トメルミン
購入価格:¥700くらい
私は睡魔に弱い。とても、とても弱い。
ひとは睡魔に打ち勝つことはできない。一時的に遠ざけることはできても永遠に眠らず過ごすのは不可能だ。いつかは睡魔に敗れ、眠りにつかなければならない。 だが、夜通し走り続けるようなシチュエーションでは、眠くなったからといってすぐに眠れるわけではない。なんとかして時間を稼ぐ必要がある。
先日、400kmのブルベに参加する際に、テーマを「眠気のマネージメント」とした。要するに、自分がどのくらいで眠くなって、どのようにしたら目が覚めるのかを検証しようと思ったのだ。コンビニでも眠気覚ましのドリンクは買えるが、好きな(=眠気に耐えられなくなった)タイミングで即座に摂取するために、本製品を携行して臨んだ。
最終PCのイートインスペースは仮眠中のランドヌールで満席だった。ゴールまでは都市部なので仮眠に適した場所を見つけるのも難しい。売り切れた足でアップダウンをやり過ごしているうちに、どうにも眠くてたまらなくなってきた。陽が昇って暖かくなってきたのも眠気に拍車をかける。トメルミンの効果を身をもって確かめるにはもってこいの状況だった。
一粒噛み砕く。メントールの清涼感と粉っぽさが口の中に広がる。噛んだだけで目が覚めるというほどの即効性はない。それほど美味しいものではないが、カフェインドリンクのような喉にへばりつく甘苦さがないので抵抗はない。だがどうにも粉っぽいので、流すためにボトルのスポーツドリンクをひとくち……
まずっ!
スポーツドリンクの冷たさがメントールで増強されたうえに、隠れていた苦味やエグミの輪郭が際立った。なにかの本で、酸味でも甘味でも、閾値を超えた味は眠気を飛ばすと読んだ覚えがあるが、不味さで目が覚めるのははじめての体験だ。
一粒で2~3時間は効果が持続しただろうか。眠気や倦怠感を感じなくなったとはいえ、疲れているのは間違いないし、売り切れた足が回復するわけでもない。結局、ゴールまでにもう一粒追加投入した。
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トメルミンの効果はかなりのものだった。想定外の即効性と、確かな効き目で数時間は眠気を感じない。今後も400km以上のブルベに参加するときには携帯するつもりだ。
投入するタイミングはひとそれぞれだと思うが、私の場合は
・あと数時間でゴールする/仮眠場所に到着する ・輪行で撤退するが、眠くて駅検索も輪行作業もままならない
というような、目途が立った状態での最後のひと頑張りのために摂取する予定だ。
価格評価→★★★★★ 評 価→★★★★★
※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。
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