CBN Bike Product Review
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エアロスポーク考


 
kazane  2018-6-22 23:30
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エアロスポーク考
購入価格 ¥0(妄想,見積無料)


前作、
[手組み] パックスサイクルオリジナル アルミクリンチャーワイド 30mm 700C オフセット + Tniエボライトハブ + 星プレーンスポーク
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=15792&forum=30&post_id=27355#forumpost27355

のエアロスポーク換装仕様を作るに当たって、エアロスポークの銘柄を何にするか調査検討してたら結構遊べたのでまとめて投稿します。



【コンセプト】
・前作で動的リムセンタがほぼ出たので、動的バランスを保ったままスポークをエアロ化して爆速化する。
・スポーク自体の空気抵抗を前作比50%以上削減。(性能は高いほど良し。)
・前輪のスポーク強度は星のプレーンスポークで言うところの50[mm2]スペック以上。
・後輪のスポーク強度は現状と同等かそれ以上。
・価格は性能とのバランスを鑑みて決める。
・どちらかというと加速より巡航速度重視。
・優先順位は、1.空力 2.強度 3.1と2に似合う価格。
・重さは興味なし。
 ※というか、長さとか補正するの面倒だしw


【検討方法】
・エアロスポークの寸法とスポーク強度をExcelに入力し、前面投影面積と強度を計算させて比較。
・表の上の方は普通のプレーンスポーク。
・他は市場で見つけたエアロスポーク。
・エアロスポークは、前面投影面積が少ないもの順(※上に行く程空力性能が高い)に羅列。
・色が同じであれば空力的スペックは同じ。
・赤文字は手持ちのハブのスポーク穴(Φ2.5mm)にスポークが通らないと思われるモデル。
・スポーク断面積は、幅×厚み 又は 半径×半径×π で計算。
・強度をざっくり比較したいだけなので、断面形状による厳密な断面積との誤差は無視。
・Cd値も無視。
・強度は単位別に2種類で、どちらかの数値が分かればExcelが自動計算するようになってます。
・プレーンスポークはJIS規格をそのまま入力。
 ※いつも私が使っている星のステンレススポークの強度はもう少し高いかと。
・SAPIMは堂々と強度を謳っているのでそのまま入力。
・DTの強度はあちこち探しましたが見当たらなかったので空欄。
・Pillar と CN SPOKE はHPにデータ(グラフ)が載ってるのでざっくり読み取って入力。
・本当にざっくりな計算なので、細かい数字までは信じないでください。



【スポークのスペックの解釈について】
まずは表に記載した強度の解釈について、なるべく分かりやすく述べたいと思います。
単位が[ N ]の方は、スポークをそのまま引っ張ったときの破断強度。単位が[ N/mm2 ]の方は、スポークの断面積を 1 [mm2] に統一した時の破断強度を表しています。
各々の関係性を数式にすると、

材料そのものの強度[ N/mm2 ] × 断面積[mm2] = スポークの強度[ N ]

となります。
JISで定義されたスポーク強度は[ N ]単位で、スポークそのものの強度を規定しています。
では何故私がスポーク選びに[ N/mm2 ]単位の数値を併記するかというと、ネジ部や首部の寸法はある程度規格で決まっているので、その部分の強度は材質で決まってしまうからです。
極端な例え話をすると。
太い粗悪な材料で出来た安いスポークと、細くて高品質な材料で出来た高価なスポークがあります。スポーク自体の強度は一緒です。どっちを買いますか?と言われているのと一緒。
つまり、

[ N ] ⇒ スポークそのものの強度。
[ N/mm2 ] ⇒ 素材そのものの質と、ネジ部&首部の強度の参考値。

としてスポークのスペックを見て比較していくと、本質が分かるという事です。


空力の計算は、物を真正面から見て影絵状態にした時の面積である『前面投影面積』が少ないほど空気抵抗が小さいよね?ってだけの話なので至極簡単。
物体の形状で決まる空力的係数であるCd値の差は、実は机上計算上では微々たる差。しかも、プレーンスポークをタンジェント組すると空気が当たる方向が斜めになる(つまり断面形状が楕円になる)ので、厳密に言えばエアロスポーク化してるのと同じ効果が発生してCd値が微妙に変わったりしますし、んな細かいこといちいち気にしてられませんので無視しますw

空力関係で細かいようで細かくない話があるとすると、スポークの厚み。
私が今回組む F16H,R24H のホイールの場合、

 0.05[mm] × 40[本] = 2.0[mm]

という計算が成り立ちます。
エアロスポークの厚みが 0.05[mm] 増加すると Φ2.0[mm] のプレーンスポーク1本分の空気抵抗増加につながるという現実を突き付けられてしまいました。
ちなみに、F20H,R24H のスタンダードな構成のホイールだと、厚みが 0.05[mm] 増加につき Φ2.2[mm] のプレーンスポーク1本分の空気抵抗増。
F24H,R24H のディスクロードだと Φ2.4[mm] の極太プレーンスポーク1本分。
前後 32H だとΦ1.6[mm] のプレーンスポーク2本分。
前後 36H だとΦ1.8[mm] のプレーンスポーク2本分。
あとはスポーク1本分の空気抵抗を削るために、おいくら万円払えますかという話になります。

軽量化の世界と同じで、こういう話は自転車乗りにとって物凄くシビア。近い将来、スポークを買う時はノギス持参でなるべく薄いスポークをより分けて買う、買ってきたスポークをサンドペーパで磨いて薄くする、なんていう光景が見られる日が来るかもしれない。(ねぇよw)




【スポークを選ぼう!!】
さて、定番どころのメーカーのエアロスポークを片っ端から比較しました。


いきなりフラッグシップ級モデルから見ていきましょう。
強度面でも空力面でも価格面でも(汗)他のモデルを寄せ付けない狂気のキチガイスポーク(賛辞の言葉)と、そのキチガイの3倍弱の価格を誇る(滝汗)、チタンで出来たド変態スポーク(賛辞の言葉)が挙げられます。
性能は前者が文句無しの最強ですね。

前者は皆様お馴染みの SAPIM CX-Super 。2018年現在の輪界最強スポークです。
後者は、Pillar X-TRA LIGHT TI 。CX-Ray と同等の空力性能とチタンの軽さを併せ持つヤバい奴。
両方入手性は問題ないです。(値段を見ながら震え声)

しかし、Pillar X-TRA LIGHT TI は強度面で CX-Super どころか CX-Ray にすら劣ります。今回は重量より空力と強度を重視するのでパスしたいと思います。もちろん、軽さとチタンの所有欲を優先する方なら Pillar X-TRA LIGHT TI も十分あり。軽量機材中毒者のヒルクライマーならむしろこちらの方がいいかと。
では、CX-Superはというと、全スポークをCX-Superで組んだ場合、1本760円としてスポーク代だけでおおよそ3万円もかかってしまう。性能は魅力的ですが、かなり高価なので一旦保留して次を見ていきましょう。



続きまして、CX-Ray以上、CX-Super以下級エアロスポーク。
空力で CX-Ray を12.1[%]上回る CN Spoke Aero330 や、同じく5.6[%]上回る CN Spoke Aero360 になります。
特に CN Spoke Aero330 は CX-Ray と強度面でもほぼ同等スペック。空力で勝る分断面積が細いのでスポーク自体の強度では CX-Ray に劣りますが必要十分です。
両銘柄とも性能は申し分ないのですが、入手性が悪いので今回はパス。入手性に問題がなく、価格が CX-Ray と同等かそれ以下なら間違いなくこちらを買ってました。
今後目が離せない製品ですね。



では、市場に多く出回っている CX-Ray 級エアロスポークを当たってみます。
候補は先程却下した Pillar X-TRA LIGHT TI を含む4種類。
この中で最も強度が高いのは SAPIM CX-Ray 。
Pillar X-TRA LIGHT TI は前記の通り恐ろしく高価なので却下。
DT AEROLITE もCX-Rayより高価です。
CN Spoke Aero424 は強度面で CX-Ray に劣る上に入手性に難があるので却下しました。

一番安価なのが意外にも CX-Ray 。
しかも一番丈夫。
なんというお得感。

そうなると、CX-Super vs CX-Ray という2候補での争いとなります。
空力性能で比較すると、厚みが0.15[mm]違うのでΦ2.0[mm](#14)のプレーンスポーク3本分の差。実際にΦ1.8[mm]プレーンスポークで組まれた20hと16hの手組ホイールの前輪を入れ替えて乗り比べた経験から想像するに、体感レベルでも結構大きな差になると考えられます。
でも、スポーク3本分の空気抵抗を削減するためにおおよそ15,000円の増資、スポーク1本分当たりに換算するとざっくり 5,000円という相場は普通に考えて高いですw
しかも、CX-Super には専用ニップルがあるとか無いとかいう噂が...。

という訳で、CX-Ray の費用対効果は今回調べた中では一番良いのではないでしょうか。
空力性能も前作比 55[%] 削減で目標達成。
ド定番中のド定番ですが、ド定番は偉大でした。
文句無しで購入決定。

副産物として、
『機材の軽量化は○gにつき○○万円。』
みたいな感じで、
『手組ホイールの空力性能UPに掛かる費用は、Φ2.0プレーンスポーク1本分の抵抗削減につき 5,000円。(SAPIMの場合。)』
というよくわからない指標が生まれてしまった...。




さて、購入するスポークは決まりましたが、せっかくなので CX-Ray より空力性能が少し劣るものの安価なお買い得なモデルも見てみます。中華カーボンホイール御用達銘柄がずらっと並んでるのが気になるところですが(^^;
※隙間にDTも居ます。

この中で気になったのが、あさひのネット通販で見つけた Pillar PSR AERO 1432 。 CX-Ray より0.1[mm]分厚く、素材の強度も3割5分程落ちますが、スポーク自体の強度は同じ。お値段 270円/本 なのでお買い得感があります。
ただし、横幅が広いためエアロスポーク対応の穴が開いているハブが必要。見た目のインパクトはかなり良いかも。
他にも色々銘柄はありますが、例えば Pillar PSR X-TRA 1420 を買うぐらいなら CX-Ray の方が安くて強くて空力でも高性能といった具合になるように、意外とお得感がありません。



最後に、紫の帯はΦ1.5[mm] の極細プレーンスポークと同じ空力性能なエアロスポーク達。
空力性能は同じでも断面はプレーンじゃないのでスポーク自体の強度はプレーンより強いです。
しかし、JIS規格的には問題ないとはいえ、材料自体の強度(材料の質)がJIS規格の最低ラインぎりぎりな銘柄ばかりだという事実を知ってしまうと精神衛生的に結構怖いぞ?
もちろん実用上大丈夫だとは思いますが。(多分。)
でも、とりあえず激安予算で形だけでもエアロスポークにしたいというのであれば、CN Spoke Aero474 は選択肢としては良いのではないでしょうか。
流通量は十分多いですし、エアロスポークとしては爆安です。




【まとめ】
SAPIM CX-Ray は案外安い。
SAPIM CX-Ray は強い。
SAPIM CX-Ray は費用対効果が高い。
SAPIM CX-Ray は偉大。

...違う。これでは CX-Ray の宣伝レビューになってしまう。


という訳で、市場調査がてら色々スポークを比較して自分の目的に合ったスポークを選ぶ作業で楽しい時間が過ごせました。
価格重視、強度重視、空力重視、所有欲重視、見た目重視、軽さ重視、などなど、見る人が変われば私が作った表の見え方も変わってくるので他に違った遊び方もできるかと思います。
唯一問題があるとすれば、今は完組ホイールの時代なのでこの表自体にあまり需要が無いという事だ...。
しかもざっくり計算なので数字が合ってるかどうか自信がないです。(ヲイ)
もしこの表を使って遊びたいという酔狂な方が居られましたら、コピるなり改造するなりバラ撒くなり、どうぞご自由に使って頂けると幸いです。
繰り返しになりますが、個人的な比較用で作った適当な表なので間違いがあるかもですし、そもそも計算自体ざっくりなので細かいところまでは信じないでくださいね? 
けど、ざっくり比較用としてはお役に立てるかと思います。


価格評価→★★★★★(考えるのはタダ。)
評   価→★★★★★(単純に楽しかったので★5。)
<オプション>
年   式→2018年現在のデータです。
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