購入価格 ¥5,000(高校生以上60kmの場合)
今年で27回を迎える伝統ある大会、それが、山形県は上山市で開かれている「かみのやまツール・ド・ラ・フランス」である。
この大会の魅力はさまざまあるが、まず一つはその名前に冠されているラ・フランス。いわゆる高級果物の類なのであるが、それがなんと食べ放題である。下手すると「お土産さもってがい!」とバックポケットにむりむりと果実を詰められるなんてこともあるくらい。
味は、控えめに言っても美味しい。立ち上る香りもさることながら、食感はエロいの一言…いや、「官能的」というべきか。
そして、景色。 晩秋の山形の山は、緑・黄色・赤に茶色に。その背景には突き抜けるような青い空か、東北らしい厚い雪雲を見ることができる。晴れであれば朗らかに、雨であればどこまでも昏く美しい紅葉を堪能することができる。山だけではなく、宿場町や田んぼの真ん中もコースとなっており、雄大な光景を見ながらゆるゆるとサイクリングができる。
完走難易度は絶妙。きっちり上り、きっちり下る。小学生くらいのお子さんがチャレンジをして失敗するかしないかという絶妙な難易度に抑えてはあるが、天候が悪いと難易度は跳ね上がる。
そして、人。若い人から爺様婆様までボランティアで参加者たちを楽しませている。コースの誘導、エイドステーション、荷物預り所からなにから市民の方々で運営されており、みんなにこやかに応対してくれる。規模が大きくなるにつれ、前のように濃厚に現地の人と触れ合う機会はなくなったような気がするが、基本的なマインドは変わってないのではと思われる。最後にふるまわれる芋煮とおにぎりを美味しそうにほおばる我々を見て相好を崩すおばちゃんおじちゃんたちをみるだに、そう思わずにいられない。
そして、そして…と、もっともっと紹介をしたいのだが、ここら辺にしておきたい。
できればぜひ参加して、このつたない文章では全く伝わらない楽しさやお得感を味わってほしい。なお、本大会は日曜日であるが、前日には「まちなかサイクリング」というイベントと前夜祭も開催される。こちらのほうがメインという人たちも少なからずいるのは否定できない。こちらの抽選会の景品も豪華そのもの、並ぶ食材も上山ならではであり、うまいワインと日本酒が花を添える。
楽しすぎて飲みすぎた結果、本大会でこみ上げる吐きけを薬と意思の力で抑えつつ完走するのも、また乙なものである。もちろん、あまりお勧めしない。お酒はほどほどに。トナカイとの約束だ。
価格評価→★★★★★(←玉こんにゃく食べ放題ラフランス食べ放題込。参加賞も豪華。) 評 価→★★★★★(←個人的にはサイクルイベントの完成形)