購入価格: ¥1,516
標準価格: 14.99GBP ※2016年9月13日のレートで¥2,033
『シリコンの厚みの割には硬めの握り心地。快適性よりもグリップ力とダイレクト感を重視したグリップ』
■ fabricのサドルと同時に入手
fabric SILICONE GRIPは、医療用の高耐久シリコンを用いたグリップだ。幅は135mmで、外径はfabricのグリップの中で最も太い32mm。取り付けにロックリングは使用しない。2016年9月現在、fabricの日本国内のサイトには、まだラインアップされていない。
このグリップを手に入れたのは、サドルと同様にカラーコーディネートと快適性の向上のためだ。中でもSILICONE GRIPを選んだ理由は、他のグリップよりも見た目がシンプルだったからだ。また、グリップの太さによる快適性の高さも期待した。他のグリップはクレイトンラバー製だが、この素材を用いたSEEK純正のグリップはべとつきが強くて汚れやすく、あまりいいイメージを抱いてなかったので選ばなかった。
fabric SILICONE GRIP WHT
■ 水を使えば取り付けやすいが、固定まで時間がかかる
SILICONE GRIPは、そのままではきつくてハンドルバーに挿入できないので、グリップの内側を軽く水で湿らせて滑らせながら挿入する。グリップ内部の水が乾くまで(グリップに吸水されるまで)には数日かかり、それまでは走行中にグリップが前後に滑ってずれやすくなる。挿入の際に水をかけすぎたり石鹸水を使ったりすると、グリップがなかなか固定されないので注意が必要だ。
取り付けた直後は、内側の水分でグリップがズレやすい
■ デザインがシンプル。カラーコーディネートにも最適
ロックリングを使わない SILICONE GRIPは、グリップの端から端まで真っ白なので、SEEKの外観がシンプルにスッキリと仕上がった。また、fabricのホワイトのサドルと合わせることで、全体を占めるホワイトの面積が広くなり、ブラックのパーツが増えて見た目に重くなっていたSEEKが明るい雰囲気になった。シンプルな外観を求めつつ、カラーコーディネートしたいなら、このグリップは最適だ。
fabric SILICONE GRIPとScoop Radius Raceを取り付けたGIANT SEEK R3
2色成型のバーエンドキャップがワンポイントアクセントになっている
■ グリップ力は高めだが、硬めの握り心地
SILICONE GRIPの握り心地は意外にも硬い。このグリップで快適性を得るためには、ハンドルバーの高さやブレーキレバーの角度をきっちりと合わせて、グリップに体重がかかり過ぎないような(グリップに手を添えるような)フォームにすることが大切。そうしないと、このグリップでは特に手のひらに痛みやしびれが出やすくなる。
フラットバーハンドルの場合はグリップに手を乗せっぱなしということもあり、柔らかいグリップの方が快適性が高い。シビアなポジション出しを伴うことなく、ある程度グリップに荷重しても手のひらの負担を分散・軽減してくれるのも柔らかいグリップの方だ。
このグリップは32mmの外径の太さに加えて上部にも厚みがあり、ある程度は快適性にも配慮はされている。この素材の硬さでは、手のひらの負担・軽減する効果はあまり高くないが、路面からの細かい振動はカットしてくれるので、ポジションが出れば素手でもまあまあ快適になる。
一方、グリップ力はかなり高めで、素手で握っても手が滑らない。素材の硬さによりダイレクト感も相まって、ハンドルバーを操作しやすい。どちらかといえば、快適性よりもハンドルバーの操作性を重視したグリップといった印象だ。
グリップの上部は厚みがある
■ 汚れにくくクリーニングもかんたん
SILICONE GRIPはベタつきが少なく、川の土手を走った後でもほとんど砂埃が吸着しない。さすがにグリップの溝には砂埃が入り込むが、シャワーで流したり水拭きしたりすればきれいになる。誤ってメンテナンスで汚れた手で触っても、洗剤でこすり洗いすれば汚れが落ちる。経年劣化でベタつくかどうかが気になるところだが、少なくとも使ってすぐにべたついて汚れることはない。
fabricのバーテープとグリップと同様に、このグリップは汚れがつきにくく、クリーニングもかんたんだ。
■ 快適性よりもグリップ力とダイレクト感を重視したグリップ
fabric SILICONE GRIPの導入は、見た目には大成功だった。同色のサドルと同時に取り付けることで、SEEKの外観をシンプルに仕上げることができた。ホワイトの発色もよく、カラーコーディネートには最適。汚れにくく、グリップの白さを保ちやすいのも良い点だ。
だが、快適性は元のグリップよりも若干下がってしまった。SILICONE GRIPはグリップ力とダイレクト感を重視した硬さになっているようだ。グリップに手を乗せっぱなしで、なおかつ、オンロードを走るクロスバイクなら、もっと柔らかめのグリップ方が快適だと感じた。ポジションが出ている現状ではまあまあ快適なので、しばらくはこのグリップを使い続けるつもりだ。
以前使っていたVELO BAR TAPE GRIPの方が快適。その他の点ではSILICONE GRIPに軍配が上がる
価格評価→★★★★★ (リーズナブルな価格)
評 価→★★★☆☆ (問題なく使えているが、もう少し快適性が欲しいところ)
<オプション>
年 式→2015年
重 量→105g