購入価格 ¥4,500
今乗っているロードバイクを、競技用自転車ではなく
街乗り/ツーリング快速仕様にするため買ってみました。
元々この手のフルラップフェンダーには興味があったのですが、
行きつけのショップを何気なく見ていたところ 驚異的な特価で売られていたので衝動買いした次第です。
取り付けの詳細に関しては、既に御二方が書かれているので 書き足すほどの事はありません。
スルーアクスル非対応、シートステーブリッジ必須、ワイドリム/ワイドタイヤ非対応、
肉厚なフォーククラウン非対応、ダイレクトマウントブレーキ非対応、など
2016年デビューにしては「イマドキのロードバイク」に合わせる気ゼロの仕様です。
今回ベースにしたバイクは、上記条件を全て満たす 古典的なフレーム設計なので
99%取り付け可能だろうと判断し、現物合わせもせずに ぶっつけ購入をしました。
ゼファールのHPXが付いているのと合わさって、ロードバイクというより
「カーボン製スポルティーフ」のような見た目になりましたが 気にしません。
取り付けには シマノのクイックを使いました。
カンパニョーロでも良かったのですが、シマノのクイックは レバーが横から出ているので ステーとの干渉を避けるのが容易です。
これ以外だと、DT SWISSやMAVICなどのクイックが適しています。
軽量クイックを使うと 当然フェンダーの固定力も落ちますし、それ以外のところで痛い目に遭うと分かりきっているのでオススメしません
(フルラップフェンダーを使うような人が クイックの重量をケチるような事はしないと思いますが)。
やはり、ステーとブレーキ台座の両端で固定するフェンダーは安定感が違いますね。
大きな段差を踏んだり 石畳を走ったりすると、タイヤと接触して音が鳴りますが、
振動でずれるとか 固定が緩む事は一切ありません。
フロントフォークとのマッチングに関して、Xenonさんのフロントフォークには付けられなかったとの事ですが、
これの原因はフォーク形状ではなく オフセット量です。
このバイクのフォークオフセット量は43mm!と非常に小さく(しかも全サイズ共通という手抜き仕様)、
これが幸いして 取り付けが出来ました。
フォークオフセットが小さいと 低速走行時に つま先でタイヤを蹴ってしまうので
別に有り難くもないんですけどね。
リヤブレーキとシートチューブの間の部分は、
隙間が狭すぎて取り付けられません。
この写真は23CのWOタイヤを履いていた時のものなので、
22Cのチューブラータイヤを履いている現在なら 多少は隙間が広がります・・・が、
どちらにせよ取り付けは不可です。クレジットカードがギリギリ通れる程度の余裕しかありません。
というより、最近のロードバイクは シートチューブが横扁平になっていたり
後輪に沿った形状になっているものが多すぎて、
ここが取り付け可能なバイクの方が小数派だと思うのです。
BMCのSLR02やTMR02のように、シートステーがオフセットしているバイクも無理でしょう。
買ってから しばらくは出番が無かったのですが、先日 大雨の国道1号線を2時間ほど走る用事ができたので そこでテストをしてみました。
雨中走行で鬱陶しいのは まずフロントタイヤから上半身に水しぶきが飛び散る事、次いでヘッドパーツの下ベアリングが浸水しがちな事、ですが
これらを見事に防いでみせました。
走行中にフロントフェンダーの末端を見ると、フロントタイヤが巻き上げ フェンダーに叩きつけられた雨水が
滝のように滴り落ちていく様が観察できます。
このバイクはダウンチューブが細いので、フェンダーが無かった場合 その水を全て撥ね上げていた事でしょう。
ダウンチューブの汚れ方を見る限り、完璧なガードは望めないようですが
ノーガードのBBまわりはご覧の有り様なので、ちゃんと仕事をしています。
後ろのフェンダーの役割は、
・バックパックないしジャージの背中を守る事
・サドル/サドル下の荷物、シートポスト、リヤライトを守る事
の2つです。バックパックはドイターのレインカバーを被せるとして、
スペアタイヤとライトが「全く」汚れていないのには うなました。
撮影前に泥汚れを拭ったのではありません。リヤタイヤが巻き上げた泥水を完璧にガードしてくれています。
このスペアタイヤ、裏面にはあらかじめセメントを塗ってあるので、泥水を被ると出先でのタイヤ交換時に接着力が落ちてしまうのです。
これは メチャクチャ助かります。
knogのシリコンバンドも、汚れを呼びやすく 落としにくい材質なので有り難いです。
ここまで褒めちぎりましたが、
家に帰ると リヤフェンダーが 何かおかしい事になっていました。
これはまずい。
そして、100m先の自販機へジュースを買いに行った道中で ステーが外れました。ぎゃあああああああ!!!!!!
「100km先の道の駅」じゃなくて本当によかった。
クイックに挟むところは取り残されていて、棒の部分が すっぽ抜けていました。
棒の先端には接着剤が残っていることから、折れたのではなくて 抜けただけだと分かりますが、
原因は経年劣化というよりは 急激な雨中走行による加水分解だと思われます。
これと同じ現象が、長年使い込んだ登山靴のソールで起こります。
「重登山靴」と呼ばれる、定価3万円以上するような登山靴は すり減ったソールを新品に貼り替える修理が可能ですが、加水分解による剥がれは修理不可能です。
ただ、ヴィブラムソールと違い 強度が必要な箇所ではないので たぶん市販の接着剤で補修可能です。
アマゾンのレビューを見ると「ステーの強度不足で折れた」という書き込みがありましたが、
そちらの原因も これなのかもしれません。
○まとめ
継続使用ができなくなったので 耐久性に関するレビューは先延ばしにします。
が、ものは決して悪いとは思いません。
もう1台のロードにも導入したいですし、ディスクブレーキ/スルーアクスルのバイクを買うまでは修理して使い続けるつもりです。
破損する条件や補修方法も分かっているので、もう焦る事はありません。
最近のロードバイク事情からすれば やや時代遅れな感じは否定できませんが、
こういう バイクを極端に選ぶアクセサリー、嫌いではないですよ。
価格評価→★★★★★(←定価なら★-1)
評 価→★★★★★