購入価格 ¥1,180
ホイールを手組する際に、ニップルが収まる穴の淵に"座"を作りたくて購入。
ニップルの頭のテーパーの角度は皆様ご存知の通り90°となっています。(SAPIM除く。)
なので、ニップルの座となる穴の淵の面取りも90°じゃないとダメ。
普通のドリルじゃダメなのかというと、刃先の角度が120°前後なのでダメ。
ノガバーで面取りしてもダメ。
という訳で、面取りカッターを購入して加工することにした。
本品は6本セットで1,180という凄まじい安さでしたが、ハイス鋼にチタンコーティングされたちゃんとした製品。写真みたいな感じで素手でくるくるするだけで普通に切れます。
写真のリムはパックスオリジナルリムですが、穴径はΦ8.3のものがギリギリ通るぐらいのサイズ感。Φ7かΦ6ぐらいの面取りカッターなら大抵のリムは余裕かと思います。
写真のようにグリップ無しでやるなら太めの方が作業しやすいです。
加工後はこんな感じ。
リムの底面は平ではないので、そこに開けられたニップル穴の淵は極端に言えばチップスターみたいに湾曲しているはず。(多分)
ノガバーで面取りしても湾曲に沿って面取りしてしまうのであまり意味は無い。(と思う)
座を作って初めてニップルが安定します。(確信)
なお、座をしっかり作ったとしても今度は座の淵も波打つためバリが残る場合があります。
また、スポークはあちこちを向いているので座に対してニップルが垂直に収まるはずがない。究極にこだわって作るならスポークが伸びるであろう方向を見越して斜めに座を作る事になるがあまり現実的ではないw
私の場合は、面取りカッターで座を作った後、普通の鉄鋼ドリルでカリカリして、90°の座の淵に120°の座を成形しています。
座にRっぽい多角形がついてニップルの向きに自由度が出ます。(出る気がします。)
それでも120°の外にバリが出たら最終兵器ノガバー。90°の座だけでニップルの角度により自由度を持たせたいときはSAPIMのニップル(頭が丸いやつ)を使うといいかと思います。
私は座に対してニップルの頭が線接触するのでSAPIMニップルの使用を避けましたが...。
座を作ったリムでのホイールの組心地はというと、ニップルを回すときの抵抗が明らかに少なく、また抵抗感が安定しており調整しやすい。
ハイテンションを掛けても余裕といった感じ。
ニップルの向きとスポークの向きもより一直線になりやすいのでよりカッチリしたホイールに仕上がります。
最後の方は話が脱線気味になってしまいましたが、とりあえず1本あたり何百円でそんな効果が得られる工具です。6本セットなので他のサイズも付いてきますが、他にも使うアテがあるのでとりあえずは良しとします。
もし1~2本だけ買われるのでしたら、Φ6かΦ7位をお勧めします。
価格評価→★★★★★(安い)
評 価→★★★★☆(もっとよく切れる面取りカッターもあるんですが、アルミリム相手なら必要十分です。)