購入価格 ¥0(通行無料)
兵庫県道12号川西篠山線 杉生(すぎお)交差点。
特別な物は何も無い交差点だが、猪名川、能勢、三田、篠山を結ぶ中継地点だったり、西峠アタックのスタートだったりするため北摂界隈の自転車乗りが多く通過する交差点だ。
この交差点から西に向かう道は行き止まり県道になっているためこちらへ向かうサイクリストは少ないが、この先にあるのはなかなか面白い道だ。
北摂の坂バカテーマパーク、大野山である。
なお、大野山の読みは『おおのやま』ではなく『おおやさん』又は『おおややま』が正解。大抵『おおやさん』と呼ばれている。
頂上に猪名川天文台があるので、『猪名川天文台の山』でも多分通じる。
北摂山系アパートの大家さんとでも覚えよう。
北摂の一般車両が入れる舗装路の中ではここが最高峰となります。
行き止まりだけに、大野山頂上でのレジャー客と地元民ぐらいしか通らないので交通量は超少なめ。
激坂成分は多め。
最高のヒルクライムスポットだ。
【スペック】
=============
[大野山のスペック]
標高 753.5[m]
北摂山系 第4位
=============
==================
[全体のスペック]
杉生(すぎお)交差点 ~ 頂上
標高差 524.0[m]
距離 7.0[km]
平均勾配 7.49[%]
==================
==============================
[前半]
杉生(すぎお)交差点 ~ 柏原(かしはら)中学校前
標高差 193.2[m]
距離 4.0[km]
平均勾配 4.83[%]
==============================
=====================
[後半]
柏原(かしはら)中学校前 ~ 頂上
[上り区間]
標高差 330.8[m]
距離 3.0[km]
平均勾配 11.03[%]
[下り区間]
距離 3.6[km]
平均勾配 9.19[%]
=====================
【走行レポ】
このヒルクライムスポットは、前半と後半に分けられる。
前半は柏原中学校前までの緩い(?)のどかな道、後半は大野山へ続く道の頂上に至る激坂区間である。
[杉生交差点 ~ 柏原中学校前]
入口は北摂界隈の自転車乗りにはお馴染みの杉生交差点です。
ここから西へ向かって下さい。
この写真の向きだと左折です。
少し進むと坂バカテーマパークのマスコットキャラ(と私が個人的に思っている)のポニーさんがいる。
いつも滅茶苦茶おとなしい。
動きや表情を見ている限り、ポニーの中に猫が入っているのではないかと思う程だ。
適度に和んでいってね。
坂はゆるゆると続く。
平均勾配は5[%]弱だが標高差が約200[m]もあるうえに、後半になる程傾斜がきつくなる。
この区間ではこの後の激坂に備えて極力脚を使わない方がいいです。
柏原中学校の前に大野アルプスランドの案内看板がある。
正式な県道507号線はここまで。
ここから先が激坂アトラクション本番である。
え?写真の右側の斜度がおかしい気がする?
はい、そちらへ向かってください。(鬼畜)
[柏原中学校前 ~ 頂上]
先程の写真の通りいきなり激坂が登場する。
最大斜度は20[%]近いと言われています。
しばらく進むと道が二手に分かれます。
左は広めのゴルフ場へ続く道。
右は大野山山頂へ向かう道と案内がありますが、どちらへ進んで頂いても後で合流しますのでご自由に。
こちらが合流地点兼分岐。
右へ進んでください。
右へ分岐してすぐはこんな感じの坂。
この付近にある電柱の前を通過すると
「わんわん!!」
と吠えられるドッキリ系アトラクション(?)があります。
単なる害獣除けですので驚いて落車しないようご注意ください。
更に進むと道が一方通行に変わります。
激坂がどれだけキツかろうともう戻れません。(笑)
薄暗い森の中、10[%]程の傾斜が延々と続きます。
時々現れる頂上までの距離を示す立札の数字が早く減ることを願ってペダルを踏むしかない。
傾斜的には頑張れば足付き無しで上れますが距離が3[km]もあるのでかなり厳しい。
たまに後ろからクルマが来るので、お気を付けください。
ラスト1[㎞]を切った後、猪名川の源流が現れる。
こんな山の頂上付近に水源があるというのも珍しい気がする。
この水源の斜面の上の方は開けており、すぐ上は天文台。人の声が聞こえる。
ゴールはすぐそこだ。
そして、最後の左コーナーを抜けると...。
突如現れる路駐の列w
頂上付近でキャンプやBBQを楽しむ方々の車です。
BBQを楽しむ人々から、狭く暗い森の中の激坂を超えてわざわざ山の上までやってきた自転車乗りに注目の視線が注がれます。
まぁ気にせず進んでください。
そして、道路の頂上に到達。
写真のアングルは天文台の方へ向いていますが、今上ってきた道路の進行方向に向かって右側が大野山の山頂で左側が天文台が立つ丘です。
進行方向正面の駐車場を突っ切るようにまっすぐ行けば下り方面です。
せっかくなので大野山山頂まで自転車を担ぎ上げます。
大野山は単独峰なので非常に見晴らしが良い。
大野山山頂側と天文台側で見やすい方向が異なります。
大野山山頂側からしか見えないのが北摂最高峰深山(みやま)。
頂上には気象レーダーが並びます。
でも、単に多くのアングルを求めるなら木の少ない天文台側の方が良いです。
担ぎ上げた証拠写真を撮り、三角点を拝んだので天文台に移動します。
天文台方面は車両進入禁止の表示があったので一応徒歩で向かいます。
天文台側から北方向、多紀連山。
以前レビューしたおおたわ峠は正面中央のV字の間になります。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=14705&forum=124そのおおたわ峠越しにうっすら見えるのは大江山。その向こう側は天橋立。つまり日本海だ。
手前に見えるのは後川集落と羽束川。
兵庫県道12号の西峠と古坂峠の間の橋があるところだ。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=15112&forum=124天文台から西方向。
以前レビューした三田ループや青野ダムはこちら方面。
写真中央やや左に見えているのが三田ループの平坦区間です。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16169&forum=124https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=14385&forum=124&post_id=24950その向こうの平らな部分は明石方面。気象条件次第では瀬戸内海が見えるとか。
天文台から南方向。
六甲山脈が端から端まで見渡せる。
大阪平野も余裕で見える。
写真中央に白く光るのは大阪ドーム、その左のうっすらグレーの縦棒群は梅田、その中のひときわ高い建物があべのハルカスだ。
北は大江山から南は大阪平野まで。
ここに立てば本州の幅が目視確認できる。
ところで、猪名川天文台に続く坂の途中のこのアングルは、サザエさんのOPに登場したことがある。(聖地巡礼)
さて、この道は一方通行なのでさっきまで上ってきた道ではなく反対側の下り方面に進む。
少し下ったところに、
短い激坂があります。
私は先程下りではなく下り方面と書きました。
つまりそういう事。(詐欺だ)
あ、後で似たような坂がもう1個出てきます。(鬼畜)
でも、最初の激坂を上りきった所は...。
個人的北摂最高の絶景ポイントとなっています。
ここはクルマの方は大抵素通り。自動二輪の方もスルーして行く人が多いですが、何故止まらないのか疑問だ。
大都会大阪梅田から続く道と麓の棚田と北摂の山々の景色のギャップに萌えまくってください。
下り側の平均勾配は数値上低めですが、前半が尾根道で後半一気に下るため最大傾斜自体はこっちの方が急な気がします。
ちょとした絶叫マシンだ。
リムやブレーキディスクの蓄熱に気を付けて下ってください。
最後はゴルフ場の横を抜け、先程の合流地点に戻ってきます。
杉生交差点までは普通に下るだけ(激坂は無い)ですので、安心して下ってください。
【まとめ】
ロードバイクで行ける北摂最高峰の舗装路。
交通量が少なく激坂成分の多い、北摂の坂バカテーマパーク的なお山。
展望も北摂最高峰。(個人的主観)
山頂からは、北は大江山、南は大阪平野まで、本州の幅が目視確認できる。
大野山は北摂界隈の中でも割と奥の方にあるので、激坂区間手前までは脚をなるべく使わないように行く事をお勧めします。
価格評価→★★★★★(入園無料。あ、間違えた。通行無料。)
評 価→★★★★★(ぜひ挑戦を。)
<オプション>
兵庫県道12号線西峠の途中の『西軽井沢』の付近に大野山への案内看板がありますが、
ロードでのアタックは不可ですw