購入価格 ~¥1000
ランチヒルクライマーに、「千葉の三名山」を聞いてみると、間違いなく入るお店だ。
そもそも「ランチヒルクライマー」が世界にどれだけ競技人口があるのかは未知数だが、逆説的な考え方で行くと、
「昼ごはんを食べる人はみなランチヒルクライマーである」と言えるだろう。
そう、皆量の多少はあれ、昼ごはんを登頂するのだ。
たまたま私の場合は「ちょっとだけ」量が多いだけのはなしだ。
この店は千葉県の飲食店の中でも老舗に入る。
大正年間から営業していたらしく、かなり驚きだ。
江戸川からだと、野田橋を渡り県道19号を東に、野田市中野台交差点を左に入り、ひとつ目の信号を右に曲がって400m弱だ。
説明を聞いてもわかりにくいかもしれない。が、一応江戸川からなら1キロ前後と立地は悪く無い。
店の外観は、写真の通り、「昭和の薫り」である。更に見ていただけると分かる通り、駐輪ラックはもちろん、店の入口は曇りガラスで中から外が確認できないという。自転車で来店するのには条件がちょっと悪いと言わざるをえない。
しかし、入り口左側が上がり座敷の入口になっており、こちらの窓は外が確認できることを考えると、複数で予約を入れると大体上がりに通されるので入口前につけるのが手ではなかろうか。
さて、肝心な話を忘れかけていた。
ヒルクライマーは獲得標高が多ければ多いほど達成感があるという。
ならばランチヒルクライマーは「獲得重量が多ければ多いほど達成感がある」と言えるだろう。
まだ私自身3回しか行ってないので多くのメニューを語ることは出来ないが、これからここを目指す皆様の助けになればと思う。
勿論画像は全て大盛りだ。普通盛もあるので、脚に自信のない方も大丈夫。
カツ丼(初級)
通常、カツ丼はよく蓋がされて出てくるが、カツ丼だと思ってたのが天丼だったりしてポルナレフ状態に陥ったことはないだろうか?
一日3食食べるとすると人生でおよそ8万食を食べるのだから、その中でこの「ポルナレフ状態」が万が一という数字であっても7~8回は遭遇する計算になる。
決して他人事ではないと理解して頂けるはずだ。
え?毎食カツ丼食べているわけではない?
しかし少なく見積もっても年間50食は丼ものを食べるだろう。
頻度で言えば週一だ。ない話ではなくなってくる。
その場合、一生に一度以上、万が一丼ものの中身がオーダーと違ってポルナレフ状態になる確率は、30%弱。
三人に一人はポルナレフだ。
しかし、この店で食べている限りその確率はほぼゼロまで下げられる。
何しろ蓋を開けること無く中身がはみ出しているのだから。
つまり、フタを開ける前にポルナレフ状態になることが可能なのだ。
「カツ丼だと思ったら天丼が来た」となっても、フタを開ける前なら覚悟もできているだろう。
そして如何なはみ出しているとはいえ相手は普通の丼、獲得標高も危険水域まで達することもない。安心して食べられる量だ。
オムライス(上級)
今度は蓋がないので間違いにはもっと早く気づくだろう。
それ以前に、コレを注文したことを間違いだったと後悔する方はいらっしゃるかもしれない。
見た目の美しさもさることながら、付け合せのナポリタンも下手すれば普通の店の一人前はある。
ただ、それでもこれくらいの量なら多分大丈夫。キャベツの消化速度だけ気をつければ、健脚さんなら十分登頂可能だ。
カツカレー(超級)
まずあなたはこの品が目の前に出てきた時に、三度驚くはずだ。
量が凄い。そして得体のしれないこぼれ方、更に、
食べるまでカツカレーかただのカレーかわからない、まさに
シュレーディンガーの猫ならぬ、シュレーディンガーのカツカレー。
このカレーファウンテンの中央をスプーンで刺して、カツをすくい上げた時、初めてカツカレーだったと理解頂ける筈だ。
そもそも福神漬は付け合せのはずだが、カレーの土石流によって下の皿に到達している。といいますか上の皿に残ってる量のほうが少ない。
否、もしかしたら量子学的にはその皿に福神漬があることは確認できても、最初からその皿に福神漬けが有ったのかもしれないし、流れたのかもしれない、それは作った店の人しかわからないのだ。
獲得標高はこの店で最高の2000g超。豪脚さんも大満足だ。
総じて味は結構よく、昔から地元の方に愛されているのが伺える。
江戸川を走って「たまには山も登ってみたい」と思ったらぜひ訪れて欲しいお店だ。
価格評価→★★★★★(かなり安い)
評 価→★★★★★(味も量もおすすめ)
<オプション>
獲得重量→ 最大2000g以上