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Topeakというメーカの製品は、時々、手堅い作りなのか、実験的なのかよくわからないものがあると個人的に感じています。
まあ、実験的な、という部分は良くも悪くも、という感じであり、大当たりを出すと、本当に魅力的で面白い製品になるので、侮れません。
(個人的に、同メーカーのRed Lite Aeroなどは、大当たりを出した製品だと思っている)
それはさておき、本製品、Red Lite AURAについて。
キャリアなどの後部にある、縦2穴型のテールランプ台座に直付け可能なセーフティライトです。
標準付属のアダプタで、シートステーまたはシートポストへの装着も可能です(Φ25.4~31.8mmに対応)。
実際にキャリアのライト台座に装着した状態
LEDが点灯している時はテールランプとして機能し、電池が切れた後もリフレクターとして機能する製品です。
同じコンセプトの製品に、CATEYEのリフレックスオートがありますが、こちらの製品は、より機能をシンプルに切り詰めて、軽量・コンパクトを狙った製品だと思われます。
●外観など
同じリフレクター兼用テールランプの、CATEYEリフレックスオートと比較すると、コンパクトな外観です。
実際に大きさを比較した。
上がリフレックスオートで、
下が本製品。
構造はかなり簡単なもので、発光部の背面のゴムパッドを外して電池交換をする形です。
この発光部は、ライト台座やアダプターに装着するブラケットに、スライドさせて差し込む形になります。
電源は、CR2032×2個。
背面のゴムパッドをはめ込むときは、
勘合位置に注意が必要。
この製品は、一応、「防滴」とされています。
「防水」ではありません。
たまに、このライトを含め、「防滴」レベルの製品を「防水」と紹介している場合がありますが、両者には大きな違いがあるので、注意が必要です。
この製品は、あくまでも「防滴」であり、雨など、跳ねかかる水しぶきには耐えられるでしょう。
しかし、ホースで直接、水をぶっかけたり、水没させたりしたら、水圧に負けて内部に浸水するでしょう。
だいたい、本体背面がゴムパッドで、発光部ユニットとブラケットがきつく勘合することで、このパッドを隙間なく押さえつけているだけの構造ですので、「防水」までの機能を持たせるのは無理です。
というか、とても簡単な構造なので、本当に「防滴」レベルの水耐性があるのかも心配です。
気になる人は、シリコングリスでも塗っておいたほうが良いかもしれません。
●使用感
スイッチは本体側面にあるボタンで、適度なクリック感があるので、操作を間違うことはないと思われます。
スイッチは、消灯状態から一回押すごとに、点滅→点灯→消灯の繰り返しになります。
発光部はLED×3基で、ハイフラックス・ピラニア・レッドLEDが1基、レッドLEDが2基となっていますが、ワット数などは不明です。
見た目の明るさは、CATEYE製品で言えば、Omni 3程度の明るさというイメージです。
普段使いには十分な明るさでしょうが、ブルベなど、ナイトライドを含むロングツーリングでメインライトにするには、少々、物足りません。
メインライトには、別途、もう少し明るい製品を用意したほうが良いかと思われます。
まあ、この製品は再帰反射機能も持っているので、車のライトをキャッチして反射光を返すことができますから、少し暗かろうが、装着していることに意味があるのだ、と考えることもできます。
なお、いわゆる「ダラ落ち」型のランプで、時間が経つとともに、光は徐々に弱くなっています。
ある程度暗くなったら、あとはリフレクターとして働いてくれることを期待しましょう。
リフレクターとしての性能は、まあ、普通のリフレクターです。
反射光を視認できる範囲は、同じコンセプトの製品であるリフレックスオートよりも、上下方向では僅かに狭く感じます。
反射面のレンズパターンが、リフレックスオートはハニカム状、この製品は、縦長の格子状なので、その辺りが影響しているのかもしれませんが、詳しいことはわかりません。
念のために書いておくと、本製品にはリフレックスオートのように、振動を感知したり、外光が暗くなったりしたら自動的に点灯する機能は付いていません。
まあ、普通に考えて、これだけコンパクトな本体に、振動や光を感知するセンサーを押し込むのは無理でしょう。
逆に、リフレックスオートは機能を充実させた結果、本製品より大きく、厚くなっていると思われます。
これは、製品コンセプトの違いで、必要な機能だけに切り詰めたのが本製品。できるだけ豪華に、「オート」で手軽に使える機能を揃えたのが、リフレックスオートと考えるのが良いでしょう。
とにかく、スイッチを入れっぱなしにして、電池が切れてもリフレクターになるライトですから、明るさの面は、機能的に割り切っているものと思われます。
●ランタイム
カタログ上のランタイムは、
・連続点灯:60時間
・点滅:120時間
と、なかなか頼もしい数字になっています。
まあ、ダラ落ちするので、実用的な明るさを維持できる時間、と考えた方が良いでしょう。
ちなみに、ランタイムについては、ちょっと面白いデータが取れたので、ご紹介しましょう。
私はこの製品を、’16年7月に開催された、北海道の1,200kmブルベに初投入しました。
86時間ほどでゴールした後、電源をOFFにするのを忘れてしまい、そのまま現地を撤収してきましたが……。
自宅に到着した時、スタートから数えて約110時間後でも、まだ光っていました。
まあ、自宅到着時は、かろうじて光っているのがわかる程度であり、さすがに、実用的な明るさには程遠かったので、本当に参考程度の記録ですが……。
一緒に走っていた皆様の写真などで、走行中の自分の車体を確認した限り、ランタイムはカタログ通り、60時間程度を目安にするのが良いでしょう。
●まとめ
リフレクターの機能を併せ持つテールランプで、普段使いには十分な性能を持っていると思われます。
しかし、本格的なナイトライドでは、サブライトとして使うのが適切かと思われます。
ただし、電池が切れてもリフレクターとして働いてくれるため、電池切れを気にせず使えるのは、大きな利点です。
この安心感を買うと考えたら、価格的にも妥当かと思われます。
価格評価→★★★☆☆(←リフレックスオートより機能を切り詰めたのでこの価格、と考えると、妥当かと)
評 価→★★★★☆(←電池が切れても、リフレクターになる安心感が高ポイント)
カタログ重量→32g(電池、ブラケット等含まず)