することになるかと。
また、基本的に高いものがいいものってのは、どの世界もそうなんですが、MTBは値段により性能差がハッキリでる方向だと思います。
なお、2回目のライドで下手な転倒をしてガッツリ鎖骨骨折してしまい、手術となってしまい冬まで乗れなくなった・・・orz
(ロードに関しては令和になる直前に医師からOKが出たが、MTBでの里山ライドはさすがにまだNG)
衝撃の転倒動画
VIDEO
なお転倒時は手持ちの27.5プラスのセミファット仕様にホイールを変更して走った際のものです。
もっと慎重に比較するべきでした。
初級者の個人的な感想としては、150mm前後以上のストロークを持つフルサスモデルは、セミファットである必要はないかなという感触を持ちました。
ストローク120mm程度の短いストロークのモデルにはセミファットいいかなと思うのですが・・・
そういえば、先日のUCI DHでは前29、後27.5インチの前後異径が優勝したとか・・・(27.5インチ下り系ユーザーさん、フロントフォークとホイール交換で前後異径を試すチャンスですぞ!(マテ
既にパーツ替えたいビョーキが・・・
価格評価→★★★☆☆(ハイエンドはお高いです)
評 価→★★★★★