購入価格:¥240くらい(材料のキャスター購入費)
英語だと、Bladed Spoke Holder
刃のような形状のスポーク保持器。
意訳すると、扁平スポーク保持器だろうか。
パークツールの振れ取り台を譲ってもらった。
それを知った同僚が、ホイールの振れ取りをしてくれと言う。
オイールはカンパニョーロのゾンダ。
会社でホイールを受け取り帰宅すれば、スポークは扁平。
早速振れ取り台にセットしてニップルを回せば、予期した通り、スポークが捻じれる。
こりゃ、勝手には戻らないよね。
このまま振れ取りを続けていると、リングイーネがフジッリになってしまう。
Twitterで質問を投げると、ホイールの保証書袋に同封されているはずだと。
「持ってる?」
「入ってない」
買うか?
価格は数百円くらいから、DT Swissだと3,000円オーバーだぞ。
ひょっとしたら、作業はこの一回だけかも知れん。
これまたTwitterで投げかける。
エンジニアリングプラスティックのブロックが入手できればイケル。
樹脂製のキャスターは?
白いのなら大丈夫。
翌日、仕事を終えるのを楽しみに待ち、ホームセンターへ。
建材のコーナーで適当な50㎜径のキャスターを購入。
一応、Teitterに報告。
キャスター買った。ホイールはナイロン製ってある。
大丈夫。それもエンジニアリングプラスティック。
さぁ、作業するぞ。
まずは、ニコルソンのやすりでアクスルシャフトのかしめ部分を削る。
次は、キャスターに、金鋸の刃(フレームレス。ゴムグリップ付き)で表面を削ってみる。
なんか、鋸刃が滑るんですけどーっ
Twitterで回答。
低摩擦素材だからね。
やってもやっても浅い傷だけどころか、刃が滑る。
やめた!
やっぱり既製品探す。
一服して戻って考え直す。
もう一回やろう。
こういうのは、自分で作るから楽しいんじゃないか。
失敗しても、cbn的にネタレビューできるじゃないか。
さぁ、作業再開。
今度は、鋸刃を先ほどよりも強く押し当て、より高速で往復運動。
やけに細かく小さい切りくずが出て来た。
少しずつでも削れているよ。
しかし、こうやって作業していると、鋸歯が熱くなる。
驚くほど熱くなる。
このまま作業を続けると、焼き入れがなまってしまうかも?
と言うことで、刃が熱くなると作業中断。
冷めたら再開を繰り返し、溝の深さが4㎜程度までがんばってみた。
端部をヤスリで面取りして仕上げ、スポークをあててみる。
ちゃんと溝にはまる。
深さもちょうどいい。
じゃぁ、振れ取り作業をしてみよう。
スポークホルダーにスポークを嵌め、ニップルをニップルレンチで回す。
これでスポークは回らない(捻じれない)と思ったら、実はスポークホルダーの下とニップルの間が少し捻じれるのだ。
なので、ニップルレンチを使ったら、レンチをニップルから外し、スポークホルダーでスポークの捻じれを戻す、という作業を追加することになったが、これで扁平スポークの捻じれを補正できる。
一応、作業にも耐えられるので、スポークホルダー完成である(次はいつ使うんだろう。自分のホイールは全部プレーンだ)。
今回は、面白い経験だったと思う。
ただし、近所のショップにスポークホルダーの在庫があれば、それを買うことをおすすめする。
また、同様に、模型店などがあるなら、エポキシパテなどで自作する方が楽だし、造形も自由だ。
と書いてみたが、冶具を自作するのは、実は満足度が高いのである。
価格評価→★★★★★(材料費は安い。作業工賃を時間換算するとどうなんだろう)
評 価→★★★★★(でき上がってみればものはよい。よい経験にもなった)
※最近はTwitterでcbn関連、自転車関連の知り合い(実際には知らない人だけど)が増え、
その方々とのやり取りが楽しく、質問へのアドバイスがスピーディで楽しいです。
本件も、Twitterでのやり取りで大変助けられました。
この場を借りてお礼を申し上げます。