購入価格 ¥0(自宅にスタンドと余ったリヤのクイックがあれば追加費用無し。)
【前置き】
写真の通りスポーツバイク用スタンドに余った後輪用クイックを突っ込んだだけのちょっとシュールな見た目の道具です。
便利機能への期待はしないでください。
【用意するもの】
・スポーツバイク用のスタンド
・余った後輪用クイックレバー
以上2点。
クイックレバーからあらかじめタケノコ型のスプリングを抜いておいてください。
前後輪にスタンドを掛ける場合はスタンドとクイックがもう1セット必要です。
【使用方法】
前輪に装着する場合は、前輪を外してあらかじめセットしておいた即席スタンドにフロントフォークを乗っけるだけ。
後輪に装着する場合は、
① 後輪を外す。
② チェーンの輪の中にクイックを通しつつ…
③ クイックレバーをスタンドに固定。
④ はい出来上がり。
というちょっと煩雑な作業が必要。
チェーンテンションに拘りが無い場合は工程②を省略可ですが、RDをバラす場合等は分解後にチェーンがクイックシャフトに掛かった状態になり地面(又は床)にチェーンが着かないので通す方法をお勧めする。
【使用時のコツ】
クイックのナットは奥まで回し過ぎるとエンド幅以下になってはめられなくなり、浅過ぎるとスタンドにクイックを掛けるときに固過ぎて泣きそうになる。
丁度いい具合になるナットの位置を探してください。
後輪の場合、クイックを掛けた後にアウターローにシフトしておくとチェーンラインがいい感じになってエンドやチェーンステーを傷付けない。
インナーローにしておくとチェーンテンションが最弱になってRDが分解しやすくなる。
後輪をフレームに戻すときは後ろのギヤをアウターに戻すのをお忘れなく。
チェーンがクイックシャフトに接触して傷が入るのが気になるという方はメンテ用プーリーを使うか、クイックにウエスを巻いてください。
私は Shimano R500 純正クイック(余り)を使ってるので傷は気にしてません。
【使用感】
[マシン保管時]
主にホイールを外した状態で自転車を保管する時に使用。
フレームを逆さにして置くとハンドル周りの機器に傷が入るとかそもそもゴチャってて立てられないという時や、フロントフォークも地面にガリガリしたくない場合に有効。
後輪/前輪どちらか一方だけにこのスタンドを使用しても、ハンドルさえまっすぐになっていれば案外安定するので普通に使える。
[洗車時]
フォークの内側やブレーキアーチ回り、リヤ三角周辺などホイールがあると洗いにくい場所がストレスフリーで洗える。
スタンドやクイックが少々濡れたところでどーでもいいし、スタンド自体の構造が単純な分普通のメンテスタンドより後始末が楽。具体的には、スタンドを畳んで手で持って振り回して遠心脱水すればOK。3秒で終わる(笑)
[メンテ時]
洗車時と同じくホイールを外しての作業に使用。
前記の通り、後輪を外した時にチェーンの輪の中にクイックシャフトを通しておけばRDを分解してもチェーンが地面(又は床)に着かずストレスが少ない。
普通のメンテスタンドは足を四方に広げる必要があるが、本スタンドはフットプリントが小さく床面積を有効に使えるため、狭い空間でのメンテナンスには重宝する。これがこのスタンド最大の美点だと思う。
弱点として、フレームは固定されておらず重力で乗っかっているだけなので力を使う箇所の分解脱着には向かない。
特にBB脱着は絶対無理w
クイックとスタンドの相性によっては突然外れるという場合もあるので、ボルトの締め緩め作業だけ気を付ける必要があります。
とはいえ、慣れればBB脱着以外の作業は大抵大丈夫で、ブレーキアーチ脱着やクランク脱着といった作業も普通に出来る。
【まとめ】
機能的にメンテスタンドに敵わないのは十分承知だが、わざわざメンテスタンドを買わなくても家にあるもので十分代用出来ているので使用感には満足している。
フレームはスタンドに乗っかっているだけだが安定性は案外高いのでBB脱着といった力が要る作業以外なら割と何でも使えるし、床面積の占有量が少ない点は狭い日本の住宅事情においてメリットでしかない。
メンテスタンドを置くところが無い、わざわざメンテスタンドを買いたくない、けど前後輪を外して少しでも快適に作業したいという方にはお勧めです。
価格評価→★★★★★(普段のスタンドと余ったクイックを使用。)
評 価→★★★★☆(専用品には敵わなくとも十分使える。)