購入価格 ¥10万円ほど(食費+宿泊費+交通費)

全長2400kmほどの広大なコース。
エゾタヌキやキタキツネ、羆にエゾシカにリス、野ネズミ、タンチョウetc
挙げればキリがない程の野生動物たちとの出会い。

地場産業の農作物の収穫やサケ、マスの採捕を観察できたり
実際に短期アルバイトとして参加する事も可能。
(それを利用した半定住状態を『沈没』と言う。)
ライダーハウスで出会う人や、旅装備を見て声をかけてくれる地元の人達との出会いも多い。
北海道ならではの食べ物もおいしく観光も楽しめ本当にお薦め。
という事だけ書くと、ただの北海道の提灯記事みたいになってしまうので
もうちょっと突っ込んだところや注意点を。
見聞きした情報からまとめた部分もあるで、気になるようなら
是非あなた自身が行動することで確かめて欲しい。
■推奨時期
8月。ただし、人も圧倒的に多く
安い宿所は人との出会いも多いが場所の取り合いにもなる。
自称コミュ症や落ち着いた旅がしたい方は7月、9月がいいそう。
自分のように雪が降り始める10月や
雪解けしたかどうかの6月に走る変わり者もいるようだが、
寒さに対して自信のある人やロシア人以外はお薦めしない。
スパイクタイヤ履いて\ゥェーイ/している現地人もいるらしいので、
そこまで装備を整えられるなら季節に関係無くいつでもイける。
■北海道までの移動
飛行機で新千歳や函館等の空港まで行くパターンと
フェリーが大別して3ルートあり津軽海峡から函館のルート、
日本海ルート、そして太平洋側から。
鉄道で侵入という方法もある。
ただ、ツーリング仕様でガッツリキャリアがあって輪行できない、
バラせないという人はフェリーしか選択肢がない。
自分は関西圏から
行きが中部国際(セントレア)からLCCで新千歳空港。
帰りがフェリーで小樽から舞鶴まで。
■気象
1周するなら基本的に海沿いになるので強烈な海風が一番のネック。
追い風だとペダリングしてないのに坂を登り続けた程の強風、
一転して向かい風になると10km/h台で漕ぐのがやっとなんて経験も。
また夏場でも夜間、特に山間部は強烈に冷え込む事もあるそうなので
季節に関係無く防寒対策はしっかりと。
それから晴れの日しか走らないという程潤沢な資金があるならいいが、
日程が延びるほど資金の消耗も加速する。雨で濡れると当然体温も奪われる。
雨でも走れる装備もしっかりと。
北海道は広大なので地域毎に天気が違う。
出発地点は晴れでも目的地が大荒れなんて事も稀によくある。
■メンテナンス
北海道の環境をナメてはいけない。
まず遠い。自転車店から自転車店までが遠い。
そしてない。自転車店自体の数が少なくて『無い』もあるが、
行ってみたらシティサイクル用の部品、工具しか『ない』ので
スポーツバイクは対応できないなんてのもザラ。
なのでチェーン注油、パンク修理等最低限だけでもできてないと危険。
このサイトを見ているような層からしたら
当たり前だろと感じる人も多いと思うが、
前知識全く無くいきなり日本一周、日本縦断なんて人もいるので念の為。
というか、実際に北海道でそういう方がいた。
又、雨に合うと各部の損耗やトラブルも増える。
今回、浸水が原因で左のBBカップが緩みだすなんて経験もした。
■路面状況
アスファルトがど派手にパックリ割れててリムを喰われるとか、
工事中でダート区間なんて場所もあるのでご注意を。
ジャガイモ、メロン、玉ねぎ、ウニ、魚の頭から野生動物の屍骸まで
何でも落ちてるので、夜間走行もあるのなら尚の事
対パンク性の高いタイヤがいい。
自分はチューブレスタイヤでパンク無しで走り切れた。
走破性重視でMTBやシクロクロスという方もいた。
■補給
『セイコーマート』
以上。
で終わっていいくらい、かつて走った人達から
こんなに楽になったの?と言われた程各地にセイコーマートという
地域密着型のコンビニがある。
長い区間でも30~60kmくらい走ればある。
ただし、24時間営業ではない店舗も多い。
GoogleMapで営業時間がほぼ確認できるので、ナイトランでのご利用は計画的に。
■宿泊
ホテルや民宿は道内でもよほど辺鄙な所でない限りはある。
ただ極力安く済ませるならライダーハウスかキャンプ泊。
極僅かにネットカフェ、漫画喫茶もある。銭湯は少ないが温泉が多く
仮眠できそうな休憩所併設の場所も。
自分はキャンプ道具を持って行かなかったので
キャンプ場は1箇所しか利用していない為詳細は割愛。
ただ、北海道は至る所にキャンプ場がありテント泊には困らないとの事。
ライダーハウスは寝具有り、無し
シャワーや風呂の有り、無し、そして料金が場所によって全く違うので注意。
事前に情報収集しておくに限る。
中には0円やこの金額でこの設備?というありがたい場所も。
ただ、就寝環境は山小屋やフェリー2等の雑魚寝状態が無理な人には合わない。
それなりの環境が欲しければそれなりの金額でホテルや民宿へGO。
殆どがオーナーさんの善意で運営していただいているようなもの。
でなければ、まともな利益のない金額で開設し続けていられないだろう。
旅の疲れがあるのは分かるし、先の事も考えて動くと余裕が無くなるのも分かるが
そういう状況でこそ自分自身の行動を省みないといけない。
立つ鳥跡を濁さずで綺麗に利用したい。
某ライダーハウスでは「日本一周のチャリダーは特に酷い」という
注意書きまでされていた。
試される大地を走るとき、我々もまた試されているのだ。
道南北西部(?)の小樽⇔函館区間の海岸線はライダーハウス不毛の地。
自分は諦めて民宿泊と夜通しナイトランでやり過ごした。
縦断や横断、輪行を織り交ぜ主要な観光地だけ等まだまだ色々な楽しみ方を残している北海道。
深い。
価格評価→★★★☆☆(何より食費がかかる)
評 価→★★★★★(ここにしかないものが沢山ある)
<オプション>
年 式→?
カタログ値→2400km(実走値 2556km 獲得標高23,048m)