購入価格: 完成車付属品
標準価格: ¥2,890(税込) ※VELO VL-1184の価格
『多めのパッドによって尻の痛みを軽減する快適性の高いサドル。実はVELO VL-1184と同一品』
■ GIANT DEFY1 DISC付属のサドル
私が乗っているロードバイク「GIANT DEFY1 DISC」には、「GIANT PERFORMANCE LITE D2」というサドルがついている。このサドルには特に何も期待していなかったのだが、実際に使ってみると、思った以上に快適だった。実はこのサドルはVELOのOEM品で、VELOのロゴのものなら購入することができる。早々に交換したので短期間の使用だが、インプレッションしてみたい。
GIANT PERFORMANCE LITE D2
■ 実はVELO VL-1184と同一品
GIANT PERFORMANCE LITE D2は、TCRやDEFYなど同社の多くのロードバイクに採用されているサドルで、SLRグレードやADVANCEDグレードまで幅広く用いられている。冒頭でも述べたように、このサドルはVELOのOEM品であり、「VL-1184」という商品名で販売されている。PERFORMANCE LITE D2は、GIANTの完成車のデザインにマッチするように、VL-1184の外観が変更されている。
フィジーク ARIONEのような前後に長い形状が特徴で、全長は約29.5cmとARIONEをやや下回る程度だ。サドル後部と先端は幅が広く、サドル後部が上向きに沿っているなど、ARIONEと異なる部分も多い。最も大きな違いはパッドの量で、一般的なコンフォート系サドルよりも少ないが、フィジークのサドルよりは多め。サドル先端の裏側は穴開き加工がされており、股間の圧迫を軽減する効果も狙っている。
DEFY1 DISCだけでなく、多くのGIANTのロードバイクに付属する (左)、実はVELO VL-1184と同一のサドル (右)
■ パッドの量が多めで快適。ペダリングも妨げない
このサドルの快適さは乗ってすぐにわかった。サドルの凹みの部分への尻の収まりがよく、広い座面とパッドの量は尻にかかる負担を軽減してくれる。DEFY1 DISCの振動吸収性の高さもあって、このサドルでも尻に痺れが出ることなく走り回る事ができた。しかも、サドルの高さや前後位置を大まかにしか調整していないにもかかわらずである。
サドルの幅はもう少し狭いほうがペダリングしやすいが、スポーツサドルなので邪魔になるほどではない。パッドの量は多めだが高反発で、ペダリングの力が逃げるほどではなかった。状況に合わせて前後に移動してポジションを変える事も可能だが、これに関してはフラットな形状のARIONEのほうが使いやすい。サドルレールの剛性は特に感じなかったが、快適性を重視してしなりやすくなってはいると思う。
DEFY1 DISCはアップライトなポジションを取れるロードバイクだが、サドル先端のパッドの量が多いので、前傾姿勢が深いと思われるTCRやPROPELでも快適に走行できそうな気がする。
ARIONEを思わせる前後に長い形状 (左)、サドルの幅は若干広め (中央)、サドル裏面の穴あき加工が痺れを軽減する (右)
■ 意外に高い実力を持つサドル
GIANT PERFORMANCE LITE D2は、パッドの量が影響しているのか、重量が333gとスポーツサドルとしては重めだ。だから、いずれ交換することになると思うが、快適性の高いサドルなので、交換はこのサドルをしばらく使ってからでも遅くはないし、次のサドル選びの基本になる実力を持っていると思う。
私はデザインを重視してフィジィークのサドルに交換したが、このサドルの見た目が気にならなければ、ずっと使うこともできるはずだ。完成車付属のサドルとしては優秀で、GIANTが多くのロードバイクに採用したのもうなずける。VL-1184なら高いコスパも期待できるだろう。
価格評価→★★★★★ (完成車付属品としての評価)
評 価→★★★★☆ (快適性が高い。デザインと重量で星マイナス1)
<オプション>
年 式→ ー
重 量→333g