購入価格 ¥203500
◆購入動機
私はブロンプトンのM3R、P6Rを所有しており、日常の足や積載、そして街乗りからロングライドまで様々な用途で活躍してくれています。
しかし、私のブロンプトンはどちらも【内装ギア+キャリア+ハブダイナモ】という重装備なので、だんだんと輪行しやすいS2Lも欲しくなってしまい……(以下略)
◆概要・仕様
チタンや特別仕様車を除く標準的なブロンプトンのラインナップの中では1番軽量でスポーティーな、Sハンドル、外装2速ギア、キャリアなしのモデルです。
私の場合、家の近くに10%超の坂があるので、フロントチェーンリングを50Tに交換しました。(標準は54T)
◆使用感
Sハンドルになってポジションが低くなり、内装ギアの抵抗・駆動ロスがなくなり、さらにタイヤが軽量スリックタイヤのコジャックになると、ブロンプトンでもこんなにシャキシャキ走るのかと感心しました。
M3RやP6Rの実用車、ツーリング車らしい重厚な走行感に比べ、S2Lはどちらかというとスポーツバイクに近いキビキビした乗り味で、平地ではちょっとしたクロスバイクに近い感覚で走ることができます。(過度な期待は禁物ですが)
軽快な走行性能を持ち、尚且つブロンプトンならではの耐久性や実用装備も維持しているのは、かなり大きな魅力です。
S2Lは基本的には登坂性能は捨てていて、平坦路での軽快な走りに特化したモデルだと思いますが、前述のようにフロント50T化したり、エルゴンのバーエンド一体型のグリップを装着する事で、登坂性能の低さはある程度克服可能です。(写真)
とは言え、やはりギアの選択幅の狭さは2速モデルの泣き所です。
2速しかない上に、トップ12T・ロー16Tと変速幅が狭いため、標準のフロント54T仕様だと高速走行性能の高さと引き換えに登坂が厳しいですし、フロント44T仕様だと登坂は楽にこなせても高速走行性能が足りなくなるでしょう。
私は間をとって50T仕様にしているものの、それでも重いギア、軽いギア両方がもう少し欲しいと感じる場面が時々あります…(ちなみに50Tだとトップギアで回し切るのは時速30kmを超えたあたり)
話は少々脱線しますが、S2Lに乗っていて感じるのは、良くも悪くもブロンプトンらしい乗り味が希薄だという事です。
Sハンドルは剛性感が高い乗り心地ですし、外装ギア用のハブには、あのブロンプトン内装ハブの特徴的なチャリチャリ音はありません。脚を止めた時に普通のラチェット音が鳴るだけです。
今まで漠然と感じていた【ブロンプトンらしい乗り味】とは【M・Pのような絶妙にしなるハンドル+スターメーアーチャー製の内装ギア】という部分によるところが大きいのだと、S2Lにも乗るようになって初めて認識しました。
◆まとめ
ギア比の関係上、上りも下りもなんでも快適にこなす事はできず、ある程度の割り切りが必要な仕様ではありますが、ブロンプトンらしからぬ軽快な乗り味で、平坦路メインのコースをサクッとスピーディーに移動するような用途では、長所が最大限に発揮されると思います。
走行感としては、日常の買い物やポタリングが得意な3速、街乗りからアップダウンが多いロングライドまで幅広く使える6速に比べ、ある程度決まったコースや距離を高速で移動する通勤等が得意分野なイメージです。
重量もブロンプトンの中ではかなり軽量なので、輪行はもちろん、頻繁に階段を上り下りする住環境の方にも適したモデルでしょう。
価格評価→★★★☆☆(変速周りがシンプルなんだからもう少し安くて良い気もする)
評 価→★★★★★(走りの軽快さと実用性をうまく両立している)
<オプション>
年 式→2020