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Food Pouchは2本のベルクロとベルトでハンドルステムに取り付ける小物入れ。 その名の通り、補給食などを入れるのに便利なサイズ。
本品は、ファットバイクとシングルスピードをこよなく愛し、最近はバイクパッキングで注目されている、オルタナティブバイシクルズ様のモニターサポートで頂いたもの。 同じApiduraのサドルバッグ
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=14067&forum=69&post_id=24561#forumpost24561 のモニターに際して「これも欲しかろう。使ってみるがよい」と同梱されていた。 ありがとうございます。
正直、こういうバッグをハンドル周りに取り付けると野暮ったいし、揺れたりワイヤーに干渉したり、膝にあたったりしてフラストレーションが溜まるのではないかと思っていたが…
まず開封して最初に思ったのは、一切の説明書が無いということ。
次に、自転車で使うバッグとして、素材や機能性に優れているということ。
ベルクロのうち1本は抜けるようになっており、バッグ外周部の穴に通す位置をかえることでステムの右脇・左脇どちらにも取り付けできる。
今回はワイヤー類の取り回しやガーミンマウント、ライトの都合上左側にセッティング。
Di2のジャンクションがステムに巻き付いているが、位置を調整することでベルクロと干渉せずに取り付けられた。
これだけでも固定できるが、底部から長めのバックル付きベルトが伸びており、これをハンドルやヘッドチューブ等に巻いておくと、重量物を入れた時にバッグが緩んだり揺れたりするのを防げる模様。
説明書が入っていないので、正しい使い方はわからない。不親切かもしれないけど、どう活用するのか考えるのはちょっとワクワクする。
ベルクロは薄手で幅広なもので、ゴワゴワせず、固定力も十分。自転車用の安物のバッグには、安っぽい生地や分厚くモケモケしたベルクロも多いが、Apiduraは軽量で丈夫な撥水生地からベルトに至るまで、良い素材を使っている印象を抱いた。
口は巾着になってて、片手でゴム紐を引っ張るだけで閉じる。
シンプルながら、ゴム紐がポーチ本体から生えていたりと、使い勝手が考えられていて走行中でも操作しやすい。
ただ、開く時は巾着の口に手を突っ込むだけだが、指を入れるだけで力を入れずともスッとスムーズに開いてしまう。
荒れた路面だと飛び出してしまいそうだし、口をロックする機構が欲しいなーと思いながら観察すると、ゴム紐が出ている穴は鍵穴状の形状をしている。
左:開放 右:ロック
そう、ゴム紐を強く下に引っ張ることで、スリット部に挟まって巾着が開かないようロックされる仕組み。
…説明書が入っていないので、隠し機能的なギミックを探すのが面白い。
しかし、ゴム紐の引き出しや巾着の口を開く操作に適度な摩擦感があればロック機構は別に必要ないと思った。
バッグを見ているだけでベルクロを巻いたり剥がしたり、結構な時間を費やしたが、ようやく自転車に取り付けるとこんな感じ。
直径はサイクルボトルが入るように作られており、ロングボトルを差し込むと写真の通り。
写真のシクロクロスバイクはレース用にオーダーしたのでボトル台座が一切ついていない。
ディスクブレーキと太めのタイヤを活かし、オフシーズンは雨の日の通勤バイクとしての用途以外に、グラベルグラインダー的な散歩バイクとして使っている。そろそろ暑くなってきたので、ボトルケージが欲しいと思っていたところだった。
しかし正直なところ、ハンドルにボトルがぶら下がったスタイルは、どうしてもスマートとは思えない。
頂いたものにケチを付けるのは恐縮だが、クルマのエアコン吹き出し口に取り付けるドリンクホルダーのような印象。
見ようによっては、未舗装路の耐久レースだった頃のツール・ド・フランスを連想しないでもないが…
見た目の話はともかく、走行中に揺れて気になるのではないかと懸念していたが、思いのほか安定していたし、上ハンを握るポジションでもバッグは邪魔にならなかった。
ただし、上り坂でダンシングしたら膝に当たったので、本来はハンドルが遠いMTB向けかもしれない。
まとめると、ハンドル周辺の小物入れとしては非常によく出来た製品。
この手の定番はトップチューブバッグだが、本品のほうが容量に余裕があるので、補給食をモリモリ食べる食いしん坊には特におすすめ。
2個用意すればステムの左右に同時に取り付けできるし、何ならトップチューブバッグも取り付ければ潤沢な小物入れスペースが手に入る。
最初にも言ったが、素材から作りこみまでこだわりが感じられ、机の上に置いておくだけでも満足感が得られる。
例えばちょっと凝った輸入文具売り場に並んでいても不自然じゃないような製品。
値段だけ見ると(5400円)かなり高く感じられるんだけど、ショップで手に取れる機会がもっと増えれば、価格に見合った使い勝手や品質の高さを実感できるはず。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆ 位置的に仕方ないけど、膝に当たるのがちょっと難点。