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・バラエティ・コント番組の原典と言われるモンティ・パイソン(Monty Python's Flying Circus)の第一期3話 「遠くから異なる種類の木を見分ける方法」 に収録されてるコントです。
VIDEO
・マイケル・ペイリン演じる「普通の」スーパーマンが、自転車修理マンに変身して、自転車が壊れて困っている別のスーパーマンを助けるというコント。
登場する自転車は英国の番組らしく英国ロードスタータイプのもの。
細かいところで言えば、コントの最初ではかもめハンドルに見えるが、修理後はドロップハンドル(ランドナーバー?)化されてる。
・このコントで面白いのは、徹底的にアメリカを風刺している内容だということ。
スーパーマンというのは、アメリカの映画であり、アメリカのアイコンであり、それが街中に溢れているという舞台そのものが滑稽だし、彼らが自転車が壊れて困ったというところに、一見英国労働階級のスタイルで登場する「自転車修理マン」が解決する、というのも痛快である。
何より注目したいのは、このコントのオチ。
突然何の脈略もなく「共産主義に自転車が破壊されても……」と、ナレーションが入り、しまいにはナレーター(ジョン・クリーズ)が、何を思い出したのか、共産主義を批判し、激昂し始め、マイクを投げ飛ばし、机を蹴り飛ばしてしまうというシーン。
このへんも、放映当時(1969年)の世界情勢を風刺していて、米国の過剰とも思える共産主義への嫌悪や、当時まだ記憶に新しかった「赤狩り(マッカーシズム)」をおちょくった、痛快な台本である。
そもそもモンティ・パイソンの中でもジョン・クリーズの演技、特に彼の手足の長い彼の体躯を活かした、激昂、いわゆる「キレ芸」は、ダイナミックかつ滑稽、個人的にも好きな演技であり、是非注目してもらいたいところ。
他エピソードでも何度か演じてくれるので、注目したい演技だ。
・モンティ・パイソンはこの「自転車修理マン」の他に「パブロ・ピカソ自転車レース」や「サイクル野郎危機一髪」など、自転車を題材にしたコント(スケッチ)があるので、是非、他エピソードも見てほしい。
価格評価→★★★★★(DVD1枚に約3時間半入ってます、お買い得です)
評 価→★★★★☆(非常にインテリジェンスなスケッチが多く、現代日本ではよくわからない物も多いですが、わかれば面白いはず!)
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年 式→1969年