購入価格: GARMIN EDGE 520Jに付属
標準価格: ¥6, 372(税込)
『Edge 520Jの操作性は良いが、スマートに取り付けられないのが残念。しかも、単品で買うには高すぎる』
■ GARMIN純正のアウトフロントマウント
GARMIN Edge 520J、1000Jには、ステム前方に装着するための「延長アウトフロントマウント」がひとつ付属する。単品でも購入が可能であり、他のGARMINのGPSサイコンにも対応する。Edge 520J本体よりも先に、延長アウトフロントマウントからレビューしてみたい。
GARMIN Edge 520Jに付属する「延長アウトフロントマウント」
■ 視線の移動が少なくなって画面が見やすい
Edge 520Jはステムにマウントするよりも、延長アウトフロントマウントを使ったほうが断然見やすい。視線の移動が少なくなり、Edge 520Jの画面の大きさも相まって、走行中の画面の確認が容易になる。画面を見る時間が短くなることで安全にも貢献する。
画面の見やすさだけで考えれば、サードパーティー製のアウトフロントマウントや汎用サイコンマウントとほぼ同じだ。だから、このアウトフロントマウントの評価は、見やすさ以外の部分で決まるともいえる。
ステムの前方にマウントすることで画面が見やすくなる
■ 簡単に取り付け可能
延長アウトフロントマウントはオープンクランプになっており、付属のアーレンキーでハンドルバーにかんたんに取り付けられる。逆に取り外すのも容易だが、ボルトにはゆるみ止め剤が塗布されているので、複数の自転車で使い回すのには向いていないと思う。
また、このマウントにはハンドルバーの外径は31.8mmと26mmに対応したゴム製のスペーサーが付属する。31.8mmにもスペーサーを使うことで、ハンドルバーが傷つくのを防ぐ。この点はとても気が利いている。
クランプ部とゴム製のスペーサー
■ Edge 520Jの着脱がスムーズ
GARMIN Edgeシリーズは、マウントに挿入して90度ひねることで固定できる。マウントはEdge 520Jを回した際にたわむようにスリットが設けられており、スムーズに着脱できるようになっている。
マウントは固い樹脂で作られてはいるが、何度も着脱することでたわみやすくなり、ツメも摩耗してくるかもしれない。もしそうなったら、走行中の振動やEdge 520Jの側面のボタンを押した勢いで、不意にマウントから外れないように注意する必要がありそうだ。
■ 振動や操作でブレない
延長アウトフロントマウントは、固い樹脂を肉厚にして頑丈に作られている。走行中の振動で画面がブレたり、Edge 520Jの操作でたわむことはなかった。クランプ部の固定力も高く、ゴム製スペーサーのおかげもあって、マウントがハンドルバーからズレることもなかった。
■ Edge 520Jのラップボタンを押しやすい
延長アウトフロントマウントは、ステムの上面よりも高い位置でEdge 520Jをマウントするようにできており、Edge 520Jの前面にあるスタート/ストップボタンとラップボタンが押しやすくなっている。ラップボタンを多用するなら、このマウントは特に使いやすいはずだ。また、この形状なら前後に長いEdge 1000Jもステムに干渉しない。
Edge 520Jの前面のボタンが押しやすい
■ スマートに取り付けられないのが残念
延長アウトフロントマウントの最も残念な点は、Edge 520Jをスマートに取り付けられないことだ。このマウントではEdge 520Jが高い位置に突き出た状態になり、どうしてもEdge 520Jの大きさが目立ってしまう。これはマウントの角度を変えても解決しない問題だ。
延長アウトフロントマウントは、Edge 520Jを低い位置で取り付けられるような形状にすべきだった。ハンドルバーの中心からマウント部の中心まで65mm〜70mmもあれば、Edge 520Jの前面にあるボタンは無理なく押せる。
おそらく、メーカーはEdge 520Jと1000Jの兼用にするためにこのような形状にしたのだろう。Edge 520J専用の設計にすれば、操作性と見た目を両立することができたはずだ。
純正のアウトフロントマウントを用いると、Edge 520Jの「出っ張り」が気になる
■ 単品で買うと高価
GARMIN 延長アウトフロントマウントは、Edge 520Jと同様に高品質であると感じた。頑丈に作られており、見やすさ、固定力、操作性にも全く申し分はない。だが、Edge 520Jをマウントしたときの見た目が非常に残念だ。
驚いたことに、これを単品で買うと6,732円もする。確かに純正品の良さは感じるが、いくらなんでも高すぎる。結局、私が買い足したのは他社製品だった。ラップボタンの押しやすさを重視する以外の理由で、高価なメーカー純正のアウトフロントを選ぶ理由は特に見当たらない。
TATELABS Bar Fly 4 Road Mini。見た目を重視して選んだが、操作性も良好だ
価格評価→★★★★★ (付属品としての評価。単品で買うなら星2つ)
評 価→★★★☆☆ (見た目が残念になるが、操作性は悪くない)
<オプション>
年 式→2015年
重 量→35g(アウトフロントマウント)、3.5g(31.8mm用スペーサー)、9g(26mm用スペーサー)