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[ROAD] SCOTT SOLACE 15 DISC


 
baru  2016-5-31 19:43
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[ROAD] SCOTT SOLACE 15 DISC
購入価格 ¥210000 (フォーチュンバイク)

SCOTTのエンデュランスロード「SOLACE」のディスクブレーキモデル。名前は同じですが、キャリパーブレーキのものと中身は別物だと思います。

エンド幅は142mm、前後スルーアクスル採用、油圧ディスクブレーキと、今後のディスクロード標準規格を見据えた構成になっています。


■購入動機
雨でも走るロングライダーとして、最近流行のディスクロードは気になっていました。「雨でもブレーキの効きが変わらない」と聞くけれど、果たして本当なのか?

このSOLACE DISCに初めて乗ったのは2015年4月のGSRカップ。SCOTTが出展しており、気になってた本製品が試乗可能だったので乗ってみたのでした。ファーストインプレッションは、「キャリパーモデルのSOLACEより剛性が高い」ということ。キャリパーモデルのSOLACEは以前SCOTTの試乗会で乗ったことがあったのですが、踏み込むとたわむ感じがありました。見た目はボリュームあるBB付近なのになぜこんな感じなのか不思議でしたが……。

その後、2015年11月の雨のイベントでもSOLACE DISCに試乗。他に試乗したキャリパーのモデルよりは制動力がありましたが、フィーリングが変わらないってことは無さそうだな、とこのとき感じました。

そして、2015年12月。Twitterで回ってきた広告に釘付けになりました。

  「SOLACE DISC、半額!」
  
フォーチュンバイクのセール告知でした。ずっと気になっていた上にボーナス支給後のタイミング。すぐに迎えに行くことになったのでした。


■製品概要
私が乗っているのは54サイズ(M)。

完成車はULTEGRA6800にR785シリーズ(ULTEGRAグレードの油圧ディスクシステム)で組まれています。なぜかスプロケットは105グレード。クランクはSHIMANOのRS500(105グレードより少し落ちる)になっており、公式サイトのイメージとは異なっています。私は注文時にULTEGRAに変更してもらいました。

ホイールはSCOTTのオリジナルディスクホイール。タイヤはSCHWALBEのDurano 28Cがカタログ仕様ですが、ContinentalのUltra Sports 28C(しかもワイヤービード)が付いていました。


ディスクローターは、シマノのセンターロック式。前後共に160mm径です。前15mm、後12mmのスルーアクスルを採用しています。DT SWISSのRWSでホイールを固定します。RWSの刻印は「Syncross」。

公称重量は7.46kg(ペダル無し)となっていましたが……真っ赤な嘘です。恐らく、吊るしの状態だと、9kg(ペダル無し)近いはず。重いです。


■使用感

2015年12月納車で、走行距離は約4000km。基本的にはロングライド・ブルベ用途で使っています。初めてのディスクブレーキ車なので、知識が足りない点はご容赦下さい。

(1) パーツ構成

完成車の仕様から、以下のように変更しています。

 ・ハンドル
  Syncross RR2.0 → ENVE Road Bar
 ・ステム
  Syncross FL2.0 → 3T ARX TEAM
 ・サドル
  Syncross FL2.0 → FIZIK ALIANTE GAMMA
 ・クランク
  Shimano FC-RS500 50-34T → Shimano FC-6800 52-36T
 ・タイヤ
  Continental Ultra Sport(28C) → Schwalbe One(25C)
 ・スプロケット
  Shimano CS-5800 11-32T → Shimano CS-6800 11-28T
  

この状態で、ペダル込み(PD-M9000)で8.1kg。ペダルレスだと7.8kgです。タイヤが何と片方で500gもあったので、前後のタイヤだけで550gほど軽量化されています。それでも公称重量の7.46kgには届きませんでした。

フレームセットの重量を計算で出してみると、約1700gとなりました。安心感のある重量ですが、最近のフレームにしては重すぎる気はします。

(2) ジオメトリ
コンフォートバイクとして設計されているため、ヘッドチューブが他のSCOTTのフレーム(ADDICT, FOIL)よりも2cmほど長めに設定されています。このため、84度のステムではハンドルが下がりきらず、結局73度のステムを入れました。普段、ヘッドが短めのフレームに乗っている方はポジションが出ない可能性があるので注意が必要です。

また、ヘッドチューブが長く、そこまで急なスローピングではないため、シートチューブが長くなる=シートポストの突出し量が減ります。大型サドルバッグを付ける場合にはシートポストの突出し量が10cm程度要求される(ベルクロの幅がそのくらい)ので、ここも意識しておく必要があります。

(3) 剛性感
最初に試乗した時に感じたとおり、高い剛性感です。手持ちのロードバイクの中で踏み込んだときの反応が一番速い気がします。

キャリパーのSOLACEとフレーム形状は同じですが、ディスクブレーキに対応するために積層は分厚く、各部が丈夫になったのが剛性感の向上に寄与しているのだと思います。加えて、スルーアクスルの採用でダメ押しという感じ。

(4) 快適性
ハッキリ言って、乗り心地は特別良いわけではありません。コンフォートロードのはずなのに。振動は拾いますし、突き上げもあります。シートステーは握ると目に見えてたわむ程なのに、正直言って同じSCOTTのFOILより乗り心地が悪いとすら感じます。キャリパーブレーキのSOLACEは正しくコンフォートだったのに、その面影がまるでありません。

これは私の想像ですが、キャリパーブレーキモデルのSOLACEの形状を維持しつつ、ディスクブレーキに対応させた結果、変に各部を硬くしすぎてしまったのではないか、と。

SOLACEと同様に、キャリパーとディスクの2モデルを出しているフレームが他社にもあります(TREK Domaneや、Focus IZALCOなど)。いずれも、ディスクブレーキの制動力に対応するため、フレームは強化されています。SOLACEもキャリパーブレーキモデルをベースに各部を強化していく方向性を取ったと思うのですが……その段階で、快適性が置いてけぼりにされてしまった感じがします。

幸いにしてディスクブレーキなので、フォークのクリアランスは十分に確保されています。つまり太いタイヤが履けます。ハンドルをカーボンのものに変更、Schwalbe Oneの25Cを低圧(6.5-7気圧)で乗ることで何とか快適性を確保しました。

(5) 制動性
ブレーキとして採用されているのは、ロード向けの油圧ディスクコンポです。レバーはST-RS685、ブレーキはBR-RS785が採用されています。私の所有する自転車としては初めてのディスクブレーキ車です。

まず、ドライでの制動についてですが、キャリパー(BR-9000)と比べても短い距離で止まれ、速度調整も容易です。油圧ということもあって、引きも軽い。一回試しに23Cのタイヤを入れてみましたが、握りこむとロック。現在は25Cのタイヤで運用しています。

そして気になるウェットでの制動。あえて雨の中を何度か走ってみました。ディスクブレーキと言うと「雨でも制動力が落ちない」と言われますが、それは間違いです。正確には「落ちにくい」となります。雨だと制動距離は確実に伸びます。ただ、その制動力の落ち幅はキャリパーよりは少ないということです。

以前、サイスポのディスクロード特集では、「(雨の日は)ドライに比べて、キャリパーは約6割まで制動力が落ちるが、ディスクだと約8割」と紹介されていました。体感的にもそれくらいだと思います。

制動力には不満は無いのですが、オイルタンクがある分、非常にデュアルコントロールレバーが太いのが不満な点ではあります。引きが軽いのはよいのですが、手が小さい人間には握りづらいですね。

(6) 巡航性能
フレームの剛性の高さから、巡航スピードに達するまでは早く感じますが、失速も早いように感じます。フレームは良いとして、ホイールがイマイチなのではないかと。完成車付属のホイールですので、あまり良いハブを使っていないのではないかと推測しています。

(7) ヒルクライム性能
スルーアクスルを採用しており、またフレーム剛性も高いので、シッティングで登る分にはなかなか良い感じ。ただ、重量があるので軽やかには登ってくれません。あくまでロングライドの強度であれば不足ない性能だと思います。

ただ、ダンシングに移行すると、振りにくさを顕著に感じます。とかく、ハンドルが重い。オイルタンク分なのだと思いますが、機械式のST-6800が425gなのに対して、油圧式のBR-RS785は646gあります。それに加えて、オイルが約30mlずつ左右に入るので、+60g前後。280gの重量差は、常にVolt800を2個分、余分にハンドルに付けているのと同じ。道理で振りにくいわけです。

(8) コーナーリング性能
持っている自転車の中では、一番狙ったラインでコーナーを走ることができます。ディスクブレーキ向けにフォークが強化されているのが、良い方向に効いているのではないかと推測。油圧ディスクブレーキの制動力コントロールと相まって、峠の下りでは絶対的な安心感があります。

(9) その他
ちょっと困ったのが、スルーアクスルであるが故の色々な事象。スルーアクスルは剛性感の向上や、制動力の向上、ディスクローターが曲がって入らない等々のメリットがありますが、デメリットもあります。具体的には、「ライトの設置場所の減少」「輪行用のエンド金具が無い」という2点です。

1点目は、クイックリリースのナット側に付けるライトブラケットが付けられないこと。スルーアクスルはフレーム側にネジが切ってあるので、ナットが無いからです。また、キャリパーブレーキ取付用の穴も存在しないので、ここにライトブラケットを付けることもできません。

2点目は、輪行の際に使うエンド金具が現状(2016年5月現在)販売されていないことです。オーストリッチが、12㎜スルーアクスルに使える「エンドスタンド」を発表していますが、まだ販売されていません。このため、エンド金具を使った縦型輪行袋は使えず、横型輪行袋を使うことになります。最近は軽い横型輪行袋も出ていますが、やはり電車内で幅を取ります。エンド金具が販売されてくれれば、縦型輪行袋を使えるのですが……。


■まとめ
ここまでレビューを書いた後に、海外のレビューを見つけました。私と同じSOLACE DISC 15のレビューです。

 Scott Solace 15 Disc review
 http://www.cyclist.co.uk/scott/solace/168/scott-solace-15-disc-review
 
このレビューでは、SCOTTのエンジニアであるGrelier氏のコメントが紹介されています。注目すべきは、「SOLACEのDISC化においては、いくつかの妥協があった」と書かれていることです。

一つ目は「重量」。設計者のGrelier氏のコメントによれば、フレームで930g、フォークは350gとのこと。これはディスクロードとしてはかなり軽い部類です。ただ、「ディスクローターと、スポーク数の多いホイールによって重くなってしまう」とのこと。ローターとホイールを軽量化すればもう少し軽くなるということでしょうか。でも本当にこの重量だとはどうしても思えないです(推測重量は、フレーム1250g、フォーク450g程度)。

二つ目は「快適性」。Grelier氏のコメントとして、「フォークについては、ディスクブレーキのために振動とねじれを減らすことを目的として、少し快適性を妥協した」と書かれています。つまり、キャリパーモデルよりも快適性が下がっているということは、設計者も認めるところだったのです。

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剛性が高く、速く走れるディスクロードです。雨天でもディスクブレーキの制動力の低下も少なく、ダウンヒルでも速度の調整が楽です。一方、快適性に関しては期待しないほうが良し。「レース向けフレーム」と言われれば並の快適性だと思いますが、「コンフォート」という目線で見ると落第点だと思います。

キャリパー向けとして作られたフレームをディスク化すると、どうしてもどこかに皺寄せが来るように感じます。最初からディスクブレーキ専用に設計されたフレームを買ったほうが賢明かもしれません。

幸い、快適性に関しては、タイヤ(太さ・空気圧)、ハンドル、シートポスト等でかなり改善することは出来ました。ブルベでも600kmまでなら問題なく走れると思います(今の所、最長距離は500kmまで)。ただ、1000km以上をこの自転車で走る気は今の所起きません。折角、雨天でもアドバンテージのあるディスクブレーキなのに、長い距離のライドでは使えないのが残念です。先述の設計者のコメントを見ると「100マイル(160km)を速く快適に走るバイク」とあるので、そもそも私の使い方は設計外なのかもしれませんが。

今後のプランとしては、ホイールの変更を考えています。今付いているホイールは前後で1580gと、そこまで重くはありませんが、失速が早いように感じます。このSyncrossのホイール、海外のサイトでは、恐らくDT SWISSの「SPLINE R24」ではないかと書かれていますが、このホイールは前後で40000円ほどのエントリーグレードのもの。ここを変更すれば、今よりも色々な局面で速くなるのではないかと推測しています。候補としては、PAXの手組か、キシリウムプロあたりでしょうか。

もう一つやりたいのは電動化。デュアルコントロールレバーが軽くなるため(646g→498g)、ダンシングでの振りも軽くなるし、ブラケットポジションの握りも細くなります。しかし、恐ろしくお金が掛かるので、これは見送りになりそうです。

価格評価→★★★★★(非常に安く手に入れられました)
評   価→★★★☆☆(コンフォートロードとして見た場合の評価)
<オプション>
年   式→2015
カタログ重量→ 7.46kg(実測重量 9kg以上)
 
baru  2016-11-14 20:35
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[ROAD] SCOTT SOLACE 15 DISC
購入価格 ¥210000 (フォーチュンバイク)

追加レビューです。本来付いてくるはずのパーツが、実は付いていなかった件に付いて書きます。

付いてこなかったパーツは、油圧ホースがフレーム内部を通る際の入口と出口に取り付けられるケーブル保護材です。


■不具合概要
SOLACE DISCは、シフトケーブルもブレーキ油圧ホースもフレームの内部を通る「内装」方式です。


シフトケーブルに関してはフレームの入口と出口に専用のケーブル保護材(グロメットと呼ぶ)が付いています。


しかし、ブレーキの油圧ホースには、それに相当するものが付いていません。結果、ホースは遊んだ状態になり、段差や荒れた路面などでフレームにあたり、カタカタと音が鳴る状態になっていました。音が鳴るだけではなく、フレーム内に水や泥などが入りやすい状態とも言えます。

さすがに変だと思ったので購入店にも聞いてみました。購入店の方もおかしいと思い、組み付け時に代理店に問い合わせを行ったようですが、「そういったパーツは無い」との回答だったようです。


■調査
納車から10か月くらい経った頃、やはりホースとフレームが当たる「カタカタ音」が気になってきました。最初はDIYで何とかしようと思い、こーキング材とか粘土みたいなもので何とかしようと思っていたのですが、調べているうちに1枚の写真に行き当たりました。


(引用元: http://road.cc/content/review/154987-scott-solace-15-disc)
これは海外の自転車ニュースサイト「Road.cc」のSOLACE DISCのレビューの写真です。ちゃんと油圧ホースがフレームに入る部分にグロメットが付いているではありませんか。

他にも色々と探してみましたが、グロメットが付いているものと付いていないものが混在していることが分かりました。一つ言えるのは、少なくとも2017年モデルのSOLACE DISCに関してはグロメットが必ず付いているということです。それ以前の2015、2016年モデルはまちまちでした(私が乗っているのは2015年モデル)。


■問い合わせ実施
国内代理店である「スコット・ジャパン」に問い合わせを行いました。問い合わせは深夜に行ったのですが、翌日の朝10時には回答があり、迅速な対応が好印象でした。

そして回答の内容。どうやら、本当はグロメットが付属するはずのものだということが分かりました。パーツ名は「SOLACE DISC BRAKE PLUG」。ちゃんと補修部品として品番も割り当てられているようです。

今回は代理店側の入れ忘れということで、無料で提供してもらえることになりました。ただし、直接ユーザには出せないので購入店経由という形です。注文するときも、正規ディーラー経由の注文となるようです。


■取付結果

購入店側から無事にグロメットを受け取りました。前後の油圧ホースの入口と出口用で計4個のゴム製のグロメットです。


取り付けてみた図。スリットが入っているので、油圧ホースを外さなくても取り付けが出来ます。わざわざこの形状になっていることを考えると、やはり後付で出てきた部品なんでしょうか。本来ならば最初からフレームに取り付けておけばよいわけで、わざわざスリットを入れる必要もありませんし。



グロメットを取り付けた状態で走ってみました。これまで気になっていた、長く残る振動(音?)の一つが消えました

考えてみればフレーム内でもホースは遊んだ状態になっていたわけで、フレームの内壁に当たって音が出ていたはずです。それがフレーム内の空洞に反響して、長く残る振動だと感じていたものと推測されます。今回、フレームの入口と出口でホース両端が固定されたことで、フレーム内でホースが暴れることもなくなり、音も振動も無くなりました。

不思議なもので、音や振動が無くなっただけでも、乗り心地が良くなったように感じます。実際振動する原因が一つ消えたので乗り心地が良くなったのは間違いないんですが、ただホースが固定されるだけで感じ方がここまで違うとは意外でした。


■まとめ
結局、このグロメットが付いていなかった責任がどこにあるのかは、今となっては分かりません。ただ、公式のSOLACE 15 DISCの宣材写真にもグロメットが付いていないことから推測すると、SCOTT本社がそもそも最初は入れ忘れていたのではないかと推測します。後になってそれが発覚して、各国の代理店にも通知が行ったのではないでしょうか。

日本国内のSOLACE DISCの写真も何枚かチェックしましたが、ほとんどのものにはグロメットが付いていませんでした。オーナーの方たちの中には、私と同じようにホースのカタカタ音で悩んでいる方もいらっしゃるはず。購入店経由で代理店に問い合わせれば解決するはずです。試してみてください。


価格評価→★★★★★(非常に安く手に入れられました)
評   価→★★★☆☆(コンフォートロードとして見た場合の評価)
<オプション>
年   式→2015
カタログ重量→ 7.66kg(実測重量 7.8kg(ペダル付き・現在の重量))
 
baru  2016-11-30 22:12
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[ROAD] SCOTT SOLACE 15 DISC
購入価格 ¥210000 (フォーチュンバイク)

追加レビューです。ディスクロードに関するレビューを多く書いた今期の最後に、今までの遍歴を纏めておきます。

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前のレビューにも書きましたが、SOLACE DISCの快適性には不満がありました。

ただ、もっと根本的なことを書くと、(走行距離の割に)非常に疲れる」のです。普段乗っているLAPIERRE(リムブレーキ)では100㎞くらい走っても大して疲れないのですが、SOLACE DISCでは翌日に響くほど疲れます。元々SOLACE DISCはブルべ用に買ったもの。たった100㎞で疲れては困るのです。

疲れる理由は快適性にあるのかと思っていましたが、実は色々な要因が絡まってそう感じていることが分かりました。

以下に、これまで起こった「疲れる原因」に対する対策を書きます。ディスクロードを買ったものの、何か納得行かない人のヒントになればと思います。


■乗り心地の問題
まずは、一番最初に思い当たる乗り心地についてです。「乗り心地」だけだと人によって捉え方が違うので、より具体的に言うと、「衝撃吸収」と「振動減衰」の2点に問題があると感じていました。

(1) 衝撃吸収
衝撃吸収は、大きな段差等を越えたときにフレーム側がその衝撃を吸収してくれる性能を指しています。ディスク化によってフレーム末端が固まってしまったためか、かなりゴツゴツと来る感触がありました。これについては、以下の対策を取りました。

 ・タイヤの変更
  →完成車付属のものから、EXTENZA R1Xに変更。空気圧も下げた。
 ・ステムの変更
  →あえて剛性の低めな、OneByEsuの77Stemに変更。
 ・シートポストの変更
  →完成車付属のものから、Bontrager XXXに変更。
 
フレームは弄れないので、その他の部分を弄っています。タイヤとステムとシートポストで衝撃を逃がすというのは、SPECIALIZEDの新型ルーベや、TREKのDOMANEも同じことをやっていますね。末端が硬くなるディスク化への対策としては現状、この3点を弄るのがベターなのでしょう。

(2) 振動減衰
振動減衰は、振動を減衰させて収束させる性能を指しています。SOLACE DISCの場合、サドル側は特に問題ないのですが、ハンドル側に問題があります。原因は分からないのですが、少し荒れた道路を走った際に、明らかにリムブレーキのものよりもハンドルの振動が長く続くのです。

この問題については、以下の対策を取りました。

 ・ハンドルの変更
  →完成車付属のものから、ENVE Compact(カーボンハンドル)に変更。
 ・ホイールの変更
  →完成車付属のアルミリムから、3T DISCUS(カーボンリム)に変更。
 ・バーテープの変更
  →完成車付属のものから、SPECIALIZED Roubaixテープに変更。
 ・グロメットの装着
  →代理店の入れ忘れていたグロメットを取り付け。フレーム内でのホースの振動が減った。
  
未だにハンドルの振動が残る問題は消えてはいませんが、納車当初よりは随分と手に伝わる振動は減りました。


■ギヤ間隔の問題
SOLACE DISCに付属したスプロケットは、11-32Tでした。30T以上のギヤを使うのはこれが初めてです。普段私が使っているスプロケットは11-25Tや11-28T。この差が疲れの原因となっていました。

11-32Tはギヤを1枚変えるだけで歯数が一気に変わります。私は街中を走ることが多いので、信号発進も多く行うことになります。少しずつギヤを上げて加速していく中で、この隣のギヤとの歯数差が大きいことが脚にダメージを与えていたのでした。

この問題については、以下の対策を取りました。

 ・スプロケットの変更
  →11-32Tから、11-28Tに変更。
  
慣れ親しんだ歯数構成を使うことにしました。信号発進時の脚への負担が減り、疲れが軽減されました。ここまでワイドレシオなスプロケットを使ったのは初めてだったので、違和感の正体に気づくまで時間が掛かりました。

違和感が消えた代わりに、山では最後の砦である32Tが使えなくなってしまいましたが……そこは気合でカバーします。


■重さの問題
リムブレーキとディスクブレーキ(油圧)では、同グレードのコンポで比較した場合に、ディスクブレーキの方が700-1000g前後重くなります。重いことによって特に登りで疲れているのではないかと推測し、軽量化を行いました。

積み上げ式で計算した結果、完成車での重量は8.45kg(ペダルレス)。公称重量が7.66kgなので、800gほどの詐称です。なお、前のレビューで「フレームセットの重量を計算で出してみると、約1700gとなりました。」と書きましたが、改めて計算したところ、1300g台中盤くらいのようです。フレーム自体は大して重くなく、むしろ軽量な部類です。

軽量化後の重量は、7.34kg(ペダルレス)。約1100gの軽量化に成功しました。ロードバイクとして重い水準からは脱却したと言って良いでしょう。

主に削ったのは以下の部分。

 ・タイヤ
  →28Cのワイヤービードから、25Cのケブラービードに変更。
 ・ホイール
  →アルミリムから、カーボンリムに変更。
 ・チューブ
  →110gの厚いチューブから、65gの軽量チューブに変更。
 ・ディスクローター
  →前後160mmから、140mmに変更。
 ・クランク
  →105相当グレードから、アルテグラに変更。
 ・ハンドル
  →アルミハンドルから、カーボンハンドルに変更。
  
しかし、持って軽くなったものの、疲れに対する影響はほとんどありませんでした。


■クランク抵抗の問題
SOLACE DISCに乗って顕著に感じていたのは、登りの辛さでした。単純に重いからだと思っていたのですが、軽量化してリムブレーキと同等の重量に持って行っても、相変わらず登りは辛かったのです。

LAPIERREとSOLACE DISCを交互に乗ってみて分かったのは、「上死点から下死点までの、クランクから感じる抵抗の違い」でした。SOLACE DISCは、この区間の抵抗が大きかったのです。LAPIERREでは、上死点を過ぎると抵抗が軽くなり、下死点までスッと足が落ちていく感じなのですが……。体が従来のリズムでペダリングをしようとするので、SOLACE DISCでは上死点~下死点で知らず知らずのうちに踏んで力を使っていたのです。

最初は登りだけかと思ったのですが、意識してみると平地でも同様に抵抗を感じました。単純に登りは出力が大きいので顕著に差を感じていた……ということのようです。

この問題については、現在も対策が見つかっていません。怪しいのは、フレームとホイール。しかし、どちらも変えるには資金が掛かりすぎるので、現在は対策を見合わせ中です。ペダリングで吸収しようと試行錯誤中です。


■まとめ

乗り心地、ギヤ間隔、重量については、大体納得の行く所まで持ってくることは出来ました。しかし、ラストの抵抗の問題は解決策が不明のままです。フレームが原因だとすれば、このフレームを捨てなければならないのですけども……。9100世代のSTIに変更することも計画していましたが、そこを変えても大して影響は無さそうなので見送ることにしました。

ちなみに、ここまでの改造に掛かった代金は約20万円。定価より20万円引きで買ったSOLACE DISCですが、結局普通に定価で買ったのと同じくらいお金が掛かっています。

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SOLACE DISCを買うとき、私としては「乗り味は従来のロードバイクと同じで、ブレーキのコントロール性だけ上がる」ことを期待していました。が、実際には全く違う乗り物と言って良いと思います。特に、末端部分を固めなければいけないという違いは大きいのではないかと。慣れ親しんだリムブレーキのロードバイクと同じ乗り味を求めると、沼にハマることになるでしょう。

SOLACE DISCは、スルーアクスル採用のディスクロードとしては第一世代の製品です(2014年9月発売)。当時はロードレースでディスクブレーキは解禁されていませんし、他メーカーもほとんどディスクロードを出していない中で開発されたもの。ノウハウも無い状態で作られたことは想像に難くありません。

2015年-2016年モデルまでは、フロントのみ15mmスルーアクスルを採用したモデルも見かけましたが、2017年からは前後とも12mmスルーアクスルに統一されました。恐らく15㎜では重量も嵩むし、過剛性だったということなのでしょう。このように、リリースから年月を重ねることで、徐々に乗り味は従来のリムブレーキのロードバイクに近づいていくはずです。

2014年のサイスポには「2014年がディスクロード元年」と書かれていましたが、本当の意味での元年は再来年の2018年になるはずです。2017年には、ついに9100デュラエースにもディスクブレーキがラインナップされ、UCIレースでも再度解禁となります。そしてそこで得られたノウハウが反映されるのは2018年度モデルから。2018年には6900アルテグラも出ているはずですし、このまま大きな事故が起こらなければ、一定の地位を確立していることが予想されます。もし、ディスクロードの購入を検討している人がいれば、あと2年待った方が良いのではないか、というのが私の考えです。

私は紀元前のディスクロードでもう少し頑張ってみようと思います。いい加減、諦めたほうが良いのかもしれませんが、基本ウチに来た自転車は使い物になるまで面倒を見る主義なので……。そして、その試行錯誤がなかなか楽しいのです。


価格評価→★★★★★(非常に安く手に入れられました)
評   価→★★★☆☆(あとはクランクの抵抗さえ無くなれば…)
<オプション>
年   式→2015
カタログ重量→ 7.66kg(実測重量 7.34kg(ペダルレス・現在の重量))
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