購入価格 ¥6800くらい(メーカー直販)
カシマックスこと加島サドルのオーダーメイドサドルです。
本当はカシマックスAeroを買おうと思っていたのだけど、あまりに細身なサドルで、これでのんびりアップライトなポジションでライドは厳しいなあということで、もうちょっとワイドな感じのKX-2Aというモデルをチョイスしました。
・加島サドルは正真正銘の国産サドルメーカー。
大阪府の河内松原に工場があり、中国生産モデルもありますが、国内生産を現在でも続けているトンカチメーカーです。
直接工場ににお伺いして注文した顛末はこちら
(
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=15366&forum=125&post_id=26641) 無数にあるカラーバリエーションやら、表面のファブリックが選べ、さらにパッドあり、なしで選べます。
自分は外置きでラフに使えるサドルが欲しかったので、ビニール地のスキンカラーのモノをチョイス。
だいたい注文から10日弱ほどで届きました。
■実際使った感想
非常に安楽なサドルです、表面にFizikのヴァーサスモデルのように、浅めですが溝があって、コレのお陰で股間のデリケートな部分の負荷も少ないです。
先端でもやや幅を感じるので、内ももが擦れる感じがありますが……もともとレーシーなサドルではないので、個人的にはそれほど気にはなりません。
もともとは女性向けデザインと、担当が話してたのもありますが、やはり座面は広めです。
それと、ベース後端には、ブルックスのモデルみたいに、ツーリングバッグを吊り下げる用のフックの穴も開いています。
重量も重たいです、こんなサドルでレースする人はいないでしょうが、やはり使うならツーリング用でしょうか。
作りも良いですね、そんなに凝った作りをしたりしているわけではないのですが、ひとつひとつ丁寧に仕上げられている。
1年以上、外置きの自転車につけてますが表面も丈夫だし、レールや、ベースの接合部から軋んだりする異音もありません。
▲後ろから見えるKASHIMAXのレターがなかなか良いです
■総括して
よく出来たサドルです、価格も安いし、好きなように作れる、納期も速いし、作りもいい、ツーリングサドルとして、デザインや設計を別とすれば、ネガティブな部分はあまりありません。
ただ、やはり……なんでしょう、設計そのものが古臭いといいますか、かっこいいサドルではないんですね。
重量も重たいし、スペックだけ見ても、このサドルをチョイスするのはなかなか、エンスージアストでないと見向きもされないでしょう。
ブランド力もやはり海外大手メーカーに比べると、劣っていると言わざるえない……
だいたいKX-2A(KXシリーズ)という名前もイケてない。
どういうサドルなのか全然サイトを見ても伝わらないし、名前にも世界観がない。 これじゃ手を出そうとは思わないよね。
このカシマックスに限った話ではないのですが、国産パーツメーカーって、思うに価格競争で台湾や中国に負けたと言われてたりもしますが、それはなにか違うんじゃないかと思うんですよね。
Made in Chinaのサドルが、カシマックスの何倍もの値段で販売されていて、作りもやや雑だったり、耐久性に難があっても、多くの人がそう言ったサドルをチョイスしていたりして、それが「かっこいい」と感じられ、SNSでいいね!をたくさんもらったりしているわけです。
カシマックスも、もっと近代的なロードバイクに似合う、そういった価値観を持った製品をリリースして、きちんとパーツやブランドの持つ世界観を押し出して、スタイルを提案していけば、もっとシーンに広がっていくと思うんですよね。
なんだか気持ち、もどかしく感じます。
……やっぱりカシマックスはNJS公認メーカーで、競輪選手に供給しており、ある種安定した取引先があるわけです、だからその居場所に座り込んだままになっちゃってるのかなと、そう思うと少しため息が出てしまうところです。
もうちょっと意欲的なものを見てみたいメーカーです。
価格評価→★★★★★(オーダーメイドで破格的な価格)
評 価→★★★☆☆(よく出来たサドルです、ただ重いのと、やや野暮ったいかも)
<オプション>
年 式→2016
カタログ重量→ 345g