購入価格: ¥298 (税込)
標準価格: ¥298 (税込)
『ノズルが改良されたAZの精密オイル差し。低価格なのに本格的なつくり』
■ AZ 狭所オイラー DX 15ml ハード針ノズルとは
AZ 狭所オイラー DX 15ml ハード針ノズルは、細かい部分に注油するためのオイラー、いわゆる”精密オイル差し”という工具だ。ノズルの根元をゆるめることで、オイルの量を調節できる。ノズルの長さは67mm、内径は1.0mmとやや太めにできている。柔らかい針ノズルを用いたタイプも販売されており、ノズルを自由に曲げることで、注油しにくい部分にも対応できるようだ。
以前、私がレビューした狭所用オイラー 15ml 極細針ノズル付の改良版に相当するようだが、なぜかDXの方が低価格だ。極細針ノズル付でも精密な注油は可能だったが、どの程度使い勝手が向上したのか興味があったので試すことにした。
AZ 狭所オイラー DX 15ml ハード針ノズル(左)
比較対象の狭所用オイラー 15ml 極細針ノズル付(右)
■ 注油の作業
ノズルの根元をほんの少しゆるめれば、可動部にオイルを一滴だけ差すことが可能。ボトル容器やスプレー容器のオイルでは、これほど精密な注油はできない。ノズルの根元をゆるめてオイルが出る量を決めれば、容器を傾けるだけで注油できる。容器をつぶす際の力加減で微調整する必要はあまりないので、極細針ノズル付よりも精密な注油を楽に行える。
ノズルが太めであることを生かして、チェーンの可動部の広範囲に注油もできる。だが、ノズルの根元をゆるめる加減を間違えると、オイルが多めに出やすい。だから、少量のオイルを差す際には、事前にオイルが出る量を確認した方がいいだろう。
個人的には、極細針ノズル付きと同じように、ノズルの内径を0.3mmくらいにした方が使いやすくなると思う。そうすれば、ノズルの根元を大きくゆるめてもオイルが出過ぎることはないし、ほんの少しゆるめればさらに精密な注油が可能になるはずだ。今後は、細いノズルを用いたオイラーもラインアップに加えてもらえるとうれしい。
ディレイラーなどの可動部に一滴だけオイルを差せる(左)、ノズルの根元をゆるめることで、オイルの量を調整できる(中央)
極細針ノズル付よりもノズルはだいぶ太い(右)
■ オイルの粘度による使いやすさの違い
このオイラーは、ある程度粘度のあるオイルの方が相性が良い。ノズルからオイルがドバッと大量に出にくいからだ。逆に、水のようにサラサラとした低粘度のオイルの場合は、オイラーを傾けるだけでオイルが勢いよく出るので、シビアな微調整が必要になる。ちなみに、極細針ノズル付に低粘度のオイルを入れると、傾けるだけでオイルが大量に出てしまう。この点でもDXの方が使いやすい。
低粘度のCKM-001 超極圧・水置換オイルよりも、粘度のあるロードレースSPの方が相性が良い
■ 保管
極細針ノズル付きは、保管中に横に倒れたりすると、ノズルの根元からオイルが漏れることがあった。だから、長期間保管する際には、内蓋の装着が必要だ。3ヵ月以上使っているが、DXならノズルをしっかり締めれば、横に倒れてもオイルが漏れない。使うたびに内蓋を着脱する必要もないので、ストレスにならない。
ただ、ノズルの根元のオイルをウエスで拭き取ると、真鍮の色がウエスに付着する。保管の際に内蓋を取り付ける必要はないが、できるだけ容器を立てて保管して、オイルに真鍮の色が移らないように気をつけた方がいいだろう。
■ 総評
狭所用オイラー 15ml 極細針ノズル付も十分使いやすかったが、シリンジを流用したつくりということもあって、簡易的なオイラーという感じは否めなかった。今回レビューした狭所オイラー DX 15ml ハード針ノズルは、まさに本格的な精密オイル差し。オイルの量を微調整しやすいだけでなく、保管中にノズルの根元からオイルが漏れることもない。これほど高品質なオイラーが低価格で手に入るのが信じられない。個人的にはノズルが細い方が使いやすいと思うが、これはAZの今後のラインアップに期待したい。
(参考) AZ 狭所用オイラー 15ml 極細針ノズル付:
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=12763&forum=82価格評価→★★★★★ (コストパフォーマンスが非常に高い)
評 価→★★★★★ (注油も保管もまったく問題なし)
<オプション>
年 式→2016年
カタログ重量→ ー