購入価格: 完成車付属品 ※JensonUSAでは$9.45
標準価格: $13(JensonUSAやAmazon.com)
『特別な性能を感じないチェーンだが、用途とメンテ次第で長年使える』
■ 4年以上使ったGIANT SUITTO2のチェーン
私の家には家族で共用する「GIANT SUITTO2」というリア7速のクロスバイクがあり、「KMC Z72」という7速チェーンがついている。メンテナンスしながら4年以上も使い続けたチェーンだが、屋外保管していたSUITTO2のカバーが台風ではがれてしまい、雨にさらされて錆びたので、シマノのCN-HG40に交換することになった。今回はこのチェーンについてレビューしてみたい。

KMC Z72
■ プレートのZの刻印が特徴的
KMC Z72は6/7/8速用のチェーンで、GIANTの2016年モデルでは、女性向けラインLivのSUITTO Wのみに採用されている。GIANTの他のリア8速の自転車には「Z7」というものが使われているが、カラー以外の差はメーカーサイトを見てもよくわからない。
ただの薄歯のチェーンと思いきや、プレートの表面には大きく「Z」の文字が刻印されている。これはKMCの「Z BRIDGE SHAPE」というテクノロジーを表しているようだが、メーカーサイトを見ても、Z BRIEGE SHAPEの詳細は一切不明。チェーンの真ん中のZの部分を盛り上げることで、どのような効果があるのかは想像できない。
プレートの内側は大きくえぐれた形状(面取り?)になっており、変速の際のギアの歯先のかかりはよさそうだ。ただ、シマノと違うのは、このえぐれた部分がプレートに対して左右対称になっていないことだが、これが何を意味しているのかも不明。また、裏表や方向性もない。

交換後カットしたZ72
■ やはり普通のチェーン
実際に走行してみると、いろいろな意味で普通のチェーンだ。交換したCN-HG40のほうが新しい分、シャキッとした走りになるが、新品の状態のZ72と何ら差はない。ディレイラーはシマノALTUS、スプロケットはスラムという組み合わせだがちゃんと動作する。軽快車寄りのクロスバイクSUITTO2には、フィーリングやスムーズさはともかく、変速動作と潤滑性に少なくとも問題はない。
屋外保管でも自転車用カバーでしっかり覆って、チェーンオイルでしっかりメンテナンスしておけば、4年以上も使うことができる。さすがに台風の際の長時間の雨には耐えることはできず、気がついたときには真っ赤な錆びが発生してしまったが、ハードな乗り方をしないSUITTO2のような自転車なら、もっと長く使うこともできたはずだ。また、目視ではCN-HG40よりもアウタープレートがやや厚めで、伸びにくくすることで耐久性を高めていると感じた。

CN-HG40とフィーリングはあまり変わらない
■ 日常的な使用には十分な性能・耐久性
GIANT SUITTO2が軽快車寄りのクロスバイクということもあり、チェーンには高性能よりも十分な耐久性が求められていたのだと思う。自転車のメンテナンスを欠かさなければ、大切に長年使うことができるチェーンで、日常的な使用における耐久性は十分高いと実感した。ただ、日本では入手製が悪いのが難点。交換用にはシマノCN-HG40かCN-HG71で代用したほうがよさそうだ。
価格評価→★★★★★ (完成車付属品。海外では安く手に入るようだ)
評 価→★★★☆☆ (特別な性能は感じられないが、耐久性は高い)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→ ー