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Isadoreのウール長袖” Thermerino Long Sleeve Jersey”に直しを入れた顛末のレポートです。
“Thermerino Long Sleeve Jersey”の機報はこちら→
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=14997&forum=107&post_id=26003#forumpost26003上記レビューのとおり、この長袖ジャージ、とてもいい感じではありますが、袖口が古典的なポロシャツ風の作りで、自転車ウエアとしては少々、惜しいような気がします。しかも私には少しだけ袖が短め。というわけで袖口をスッキリさせて、延伸しました。
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袖口の画像です。左が表側、右が、裏返したところです。
裏返すと、結合部が頑丈に縫い合わされ、盛り上っています。これを何とかスッキリさせたいというわけです。
次の図は、袖口の断面模式図です。
上段が袖のデフォルト状態。袖口ピースは筒状生地が2つ折りで本体に接続されています。つまり縫合部は生地が3枚合わせ。縫い代も大き目で裏側に隆起しています。これを図の下段に示すように改造します。すなわち、
1) 袖口を外す
2) 二つ折りの袖口を拡げて本体に再度、縫い合わせる
3) 袖の先端を10mmほど折り返す
以上を経て、袖口をスッキリさせて、最終的に4cmほど、袖の長さを延伸します。
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まず、袖口を慎重に分解します。
これが結構な難物で、ダメージを与えないように糸を撤去するのが大変でした。ここで苦労するか?という感じ。ようやくバラシが成功し、並べるとこんな風。生地を傷めずに外すことが出来ました。
次に、袖を再び縫い合わせます。デフォルトで見られたような大きな縫い代ではもったいないので、控えめな縫い代で縫い合わせますが、そのまえに、取り外したピースを二重筒から一重筒に拡げて、口を本体と合せて、待ち針で固定します。次に、手縫いで固定し、待ち針を抜きます。これでミシン掛けの下準備が完了です。本体と袖口の裏表を間違えないようにします。
「表裏を間違えるわけないだろ!」
と言われてしまいそうですが、うっかり者の私は、過去に色々とやらかしていますので、しっかり確認します。
ミシンの押さえは、次の画像のような截ち目かがり用を使い、裁ち目かがりの縫いパターンを選択します。截ち目かがり用の押さえは大抵のミシンに付属しています。
・・・JUKIミシン()の取説から引用
何といっても腕がヘボいので慎重を期して、生地にストレスを与えないように気を付けながら極低速で縫い進めます。
裁ち目かがり完了。
袖を伸ばして表から見るとこんな感じ。
次に、袖の先端に10mmの折り返しをつけて縫い合わせます。ここはあまり凝らずに次の図のような、伸縮に対応するシンプルな縫いパターンを使います。
ここでも待ち針で固定し、手による下縫いを行います。「急がば回れ」で注意深く作業を進めます。
・・・これは待ち針を抜いたところ
縫いパターンが袖口ときれいに平行になるようにしたいので、次の画像のように厚紙で作った定規をテープで固定します。わかりにくいですが生地の端面が厚紙に当たっており、このおかげで真っ直ぐに縫い進めることが出来ます。こういうくふうをしないと、私のスキルでキレイに縫い合わせるのはほとんど不可能です。
うまくいきました。余った糸は裏側に引き出して処理します。下の画像は裏から見たところ。
・・・この出来栄えはまるで、パールイズミ・クオリティ(誇大表現)
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というわけで、狙い通りの直しが出来ました。袖口のモッサリ感もなくなり、しかも4センチほど延伸され、袖口の軽いフィット感が心地よいです。肩を脱力してブレーキブラケットの遠い部分を握っても手首がズルッと露出したりしません。冬用手袋を袖口と重ねるのも容易です。せっかく買ったウール混ジャージですが、これで愛着を持って使い続けることができそうです。
(サイコー!)
評 価 → ★★★★★(他にも手を入れたいところがありますが・・・)
年 式→2017
昨シーズン購入の本品ですが、次に使うまでに直せばいいやと思っていたらあっという間に次のシーズンがやってきてしまうんですよねぇ。10月には直そうと思っていたのですが、ようやく機会を得ました。Isadoreの刺繍と同系色の糸(右の175番)を用意していましたが、結局使わずじまい。コレでどこかに刺繍を入れるというのもよいかもしれませんねぇ。