購入価格 ¥12,900
先日レビューを投稿した、
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16372&forum=30キンリンTB25リムの手組ホイールに装着するべく
4000SⅡチューブラーを初めて購入しました。
コンチネンタルのチューブラータイヤといえば、VittoriaやVeloflexやChallengeなどと比べて乗り心地が悪い事、
加えて リムへの装着のしづらさが よく話題になります。
が、それらのデメリットを覆す「圧倒的なまでの耐久性」こそコンチネンタルの強みと言えます。
僕のバイクは 決して乗り心地が悪いとは思っていない事、
あとは 嵌めにくいとは言っても たかが知れているだろう、という慢心から
コンチネンタルを選びました。
結論からいうと、人生で最も装着に苦労したタイヤ認定されたのですが。
○タイヤ形状
![](https://cbnanashi.net/cycle/uploads/thumbs/PHILLY_1553004439000_01.jpg)
4000SⅡチューブラーの特徴ですが、何よりも とにかく薄い!!
コンチネンタルのラインナップ中 随一の薄さを誇ります。
![](https://cbnanashi.net/cycle/uploads/thumbs/PHILLY_1553004524000_02.jpg)
何故なら、タイヤの裏側に縫い目が無い「(SOYOで言うところの)シームレスタイヤ」だからです。
伝統的なチューブラータイヤは チューブをカーカスで縫いこむ構造になっているので
タイヤ裏に一周にわたって縫い目が出来るのですが、
カーカス製造時に 直接インナーチューブを閉じ込める製法のタイヤは 縫い目が出来ません。
SOYO以外では、TUFOのタイヤが シームレスとして知られています。
TUFOの場合、カーカスとチューブは完全に一体化しているので また製法が異なります。
リム外周部に、タイヤの縫い目を収める溝があれば大丈夫ですが、
それが無いリムでは 縫い目でタイヤが持ち上がってしまう格好になり、
特に両面テープでタイヤを貼る場合 ちゃんと接着できない事があります。
Vittoriaのタイヤは 特に縫い目がゴツいので、
![](https://cbnanashi.net/cycle/uploads/thumbs/PHILLY_1553004942000_03.jpg)
うまく撮れていませんが リムとの接着が甘かった範囲では
リムセメントにブレーキカスや砂利を噛み込み 真っ黒になります。
TB25のような アールが浅いリムなら尚更です。
これが シームレスタイヤになれば、縫い目でタイヤが持ち上がる事が無いぶん
裏側全面で ガッチリと接着できるのではないか、というのが 4000SⅡを選んだ動機です。
シームレスタイヤは、当然ながら 製造コストが嵩むので 高価になります。
4000SⅡが海外通販などでも 滅多に値下がりしないのは そういう理由もあるかと思います。
○装着
さっそく リムに装着・・・したいのですが、
これがとてつもなく 嵌まりにくい!!
スプリンターやコンペティションと比べても、圧倒的に4000SⅡの方が嵌まりません。
元々の内径が小さい、というのは置いておいて
どう考えても 前述のシームレス構造が災いしています。
通常のタイヤであれば、縫い目がリムに引っかかってくれるので スムーズに嵌められるところ、
縫い目無しのペラペラタイヤなので リムの頂点で押し込んだ瞬間に 別のところがスルリと外れてしまいます。
普通のチューブラータイヤを装着する際に味わう、押し上げたタイヤが少しずつ降りてくる「ズルズルズル・・・」という感触とは全く異なる、
何の抵抗もなく「スポーン!」と外れてくる絶望感。
最終的に どうやって嵌めたのかは思い出せません。
間違いなく 自分史上最凶のタイヤでありました。
○重量
![](https://cbnanashi.net/cycle/uploads/thumbs/PHILLY_1553005693000_04.jpg)
カタログ値は270gでした。
WO版の4000SⅡ同様、サバを読んでいないようですね。
スプリンターの外れっぷりが あまりにも潔かったので、もしや これも・・・と心配しました。
![](https://cbnanashi.net/cycle/uploads/thumbs/PHILLY_1553005863000_05.jpg)
○グリップ
文句なし。当然ですが スプリンターよりも限界は上です。
ただ、コンペティションとは違って セミスリックなので、
あのイボイボトレッドよりは劣る印象。
レース志向ならコンペの方が良いと思います。
○転がり
軽い。細いうえに 高圧推奨なので、ボコボコ路面ではいまひとつですが
京都の小綺麗な舗装路では 気にならないです。
グリップで劣る反面、こちらはコンペティションより上かもしれません。
○耐久性
まだ1,000kmも使っていないので 不明。
おまけに前輪専用としているので、余計に減りづらいです。
開封時のバリが未だに残っているのは さすが4000SⅡ。
○まとめ
いったい どれだけのサイクリストを泣かせてきたのか。この凶悪なタイヤは。
(ものの良し悪しではなく 作業性の観点で)
が、その苦行を乗り越えた先では 素晴らしい性能を堪能できます。
そうか!お前のようなやつがいるから チューブラー嫌いな人が増えるんだな!(憶測)
そんな不遇のタイヤを布教するべく、このレビューをしたためました。
チューブラータイヤは最高です!みんなも使おう!
価格評価→★★★☆☆(でも高い)
評 価→★★★★★