購入価格 ¥13,600
普段履き用の前輪として、以前キンリンのTB25リムで前輪を組みました。
アルミチューブラーリムのホイールが欲しかったのですが、完組ホイールに そういうものは ほとんど存在せず、
あったとしても シャマルウルトラやレーシングゼロくらいです。
それなら手組みした方が早いですね。
シマノの105ハブと14番プレーンスポークで とにかく頑丈さ重視で組んだのですが、
平地はともかく 登りが重たい・・・。
リム自体は 重くはないので、重さの原因はスポークにあると言わざるを得ません。
で、測ってみようとしたら タイヤ込みで1.2kg以上あったんです。そりゃ重いわ。
という訳で、同じリムを 軽量ハブと軽量エアロスポークで もう1本組んでみました。
SAPIM CX-RAY20本ぶんの重量は約93g、14番プレーンスポーク32本ぶんの重量は約233gなので、
もし105のハブに20Hがあった場合 スポークだけで140g削れる事になります。
スポーク本数を大幅に減らし、スポーク自体も 非常に細いものを使っているので
理論上の剛性は落ちていますが、
元々の剛性が高すぎたためか、あるいはニップルの問題(後述します)で張り足りなかったかで 新しいほうのホイールでも 特に剛性不足は感じません。
立ち漕ぎで ハンドルをガシガシ振ってもシャキッと応えてくれます。
XA561というハブですが、ノヴァテックのA291ハブなどと比べると 知っている人はほとんどいないと思います。
それもそのはず、このハブは 同社のJet Flyという完組ホイールにアッセンブルされている専用ハブだからです。
専用と書きましたが、フランジの寸法やエンドキャップの形状を見る限り、A291SLハブと全く同じです。
違いといえば、スポーク穴以外の肉抜き穴がハブに開けられていない点くらいで、ベアリングの大きさも同じです。
サピムのスポークを使いましたが、ニップルはDT SWISSの12mmアルミを使っています。
サピムのニップルですが、首元の丸い形状が リムのニップル穴と合わない事が多く、スポークテンションを上げていくと
リムとニップルの摩擦が強すぎて回せなくなる事があります(特にカーボンリムの場合)。
決してキンキンに張りたい訳ではなくて、ちゃんとしたホイールとして成立する下限のテンションまで持っていくのも一苦労するくらいなのが問題です。
星のニップルも使った事がありますが、公称寸法は対辺3.4mmなのに
パークツールの3.4mm用ニップル回しでつかむと かすかにガタつく個体があります。
寸法から外れている個体「も」ある、という点が厄介で、しかも外れの個体が混ざっている確立が非常に高く、
体感では50~60%くらいが ニップル回しとちゃんと噛み合いません。
ブラスニップルならともかく アルミニップルの外れ個体などは 多少なりともナメずに回すのがほぼ不可能です。
といった理由から、僕は これらのニップルが嫌いです。
DTのニップルは、ちゃんとした工具で回せば 高テンションで張ってもナメる事はまずありません。
タイヤは ヴィットリアのコルサEVO Tech 23Cです。
とうの昔に廃版に追い込まれたタイヤなので、これのレビューを書く日は来ないかもしれません。
コルサCX特有の杉目とは異なる、雑巾絞りパターンが特徴的な名品です。
今回、パーツの個別重量は計測していません。
普段使い用のホイールに 軽さを求めても仕方ないやと思って そのまま組んでしまいましたが、
組みあがったホイールを持ってみると 妙に軽い・・・。
気になったので リムセメントを塗る前に秤に乗せてみたら この通り。
ヒルクライム用のTNi Road38カーボンの前輪がリムセメント無しで551gなので相当軽いです。
個々のパーツのカタログ重量からリム重量を逆算したところ、推定リム重量は約413gと出ました。どうりで軽いわけだ。
TB25リムのカタログ重量は440gなので、かなり軽い方に外れた個体という事になります。
もし このリムが440gなら、実測値は600g台になる事でしょう。
こうなりました。今はこの状態で普段乗り仕様としています。
ただ、先ほど書いたように 想定以上に軽く仕上がってしまったので、
このままの状態でもロングライドや多少の山岳コースに出掛けても使えるんじゃないか、というくらいの性能です。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
価格の安さと 完組ホイールに無いものを作れる事こそ手組ホイールの強みです。