購入価格: 10cmあたり¥30くらいだったと思う
『ライナーの硬さが特徴。バーテープでしっかりと固定すれば、引きが軽くて滑らかになる』
■ 初めてシマノのブレーキアウターケーブルを使用
これまで、私はGIANT FIXER RにJAGWIREやALLIGATOR製のブレーキアウターケーブルを使ってきたが、FIXERにロード用のドロップハンドルを取り付ける際に、初めてシマノ製を使用。「ロード用 SLRアウターケーシング」のホワイトを選んだ。
SHIMANO ロード用 SLRアウターケーシング
■ ライナーの硬さが特徴
ロード用 SLRアウターケーシングは、SIL-TEC コーティングブレーキケーブルセットやステンレス ブレーキケーブルセットに付属するだけでなく、プロショップやネット通販で切り売りされていることがある。全8色がラインアップされている。
SLRアウターケーシングを手で曲げてみると、JAGWIREやALLIGATORよりも明らかに硬い。いくつかのネットショップの説明を見ると、ドロップハンドルの曲がりのきつい部分やバーテープの圧力に対応するために硬いライナーが使われているとあった。
なお、MTB用(M-SYSTEM)には、泥に対する耐摩耗性や車体の可動範囲の大きさを重視して、柔らかいライナーが使われている。ポリマーコーディング ブレーキインナーケーブルにはBC-9000やBC-R680が用意されているが、はがれやすいポリマーコーティングに適したライナーが使われていると思われる。
BL-T610に付属するのは、柔らかいライナーのMTB用
■ 滑らかなタッチが際立つ
本来はシマノのコンポーネントに用いるものだが、私はSRAMのキャリパーブレーキとレバーに組み合わせて使用した。インナーケーブルは、PTFEコーティングされたALLIGATOR製。潤滑剤はシマノのプレミアムグリスでは引きが重くなりそうな気がしたので、シリコングリスをインナーケーブルに薄く塗っておいた。
上記の組み合わせでも、レバーの引きは軽くて滑らか。ブレーキ操作が快適でとても調子がいい。JAGWIREやALLIGATORとの大きな違いはブレーキのタッチで、ドロップハンドルの大きく曲がった部分で、ゴリゴリとしたインナーケーブルの引っかかりをほとんど感じない。制動力やコントロール性にはあまり影響していないようだが、快適にブレーキを操作しやすいのはシマノのロード用の方だと感じた。
ただ、ビニールテープやバーテープで固定していない状態では、アウターケーブルの突っ張りでインナーケーブルが圧迫されるのか、レバーの引きが重くなる。また、SRAMのブレーキレバーはリターンスプリングがないので、レバーの戻りも悪くなるような気がした。もちろん、しっかりと固定すれば全く問題ないのだが、バーテープを使わない車種(クロスバイクなど)に用いるとどうなるのかが気になるところだ。
SRAMのキャリバーブレーキとレバー、ALLIGATORのインナーケーブルを使用
■ シマノのロゴは除去可能
シマノのロゴは除光液で除去できる。SRAMのブレーキにシマノのロゴの入ったケーブルを使うのはちょっと変かもしれないが(ちなみに私のペダルはまだシマノ)、これならシマノ以外のメーカーのパーツに組み合わせても違和感がない。
(参考) 資生堂 エナメルリムーバーのレビュー:
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=14452&forum=83&post_id=25063#forumpost25063 資生堂 エナメルリムーバーでロゴを除去
■ ロードでステンレス製のケーブルを使うならオススメ
今回、初めてシマノのアウターケーブルを使ってみたが、レバーの引きが軽くて滑らかになったので選んでよかった。これといった弱点も特になく、ロードでステンレス製のインナーケーブルを使うなら、とりあえずライナーの硬いSLRアウターケーシングを使っておけば間違いなさそう。確実にブレーキ性能を発揮し、快適なブレーキ操作が得られると思う。
ただ、バーテープでアウターケーブルを固定しない車種では、ライナーの硬さがどう影響するのかが疑問。私のクロスバイクに使うのはまだ迷っているところだ。耐久性は他社製と同じかそれ以上を期待したい。
価格評価→★★★★★ (リーズナブル)
評 価→★★★★★ (さすがシマノのケーブルだと思った)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→ ー