購入価格 ¥650,000(中古価格・乗り上げ
文句なしの積載量&4WDターボで悪路へも入っていける最高のトランポ。
諸事情により2012年に購入し、4年間で9万km走った後退役となった我が家史上最高のクルマ。いろいろと思い入れもあるが、それがバイアスとなっては本末転倒なため、「自転車と生活」という視点を主軸にメリットデメリット、使用感を書いていきたい。エンジン型式は GH-DA62W。
◆ コンセプト
我が家は夫婦で自転車に乗るため、常時2台自転車を乗せる必要があるのと、当時はブルべの手伝いをしようとしていた時期でもあったため、サポートカーとして、乗員以外に自転車ごと回収できる積載量も必要と考えていた。そこで、
寝っ転がった人と自転車を同時に運べる車
がコンセプトであった。
◆ メリット
・ 荷室がとにかく広い
最大でロード2台・29er1台・ミニベロ1台を同時に積んだことがあるがうまく置けば
まだまだ乗せることは可能。疲労困憊の人間を寝かせつつ、ロードを1台収納する
なんてのも余裕。
・ 維持費が安い
軽自動車であるため、税金は8,000円程度。普通車の1/4程度というのはかなり大きい。
半面、燃費は調子よくても 13.5km/l、普段乗りでは 10.8km/l と振るわない。
オイル容量もさほどないし、13インチホイールだとタイヤも安い。全体的な維持費は
普通車に比べるべくもなく、安い。
・ 寝れる
フルフラット(とはいえ、多少の凸凹はある)であるため、長座布団と毛布、枕を持ち込めば
何もしなくても車中泊が可能。また、後部座席は標準でプライベートガラスになっているため、
わざわざカーテンを引く必要もない(フロントガラス側には突っ張り棒&布で対応)。
・ 機動力がある
縦横ともに意外に小さい。軽自動車の規格内では大きいほうであろうが、小さいがゆえに
駐車スペースには困らないし、細い道にもアタックはできる。車高も高めなのでエアロが
ついているにもかかわらず林道も雪道もこなすことができるため、冬場のシクロクロス会場
へ行くのもさほど抵抗はなかった。
・ 着替えることができる
写真は、外側から見たプライバシーガラスの様子。近づいてライトでも当てれば中が見える程度。
フロント部からの目線を隠せば広い着替え空間を取ることができる。雨に降られて指先が
震えていても、着替えることはできた。
男性はもちろんだが、女性が気兼ねなく着替えることができる場所を確保できるというのは
独り者だろうが夫婦だろうがあって困るものではない。特にブルべ等の DNF 時において、
雨に濡れた衣類を着たままというのは命取りになる可能性もある。
◆ デメリット
・ 眠くなる
遠征ブルべやイベント帰りはほぼ確実に眠くなる。これは、エンジンが運転手のケツの下に
あるため、常時ほんわかと温められるためである。いろいろと対策は講じたが、安全運転の
観点から「ちゃんと寝るなりこまめに休憩するなりするしかない」という結論となった。
せっかく寝れるスペースがあるのだから。
・ 普通車に比べるとエンジン音がうるさい
坂や高速道路では顕著である。会話ができないほどではない。気になる人はなるかもしれない。
・ 装甲がペラい
上から2番目のグレード(JPターボ)であるのだが、金属部分がむき出しだったり、プラスチッキー
な部分は多い。また、バンという形状であるため、事故時には直接乗員へダメージがいくであろう
ことは想像に難くない。衝突時の力を逃す設計にはなっているのだろうけれど、怖いことは怖い。
・ 荷室まで高さがある
荷室に自転車を入れようとして一番の不満点がここ。地面から荷室までの高さがひざくらい
まであるため、よっこらしょっと持ち上げるのが最初はなれなかった。慣れてしまえば問題は
ないが、背の低い人にはやりにくさを感じるだろう。
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デメリットはたしかにあるし、軽自動車特有の「長距離運転の疲れやすさ」ももちろんあるが、
それらを補うどころか凌駕するメリットが多数存在するのが スズキ エヴリィワゴン である。
もちろん、上記メリットデメリットの中で、グレード的に該当しないものもあるかもしれないが、
おおまかには変わらないはずだ。プライバシーガラスがなければスモークを貼ればよいし、
燃費が気になるなら 2WD でターボなしを選択すればいい。
トランポ目的として、商用車を選択するというのも一つの手ではあると思う。快適機能が付いて
いないが故の思い切った運用ができたりするからだ。ただ、トランポをトランポとしてだけ使うことが
できる環境(空いている駐車場だったり維持費だったり)がないと厳しい。
普段使いとトランポを共用したいという自転車乗りにとっては悪くない選択肢だと思う。
今回は駐車場の問題で手放したが、その問題さえ解決できるのであれば壊れるまで
乗りたかった。15万5千キロ走ってきたにもかかわらず、エンジンやミッションは
「まだまだイケる!」と訴えてたしなあ(しみじみ
価格評価→★★★★★(←街乗りとトランポ共用としてはサイコー)
評 価→★★★★★(←また乗りたい…ホントいい車だった)
<オプション>
年 式→ 2004年