鑑賞費用:¥1,700(成人非会員料金)
監督:今村彩子
耳が聞こえない映画監督、今村彩子氏が、沖縄から北海道の宗谷岬まで自転車で日本縦断するドキュメント映画。
総工程3,800㎞以上、57日間。
金沢での上映期間は2016年11月19日から25日。
ミニシアターの単館上映で、しかも一日一回。
ガラガラだろうなと思ってたら、結構人が入ってた。
それこそ、自分に他に数人しか入っていなかった「疑惑のチャンピオン」初日よりもよっぽど観客が多い。
自転車店で案内されたけど、自転車関係者が多いのかな。
となりのバックパックに背広のおにいちゃん、上映直前にミニあんぱんをガシャガシャ言わして取り出し食べてたけど、あれはきっと補給食だよなぁ。
------------------------以下、HP「物語」項から引用-------------------
耳、聞こえません。コミュニケーション、苦手です。
そんな私の沖縄→北海道57日間の自転車旅。
生まれつき耳が聞こえず、
健聴者とのコミュニケーションに壁を感じてきた今村彩子監督。
「このままではいけない。次に進むためにも、コミュニケーションの映画を撮ろう」
そんな想いから、自転車で沖縄→北海道 日本縦断の旅を決意する。
2015年夏、自身を被写体とするロードムービー『スタートライン』のクランクインだ。
出発早々の荒天、道に迷ったり、“聞こえる人”との会話に四苦八苦したり。
クロスバイク歴わずか一年、交通ルールも危なっかしい。そんな彼女の姿を、
叱咤激励しつつ追い続けるのは、伴走者にしてカメラ撮影を担う“哲さん”。
今村監督の行きつけの自転車店のスタッフである。
2人の間には、安易な手助けや会話の通訳はしないという鉄則が決められていた。
------------------------以上、HP「物語」項から引用-------------------
自転車はGIANTのグレートジャーニー。
自転車店勤務の哲さんがパートナーでカメラマン。
耳が聞こえないことを理由にコミュニケーションを苦手としていた映画監督、今村彩子が、コミュニケーションをテーマに日本縦断ドキュメンタリー映画を撮る。
のだが、コミュニケーションがうまくいかなくて、自分から人に話しかけることも、輪に入ることもできない。
自転車歴は1年。
長距離は、恐らく初めて。
台風の頃に走り出し、連日の雨で疲れが溜まる。
自転車でも、安全のために哲さんと約束したハンドサインや、交差点ごとに振り返る、が守れない。
そこを哲が注意する。
お互いに疲れて会話がこじれる。
自分自身がコミュニケーションを得意ではないので、見ていてつらい。
もう哲さん、そんなに厳しい言い方ないよー、ってハラハラしながら見てた。
自転車店で案内された映画だけれど、
ツーリングがテーマだけれど、
レースではないし、
ツーリングのコツとか極意は描かれてはいないし、
ロングツーリングでのパートナーとの付き合い方がわかる訳でもない。
見ている間、コミュニケーションって難しいなと、
そんな言い方しなくても、とか、
自分もそんな言動したことあるじゃん、とか、
思い出したくないよ、勘弁してくれよ、とか、
自分の過去を振り返り、
ごく近い過去を振り返り、
ヒリヒリ、ズキズキする映画。
自転車乗りの誰でもにではないけれど、
ツーリング先で人に道を聞けずに困った人とか、
クラスや職場で話の輪に入って行けないとか、
自転車の話題以外だと話せないとか、
そんな人におすすめします。
そうでない人にも面白いと思いますが。
東京や大阪での上映は終了のようですが、神奈川では2017年2月などこれからの上映もあるようです。
※ルールに則り、URL等の記載はしませんが、興味のある方は検索してみてください。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★(見に行ってよかった)
<オプション>
年 式→2016年
上映時間→ 112分