購入価格 ¥15,000(クラウドファンドによる先行予約特別価格)
オプションの調光レンズ ¥10,000(ブランド直販サイトにて)
ノーズパッドを使わず、テンプルに装着されたサイドパッドで頬骨を押さえて固定するアイウェアの、第三世代製品です。
以前、レビューした第一世代のAF-101も、大きな不満点のないアイウェアでした。
しかし、レンズが左右に別れた2眼タイプであったため、鼻梁側に回り込んだフレームが、後方を振り返ったときに視界に入り、死角になる部分があった(それがちょうど見たい場所に重なった時がストレスになった)事などが、わずかな不満点になっていました。
2017年に発売された第二世代のAF-201/202は、左右のレンズが一体になり、広い視野の確保を実現。
今年発売になった第三世代のAF-301/302は、さらに視野の広いフレームレスレンズの採用になるなど、着実に進化してきています。
そして、第三世代のAF-301については、クラウドファンド(2017年12月実施)で先行予約すると、大幅に値引きされるという特典があったことも手伝い、追加購入する形となりました。
5月の正式リリースと同時に、オプションの調光レンズが発売されたことから、ブルベ用機材として正式デビューさせ、ロングライドでの使用感を確かめてきました。
●外観
左:AF-301、右:AF-101(旧型)
フレームレスレンズ採用で、
調光レンズのクリア状態だと、
ノーズパッドがないことが良くわかると思う。
以前レビューしたAF-101との一番大きな違いは、レンズ形状の違いでしょう。
左右両眼に別れていたレンズが一体になり、フレームレスになったことから、肉眼に近い広い視野を得られるようになりました。
細かな部分では、サイドパッドの形状が変更され、以前(第二世代のAF-201まで)は頬骨を前から後ろに押さえ込む形状になっていましたが、AF-301からは、後方から抱え込むような形状に変更されました。
この形状変更が、もともとずれにくかったアイウェアを、さらに安定させることに寄与するのかが、使用する上での評価ポイントになりました。
微妙に変わったところ。
サイドパッドが、前から押さえる形でなく、
後ろから頭を抱える構造になった。
下:AF-301、上:AF-101(旧型)
サイドパッドの頬骨に接する場所には、
滑り止めの凹凸加工が追加されている。
左:AF-301、右:AF-101(旧型)
また、テンプル先端に、
脱落防止ストラップを通すループが追加された。
地味だが、どんどん改良されている。
左:AF-301、右:AF-101(旧型)
なお、スモークレンズからのレンズ交換は簡単……かと思いましたが、私の個体は、左側がやたらと固くて、脱着にかなり苦労しました(^^;)。
固い場合はオイルをさすとよい、と、説明書に書いてあったので、樹脂やコーティングを傷めないようなオイルを持っている方は、併用したほうが良いと思います。
●使用感
相変わらず、ズレません。
6月の多湿な気候の中、顔がヌルヌルして塩を吹くほど汗をかいても、顔を振った程度ではズレません。
AF-101でも思いましたが、このAirFlyシリーズは本当にずれにくいアイウェアだと思います。
反面、外しにくいので、スモークの濃いレンズを使い、トンネル前後では脱着する、というような使い方には向きません。
レンズの付替えも、それほど簡単ではないので、昼夜を問わずに走る方は、私同様、調光レンズを追加購入する方が良いと思われます(少々、お高いのが残念ですが)。
なお、AF-101では、サイコンやGPSを見る時など、顔面が真下を向く条件では多少、ずれることがありましたが、本製品では新しい形状のサイドバッドになった結果、その頻度が極端に少なくなりました。
また、フレームレスレンズを採用したため、本当に視界が広く、肉眼で見ているのとあまり変わらない(よく見ると、左右のテンプルの先端が見える程度)ので、目元を掻こうとしてレンズに指を弾かれた、なんて失敗があったりもしました。
ただし、ずれにくい反面、ずれてしまうと、左右のテンプル含めて位置を直す必要があるので、それは少し面倒です(これはAF-101でも同じだった)。
ノーズパッド式のアイウェアの場合、ブリッジを中指でクイッと持ち上げれば直ることが多いので、ここだけは弱点になります。
しかし、ノーズパッド式アイウェアとは違って、ズレを意識することが本当に少ないので、それほど気にする必要は無いかもしれません。
なお、テンプルのカーブ、サイドパッドの当たりなどを適切に調整しておかないと、当然ながら、ズレることが多くなります。
これは普通のアイウェアと同じなので、使用前にはフィッティングをきちんとするようにしましょう。、
●まとめ
ノーズパッドを使わないアイウェアの第三世代製品で、過去の世代と比較すると、フレームレスレンズの採用、頬骨を掴むサイドパッドの形状変更などの手直しが入っています。
私は第一世代のAF-101からの追加購入でしたが、視界の広さや、さらに安定したかけ心地など、第一世代で感じていたわずかな不満点が、確実に解消されていることを実感できました。
裏話ですが、このアイウェアを開発しているメーカー、ジゴスペックの代表はトライアスリートらしく、ラン、バイクの両方の競技特性を良くご存知と思われます。
メーカーのSNSサイトなどを見ると、競技の現場やトレーニングで使用しながら製品開発を行っているようで、実際に使ってみても、それを納得させられます。
定価でのお値段は2万円オーバーなので、気軽に試せるとは言い切れませんが、価格に応じた品質と満足度はあると思います。
マラソンなどのイベントでは、体験・直販ブースが用意されることもあるようですので、気になる方はメーカーページをチェックしてみることをお勧めします。
価格評価→★★★★☆(←価格なりの品質と満足度はあると思う。)
評 価→★★★★★(←旧型で感じたわずかな不満点が、確実に解消されていて驚かされた。)
<オプション>
年 式→2018年の新型