購入価格 約¥400,000+送料+関税・手数料
前の自転車が事故で廃車となり、保険金がおりたので勢い余って購入。
購入先は、イタリアのDeRosa有名ショップであるCicliCorsa.com
より。
絶対的な評価はできないので、過去に乗ってきたフレームとの相対的比較。ただし、今回DeRosaにするにあたって初めてコンポをカンパニョーロに変更。いままでの自転車は全てのシマノデュラエース(Di2含む)のみ使用。
<いままでの自転車>
RIDLEY Damocles 2006 Size:M
Specialized S-Works Tarmac SL2 Size:56
Bianchi 928 SL IASP Size:55
Bottecchia SP9 Size:M
Scott Addict RC Size:L
EddyMerckx EMX-5 Size:54
Carrera Estremo Light Size:M
Lapierre Xelius SL Ultimate Size:M
<今回の自転車>
フレーム:DeRosa Protos 2017
コンポ:Campagnolo Super Record EPS+Record DirectMountブレーキ
ホイール:Reynolds DV3KCリム+Sapim CX-Ray+DT Swiss 240sストレートプル
ステム:Deda 35 130mm
ハンドル:Deda Superleggera35 44cm
サドル:SelleSanMarco Regal Carbon FX Narrow
<購入背景>
Lapierreが事故って廃車となり次の自転車を模索していたところ、サイクルモードにて新型Protosが発表された。
当時は、コルナゴのC60や型落ちのPinarelloDgma65.1、もしくはステンレスフレームあたりで上がりのフレームを作るか模索していた時期。
個人的にはDeRosaは、好きなメーカーではない。どうにもハートマークが硬派な感じがしないし、国内価格が高すぎ(海外はまあ良心的か?)、その割に最近は設計も製造もアジアへ移管と昔のブランド力がなくなってきている。
ただし、昔からジオメトリは自分に会っていたし、一時期KingRSを本気で欲しい時も会ったので、全くの対象外ではなかった。
そこで新型Protosの登場である。
見た目はシルバーを基調に差し色で鮮やかなオレンジ。今流行りのわからないテクノロジーをフレームにいっぱい書いた派手なものでなく、ダウンチューブの「DeRosa」とシートチューブの「Protos」のシンプルなもの。
一言で言えば『ラグジュアリー』そんな言葉が似合うフレーム。
さすが、DeRosaのカーボンフラグシップでありお値段も国内定価68万円(税抜)。
はっきり言ってDeRosaに68万円だすならPinarelloのF10(当時はまだ未発表)か個人的にはCasatiのINOXあたりオーダーするところ。
逆に言えば、おそらく滅多に見ないフレーム。もともとマイナーメーカーが好きな自分としては珍しいフレームは望むところ。
また、海外通販に慣れきってしまっている者としては、DeRosaの海外価格がこなれているのは周知のところなので、価格もそこまでではない。
いち早く本サイトでも有名なベラチに衝撃的な価格でラインナップされたが、なかなか受注開始にならない。
やはり、本国が早いだろうとことでイタリアのサイトを探したところ冒頭のCicliCorsa.comを発見。若干値段はするが許容範囲内、サイトの作りも良く、Paypal対応、メールの返信も英語でレスポンス良く、発注することに決めた。
ただし、受注生産ということもあり12月に発注し国内に届いたのが4月の頭とファーストオーダーの割に納期は3ヶ月掛かった。
<評価>
フレームの完成度、ここでは仕上げと言うべきかもしれないが、もし日本で68万円で購入したらクレームでも言うべき仕上がり。
塗料は素晴らしいが塗装が下手。厳密に言えば塗り方は良いのだがマスキング処理が甘く塗装欠けが数カ所目立つところにあった。
また、電動用に穴が開けられているが、綺麗にカットされず穴が歪んでいたり、内部にバリのようなものが見える。組む時にケーブルを通す時にバリに引っかかって苦労した。小物も必要最低限のもので、電動用のグロメットがなかったり(展示車にもなかったのでデフォルト)、BB下のカバーも機械式のみと電動用にするとスッキリしない。さらに、手塗り塗装が厚くアウター受けがフレームに微妙に入らないなど、あげるとキリがないです。(Lapierreは、素晴らしかった。)
まあ、今までイタリア仕上げのフレームは、Biachi、Bottecchia、Carreraと乗ってきたので、この程度のことは想定範囲。
「まだ、ましな方」です。
最後の仕上げはショップもしくはユーザーで仕上げるのがイタリアフレームと覚えておきましょう。
クレーム入れて返品になって、また3ヶ月以上待たされるのもありますし。
逆に評価すべきところは、塗装です。
とにかく塗料が素晴らしく触った質感が金属のよう。
手に伝わる温度感や硬さ、表面の滑らかさなど、末端の処理は甘いが塗装自体は良い物です。
また、細かいロゴが無い分(UCIの認定ロゴすらなし)、「Protos」の文字もステッカーでなく塗装のロゴ抜きで仕上げてあります。残念なのは「DeRosa」のロゴがステッカーであること。ただし、これはミラーとするため致し方無いところで、他のカラーなら手塗りかもしれません。
さて、肝心な走行性能です。
ファーストインプレッションは「硬い」。
特にシートチューブと後ろ三角が硬いですね。
専用シートポストとフレームの接合が強く(殆どズレない)乗った瞬間にフレームのガッシリ感がお尻を伝わって感じます。
ロードインフォーメーションもお尻を伝わって感じ、若干リアが跳ねる感じはします。
フロントもガッシリ感はありますが、路面の追随性がよく突っ張る硬さではありません。
ホイールベースは短くありませんが、イタリア車特有の直進性はそこまで高くなく、ハンドルの追随性が高いですね。コーナーも若干ピーキーですが、フロントの追随性が良いので怖さは不思議とありません。
上記の通り、乗車感は硬いのですが、ペダリングは今まで最高なスムーズさです。
どんなトルクで踏んでも同じような踏みごこちで、決して足の限界を超えるような反発が帰って来ることはありません。
荒れた路面で振動は、体に伝わってきますが、ペダリングだけは決してブレずにスムーズに回ります。
このペダリングに合わせて、硬いリアセクションが路面を蹴飛ばして怒涛の加速を見せます。決してゼロ加速は早くないですが、2回転目から加速が淀みなくトップスピードまで伸びて行きます。
さらに、ダンシングが気持ち良いです。
今まで乗った中ではAddictが最高にダンシングが楽しいフレームでしたが、それに準ずる楽しさ。振りの軽さだけでなく、ウィップ感が感じられ、リズムが取りやすいのです。
国内価格を見ると期待感に溢れてしまいますが、所有欲を満たすことはできません。ただし、実戦で使って生きるフレームだと思います。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★★
<オプション>
年 式→2017
カタログ重量→不明、完成車7.0kg(Size:53)