購入価格: ¥1,620 (税込) ※3枚セットの価格
標準価格: ¥972 (税込) ※birzman公式サイトの価格
『ディスクブレーキのセンター出しやパッドクリアランスの調整に便利な工具』
■ TRP SPYRE-Cのパッドクリアランスの調整のために入手
私は「GIANT DEFY1 DISC」というメカニカルディスクブレーキが搭載されたロードバイクに乗っている。ディスクブレーキはパッドクリアランスが小さく、ホイールをクイックリリースレバーで締め付けて固定する際に、わずかなホイールのセンターのズレや傾きが、左右のパッドクリアランスの不均一を招きやすい。
場合によってはクリアランスの調整だけでなく、パッドとローターを平行にするために、キャリパーを取り付け直す必要も出てくる。DEFY1 DISCに採用されている「TRP SPYRE-C」ならこれらの作業が容易に行えるのだが、「birzman CLAM Disc Brake Gap Measurer」があれば、もっと簡単にすばやく作業することができる。
birzman CLAM DISC BRAKE GAP MEASURER
■ TRP公式動画にも登場する”CLAM DISC BRAKE GAP MEASURER”
「birzman」は自転車の工具やアクセサリーを扱うブランドだ。「CLAM DISC BRAKE GAP MEASURER」は、ディスクローターに挟んでキャリパーのセンター出しを行うためのツールだ。薄いステンレスの板が二枚貝(CLAM)のようにつながった形状をしており、この商品名の由来になっている。
私がこのツールの存在を、TRPの公式動画から知った。この動画では、SPYREのパッドをローターに平行にするためのキャリパーの再取り付けを、birzman CLAM DISC BRAKE GAP MEASURERを使って行っている。私はこれを見て、このツールならますます楽にSPYRE-Cの調整ができると考え、すぐに購入することにした。
使い方は、①キャリパーの固定ボルトを緩め、②ローターにツールを挿入し、③ブレーキレバーを握りながら固定ボルトを締め、④ツールをローターから外す、という流れになる。詳細は以下のパッケージの画像のとおりだ。
使用方法はパッケージに記載されている
薄いステンレスの板を2枚合わせたツール。板の厚みが0.15〜0.2mm程度
■ キャリパーの取り付けがほぼ一発で決まる ※TRP SPYRE-Cの場合
SPYRE-Cの取り付けにCLAM DISC BRAKE GAP MEASURERを使ってみると、ほぼ一発でパッドとローターが平行になり、パッドクリアランスも左右均等にすることができた。同じ作業はこのツールがなくてもできるが、こんなに薄いステンレスの板があるだけで、キャリパーの取り付け位置が決まりやすくなる。
私の場合は、SPYRE-Cの左右のパッドを最も縮めた状態にして、ケーブルアジャスターでケーブルを張ってパッドクリアランスを小さくし、その上でCLAM DISC BRAKE GAP MEASURERを挿入してブレーキレバーを握った。ある程度パッドクリアランスを小さくしておいたほうが、ブレーキレバーを握ったときに、パッドでローターをしっかりつかみやすいからだ。
ローターに取り付け、パッド間に挿入して使う
■ 左右のパッドを個別に調整してもセンターが出しやすい ※TRP SPYRE-Cの場合
その後、SPYRE-Cの左右の調整ボルトを締めて、パッドをCLAM DISC BRAKE GAP MEASURERに接触させ、パッドクリアランスを小さくする。ローターからツールを取り除いた状態ではパッドクリアランスが小さいので、ケーブルアジャスターを緩めてパッドクリアランスを少し大きくし、好みの引きしろに調整した。
SPYRE-Cは左右別々にパッドの微調整ができるのが長所だが、パッドクリアランスを左右均等にしたつもりでも、ローターがパッドに押されて片側に寄ってしまい、微調整を繰り返すことも多々ある。左右のパッドをこのツールに当てて調整すれば、ほぼ確実にセンター出しできる。
SPYRE-Cは左右のパッドクリアランスを個別に微調整可能。このツールがあれば、パッドクリアランスが左右均等になりやすい
■ 少々気になること
敢えて弱点を挙げるなら、作業中にツールがローターからぽろっと落ちやすいことだ。だが、このツールによる調整しやすさに比べれば大きな問題ではない。同様のツールに「grunge ディスクローターセンタリングツール」というものがあり、こちらの方がパッドクリアランスに挿入しやすく、ツールがキャリパーに引っかかって落ちにくそうだ。
もうひとつ気になるのが、このツールの販売価格だ。私が手に入れたものは1,500円(税抜き)だが、birzmanのサイトでは900円(税抜き)となっている。通販サイトでも販売価格はバラバラである。ひょっとしたら付属する工具の数が違うのかもしれない。
私が購入したものは3つ入りだった。birzmanのCHAIN KEEPERにも紐につながったものが1つ付属する
■ メカニカルディスクブレーキの調整の強い味方
birzman CLAM DISC BRAKE GAP MEASURERは、ホイールの着脱などに伴うディスクキャリパーのセンター出しや、パッドのクリアランス調整にとても便利な工具だ。これひとつあるだけで、作業時間をだいぶ縮めることができる。少なくとも、SPYRE-CのようなTRPのデュアルピストン式のメカニカルディスクブレーキにはオススメ。左右のパッドを個別に調整できるメカニカルディスクブレーキなら、TRP以外のブレーキでも強い味方になるかもしれない。
価格評価→★★★☆☆ (薄い板が3枚で1,600円…)
評 価→★★★★★ (TRPのメカニカルディスクブレーキの調整に最適な工具)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→ ー