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SPD(互換含む)ペダルのスタックハイト調査


 
baru  2019-3-12 23:43
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SPD(互換含む)ペダルのスタックハイト調査
SPD(互換含む)ペダルのスタックハイトについて調査しました。色々とクセのある仕様なので、後からハマった人のために書き残しておきます。

他のMTB用やロード用まで話を広げると手におえないので、今回はあくまで2つ穴のSPD(互換品含む)のペダルのみに絞った話となります。



■調査動機
私は両面SPDを愛用しています。ずっと使っているのがXTRのケージ無しモデル。PD-M980、PD-M9000、PD-M9100と3モデル連続で使っています。

両面SPDの良い所は、キャッチの失敗が少ないこと。両面使えるペダルという意味ではスピードプレイも同じですが、歩きやすさについてはSPDに勝るものはありません。ロングライドメインで信号ストップの多い場所を走る私には、両面SPDは最も適した選択肢であると思っています。ただし、両面SPDは重くなります。ビンディング機構を片面の倍の数だけ持つのだから当然と言えます。

シマノで最軽量な両面SPDペダルは、XTRのケージ無モデルです(片面SPDペダルでは、PD-ES600が最軽量)。最軽量とはいえ、310gの重量があります。しかし、他社に目を向ければ、SPD互換で300gを切るペダルはいくつか存在しています。

そこで、シマノ以外の両面SPD互換ペダルを色々試してみましたが、どうも違和感が大きい。他社のSPD互換ペダルは高足下駄を履いたような不安定さを感じたのでした。

これはペダルのスタックハイトに違いがあるのではないか? そう仮定し、調査を開始したのでした。



■スタックハイトとは
「ペダル軸~靴底の距離(C)」または「ペダル軸~踏み面までの距離(A)」のことです。

スタックハイトの高いペダルは厚く、スタックハイトの低いペダルは薄いということです。(C)はクリートの厚みを含む場合、(A)はクリートの厚みを含まない場合です。

スタックハイトの高低による影響は、下の参考記事が良くまとまっています。

 【参考】ビンディングペダルの機能
 https://www.cyclesports.jp/articles/detail/105784

個人的にはスタックハイトの低いペダルが好みです。一般にダイレクト感が高くなると言われています。

スタックハイトが高いと、何となく足裏が不安定に感じるので私は苦手。先述のSPD互換ペダルの違和感はこのスタックハイトの高さにあるのではないかと考えました。ちなみに、ランス・アームストロングはスタックハイトが高い方が好みで、特注の厚いクリートを使っていたそうです。

前述の参考記事にも書かれていますが、ペダルのスタックハイトが変わるとサドルの高さを変える必要があります。つまり、ポジションに影響するのです。なかなかそこまで気にする人は少ないかもしれませんが、私は適当に変えたペダルの影響でアキレス腱の故障が出たことがあるので、以来スタックハイトには敏感です。



■調査結果
SPDペダルとSPD互換ペダルについて、スタックハイトの調査を行いました。

一般に言われるスタックハイトの大きさ(C)または(A)は、以下の式で表されます。

  C(ペダル軸~靴底) = A(ペダル厚: ペダル軸~踏面) + B(クリート厚: 踏面~靴底)

情報の手に入るSPDペダル(互換品含む)に対して、A(ペダル厚)、B(クリート厚)に分けて情報を纏めます。



基本的にはカタログ記載の情報を優先しています。カタログに記載が無い情報は、ノギスで実測しています。

シマノで言うと、XTRとXTグレードのみカタログにスタックハイト(A)が掲載されています。オフロード用の下位グレードや、オンロード用は記載がありません。他社互換ペダルでは、LOOKのみスタックハイト(C)を記載しています。

なお、クリートに関してはシマノ純正が厚み6.7mm。他社の互換クリートも、これを踏襲していることが分かりました(少なくともISSIとXPEDOは厚みが同じ)。LOOKのSPD互換クリートは入手できなかったので厚みは不明。

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今回、一番スタックハイトの低かったペダルと、高かったペダルを画像で比べてみます。


左が一番スタックハイトの低い「SHIMANO PD-M9100」、右が一番スタックハイトの高い「LifeLine MTB Pedal」です。PD-M9100は軸自体を細くし、軸の直径と同一面に踏み面が来ているのがわかります。対して、LifeLineのペダルは、軸よりもかなり離れた所に踏み面が来ています。



■考察
結果から「シマノ・オフロード用」「シマノ・オンロード用」「他社互換」の3種類に分けて考察します。ここでは、「ペダル軸~踏み面までの距離(A)」をスタックハイトと呼ぶことにします。


(1) シマノのオフロード用SPDペダルについて
シマノのオフロード用ペダルは「PD-M***」のように、型番にMが付きます。今回の結果から、シマノが「グレードごとにペダルの仕様を変えている」という点は確かめられました。

シマノのMTB用コンポの最上級グレードであるXTRは、特別スタックハイトが低くなっています。XTR以外のペダルから乗り換える場合、サドルの高さ調整が必要になるということです(1-2mm程度)。ただ、XTRの中でも、ケージの有無によってスタックハイトが異なることが分かります。ケージのあるペダルの方がスタックハイトが高く設定されています。正確な理由は分かりませんが、用途の差によるものでしょうか。ケージ無モデルは「クロスカントリー用」、ケージ有モデルは「トライアル/エンデューロ」用とされています。

この表からは読み取れませんが、XTR(ケージ無モデルのみ)のペダルは、踏み面の中心が他グレードより若干(1.4mm)後ろにオフセットしているという特徴があります(オフセットデザイン)。XTR(ケージ無)以外のペダルから乗り換える場合、クリートの前後位置の調整が必要になると言うことです。

また、XTRグレードであっても、世代によって若干仕様に違いがあるようです。なぜかM9000世代は一度スタックハイトが高くなりましたが、M9100世代では元に戻っています。何がしたかったんでしょう?

ややこしいのは、セカンドグレードであるXTも、トップグレードやサードグレード以下とは仕様が異なる点です。てっきりXTRだけ差別化しているのかと思っていましたが、XTも違うんですね。

どうもシマノ的には、高グレードに行けば行くほどスタックハイトを低くし、ダイレクト感を向上させているように見えます。確かにパワー伝達的に見るともっともなんですが、本来の用途であるオフロード用途の世界で正しいのかは疑問です。ペダルが薄いと、「泥が詰まった際に抜けにくくなる」と考えられるのが、その疑問の理由。シマノ的には、先述のオフセットデザインや、ペダル軸を楕円にすることで「泥抜け性能を向上」と主張していますが、現実的には泥抜け性能が低いようです。シクロクロッサーの知人の話を聞くと、「XTRは泥抜けが悪いから、あえて下位グレード(PD-M520など)を使っている」という話を耳にします。設計から見ると納得です。いくらダイレクト感が高くても、泥が詰まってキャッチ出来なければ話になりませんので。

XTより下のグレードのペダルは手持ちにもなく、データ的にも見つけることが出来なかったのでスタックハイトは不明です。ただ、他のペダルの傾向から、スタックハイトは10.1~10.4mmと推測します。


(2) シマノのオンロード用SPDペダルについて
シマノのSPDペダルには、オフロード用の他に「Explorer」というシリーズが設けられています。詳しい定義は分かりませんが、オンロード用途を想定されている模様。以前は「PD-A**」がロード向け、「PD-T**」がツーリング向けという区分けでしたが、現在は「PD-E**」に統一されつつあるようです(恐らくExplorerの頭文字)。

手元にあったペダルは、PD-T780・PD-A520・PD-A600の3つでしたが、いずれも計測値は10.1mmでした。とはいえ、ノギスによる実測なので、小数点以下は不正確な可能性があります。ただ、10.0mm~10.5mmの範囲には収まっているはず。


(3) 他社のSPD互換ペダルについて
SPD互換ペダルを見るとスタックハイトはまちまちですが、概ね10.0mm前後に収まっています。

手持ちの中で特別スタックハイトが高いのは、Wiggleのプライベートブランド・LifeLineのSPD互換ペダルでした。確かに回した感じも厚く、普段よりもサドル高を上げる必要があります。

LOOKのX-TRACKはクリートの厚みが分かりませんが、SPDの純正クリートと同じ厚みだと仮定すれば、スタックハイトは10.1mmになります。厚くも薄くもない、一般的な数値。XT以下のグレードからの乗り換えならば違和感が無さそうです。

今回は未調査ですが、SPD互換ペダルとしては他に以下のようなメーカーがあります。これらのメーカーのスタックハイトの数値は公開されていませんでした。情報をお持ちの方が居れば教えてほしいです。

 ・GRUNGE
 ・DIXNA
 ・MKS
 ・Ritchey
 ・KCNC
 ・Bontrager
 ・BBB



■まとめ
今回の調査で以下のことが分かりました。

 ・シマノのオフロード用SPDペダルは、高グレードほどスタックハイトが低くなる
 ・シマノのオフロード用SPDペダルは、ケージが付くとスタックハイトが高くなる
 ・シマノのオンロード用SPDペダルは、スタックハイトが10.0mm前後
 ・他社のSPD互換ペダルは、スタックハイトがまちまち

スタックハイトの傾向を纏めると以下のようになります。

 ・8.1-8.5mm: シマノ XTR(ケージ無し)
 ・8.5-8.7mm: シマノ XTR(ケージ有り)
 ・9.9-10.4mm: シマノ XT(ケージ無し)
 ・10.1-10.6mm: シマノ XT(ケージ有り), シマノ オンロード用
 ・10.0mm前後: 他社 互換SPDペダル

スタックハイトの一番小さい「XTR(ケージ無し)」と、一番大きい「LifeLine」を比べると、その差は2.8mm。これだけ厚みが違うと、ポジションに敏感では無い方でもサドル高の変更は必須となるでしょう。

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以上、SPDペダルのスタックハイトを調べた結果でした。

ペダルの選択時には、以下の要素を勘案して決めることになると思います。

 ・重量
 ・剛性
 ・踏み面の面積
 ・泥抜け
 ・Qファクター
 ・キャッチ&リリースのしやすさ

スタックハイトは意外と見逃しがちな要素ですが、ポジションに大きく関係する要素でもあります。購入前にスタックハイトも見ておくと、買ってから違和感に悩まされることが減るはずです。

しかし、これだけ影響のある要素なのに、スタックハイトをカタログに載せているのが、シマノはXTRとXTグレードのみ、他社ではLOOKだけと言うのは残念ですね。オフロード界隈では、スタックハイトよりも他の要素が重要ってことなのかもしれませんが、出来ればスペック表に書いておいてほしい数字です。


評   価→★★★☆☆(ポジションに敏感な人は知っておくと役に立つかも)
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