購入価格 ¥186800(税込み)
・年式は2015年、限定販売されたTeam Belkin LTDモデル。
アセンブリはほぼ、オール105(クランクセット、ブレーキ含む)の、この時期のVia Nirone7の中では最上級モデル。
・Bianchiのエントリーグレードモデル、Via Nirone7は、2014年にフルモデルチェンジされ、カーボンバックモデルが消滅し、全部がフルアルミモデルになりました。
ただ、2014モデルでは、過渡期というのか、カーボンバックモデルも継続販売されているのですが、フルアルミモデルとは全くジオメトリが異なっていて、同じ名前のグレード違いでありながら、全く違う自転車という時期もありました。
登場当初はただのVia Nirone7と名乗っていましたが、2016年のカタログからは全く同じ継続モデルながら、Via Nirone7PROと名乗り販売されています。
(おそらくDama BiancaシリーズとFlat Barシリーズとの違いを出すためじゃないかなと思います)
アルミは6000番を使ってるようです。
モデルチェンジ前のインプレッションはこちらに
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=7200&forum=49&post_id=25580・Via Nirone7は先代モデルも訳あって乗っていたことがあるのですが、その先代モデルと比べると、キャラクターがガラッと変わっています。
先代モデルでは非常にマイルドで、悪く言えばもっさりした乗り心地、走り心地だったのですが、このVia Nirone7PROは、非常にロードバイクらしいシャープな走りを見せてくれます。
ステアリングの直進性も損なうこと無く、狙ったエイペックスに素直に入ってくれるシャープな操縦性で、加速感や剛性感も先代モデルとは別次元と言っていいレベルで、進化を見せてくれます。
踏めば、足さえあれば、結構脚力に寄り添ってくれる剛性感があり、先代モデルではお世辞にもレースやヒルクライムに連れて行きたいフレームではありませんでしたが、このモデルは「意外と走るんじゃないか?」とさえ思わせてくれる印象さえ受けます。
本当にいい意味でロードバイクらしいモデルになったなと。
フロントフォークはアルミコラムのカーボンブレードモデルで、すご~く良い物ッて感じではなく、重量もあまり軽くはないですが、剛性感もよく、ある程度荷物を積載した峠の下りでも、きちんとタイヤのグリップ、ブレーキのストッピングパワーを受けて止めてくれます。
ちなみにこのフロントフォークはアルミの上位モデルBianchi Implusoと全く同じものを使っています……
――更に言えばImplusoとの違いというと、フレームの性能差は殆ど無くて、強いてあげればImplusoがヘッドチューブ周りにハイドロフォーミング整形を使ってやや剛性がありますよ、程度のもので、重量的な差もImplusoとはほとんど無し、アルミも同じ6000番、同じアルミパイプを使ってると思われるところを思うに、特にフレームデザインやグラフィック的な好みでなければ、Via Nirone7で良いんじゃないの?という感じでもあります。
もっともImplusoはUCIフレームで、ViaNirone7PROは非UCIフレームなので、明日世界選手権に出る人はImplusoがいいと思います。
・ただ、非常にバランス良く走るフレームになったのもあるのですが、所詮はエントリーグレードモデルなので、同じBianchiのハイエンドモデルに比べると、重量(軽量性) 反応性 剛性、全てにおいて劣っています。
特に先代Via Nirone7の特徴であった「優しさ」 イージーな操縦性、グランツーリスモ的なゆったりとしたキャラクターを、トレードオフ的にスポイルしてしまっている部分があるのは否めないので、そう言った意味では「ただのエントリーグレードモデル」になってしまったかなという感じもします。
Bianchiは少し前からロードバイクのジャンルを
~HOC(ハイエンドレーシングモデル)
~B4P(レーシングモデル)
~C2C(ロングライドモデル)
と言うジャンル分けをしていて、このVia Nirone7PROは、C2Cカテゴリに属していましたがキャラクター的に、あまりロングライド向きという感じではありませんでした。
奇しくも2016年からはこのジャンル分けは撤廃されましたが、そう言った方向性も、この自転車に似合った撤廃だったかもしれません。
更に細かなところを挙げれば、トップチューブ裏、Rブレーキのアウター受けの他に、中間に「インナー受け」なる意味不明なパイプが溶接されています。
サイクルヨーロッパの中の人も突っ込んでましたが、アレははっきり言って要らない部分で、無駄なコストになってしまっています……
・エントリーグレードだけあって、シマノ・クラリス組みのモデルが、年度によってはこのフレームの完成車が、カラーバリエーションも豊富で、税込み8万円台で買えるというのも考えると、最初の一台としては、なかなかいいモデルじゃないかなと思います。
(逆に言えば、フレーム以外全部変えるのに、なぜ高価な105組みを買ってしまったのか……SORA組みのチェレステカラーで良かったよなぁ……)
このフレームなら、中上級者にハードなサイクリングに振り回されても、全然遜色ない走りを見せてくれるでしょう。
実際、自分はこの自転車でBike Across Japan 2400に出走したわけですから。
価格評価→★★★★☆ (コスパは悪くないけど、もっといいものもある)
評 価→★★★★☆ (結構よく走ります、ラフに使ってもOK)
<オプション>
年 式→ 2015
カタログ重量→ 9300g(実測重量多分もうちょっとある)