購入価格 US$9.99
実写映像を使った、バーチャルサイクリングサービス。Apple TV版では、iPad版/iPhone版のHD解像度を上回る、4K解像度の映像でサービスが提供されています。
以前、iPad版とiPhone版をレビューしたときには、HD映像をダウンロードして(=ストリーミングではない状態で)試してもブロックノイズが目立っていて没入感ゼロ。しかもメートル法での表示が設定項目になかったり、走行中の画面デザインもなんかショボい感じで、サービス品質は「かなり残念」というのが正直なところ。ですので『解像感・精細感ナッシングでブロックノイズまみれの映像を、データとしての解像度を高くしただけで「4K映像ですぅ~」とか言ってくるんでしょ?はいはい、もう勝手にしてください』とか勝手に思い込んで、Apple TV版にまったく期待はしていませんでした。
とはいうものの、Apple TVを買ってしまった以上は、試してみたいですよね? 無料お試し期間はとっくに過ぎているので、試用には課金が必要。これで以前レビューしたiPad版/iPhone版と同様の残念品質だったら、約1,133円という大金をドブに捨てることになります。これは危険すぎる賭け。なんという電流鉄骨渡り…!
もちろん、だからと言ってここで諦めるというのは、登坂中のシフトダウン。即ち撤退!敗走!!!諦めることなんか、でき…ない!!
というわけで、私の預金通帳に記載された金額がまた増えました。ええ、<#ff0000>赤い数字</#ff0000>でね!
嫁さまにこの事実をいかにして隠蔽するかの方策を練りつつ、映像のダウンロードを開始。実は今まで無駄遣いを隠し通せたことなんか一度もなくて、そのたびに厳しい制裁を科されていることにようやく気づいた頃、ダウンロードが完了しました。これで映像品質が敗北級だったらもう立ち直れない…ガクブルしながらライド開始ボタンにカーソルを合わせて、Apple TVリモコンの決定ボタンを押しました。そして目の前に設置された映像は…
「あれ…?なんか、ちゃんとしてるぞ?」
「あれだけ目についていた、ブロックノイズが気にならない!」
「走行中に通り過ぎる看板の文字が読める!」
「なんだよ、ちゃんと4K映像ならではの精細感がある映像になってるじゃん!!!」
「つ、ついにFULGAZが本気を出してきた!隠された牙をようやく剥き出しにしてきたぁァァァ!!!」
という感じで、今までとは全く違っていることがパッと見でわかります。もちろん、映像が考え得る最高のクオリティになっているかというと、お世辞にもそうは言えません。ダイナミックレンジは不足気味に感じますし、これはコンシューマー機使って撮ってるんだろうな、という邪推を覆せないレベルです。
とはいえZWIFTのCG映像だって、初代バーチャファイターを彷彿とさせるカクカクした部分は未だに残っています。バーチャルサイクリングでの没入感を得るのに、いまのFULGAZの4K映像なら必要十分以上な映像品質を担保できていると言えるでしょう。
滑らかに動くコクピット視点の4K映像を眺めながら、負荷と斜度を連動させたトレーナーにまたがってペダルを回していると「普段のライドは、もう実走の必要が無いかも…」と本気で思えてしまいます。実写映像でのバーチャルサイクリングサービスとして、FULGAZはZWIFTに肩を並べられるだけのサービス品質を手に入れた、と個人的には感じました。年間契約はさすがにしませんが、長い休みがあるときなどに月次で契約していこうと思います。今年の正月休みはZWIFTとFULGAZのどちらでバーチャルライドするか、楽しく迷えそうですね。
あとはZWIFTのコンパニオンアプリ同様に、Bluetoothのデータを集約してAppleTVに送るアプリを提供してもらいたいところです(AppleTVのBluetoothは3枠。1枠はAppleTVリモコンに割り当てられるので、トレーナー、ケイデンスセンサー、ハートレートモニターの3デバイスは同時に接続できないのです。なので実走画面では現状、ケイデンスがグレイアウト状態になります)。コレ使えばできそうですが、日本で買えないですよね?
https://npe-inc.com/cableinfo/about-cable/ここで、Apple TV版の4K映像による走行画面をご覧ください…と、言いたいところなのですが、Apple TVはキャプチャーを撮るのにMacが必要になるそうです。無理!!!!
なので、以下はiPhone版のキャプチャーになります。iPhone版もバージョンアップされて、画面表示などはApple TV版同様になりました(細かくは見ていませんが)。4K映像はダウンロードでないので、同じコースのHD映像になります。
▼HDでこれだけのクオリティなら、十分に思えます(そもそも以前のiPad/iPhone版のFULGAZやRouvyを試用した経験から「どうせ実写サービスの映像なんて、粗くてジャギジャギで品質には諦め前提」というモードになってしまっていて評価のハードルが思いっきり下がってる、というのは否めませんが…)
▼看板の文字が読める!
▼増えた設定項目
価格評価→★★★★★(納得!)
評 価→★★★★☆(もう少しサービス充実してくれば、バーチャルライド界のツートップに!)