購入価格 ~¥1000
「白鳥」の名を持つ優雅な喫茶店である。
国道357号を東京から走ってくると栄町交差点を左折ですぐに見える。
江戸川から自転車でゆっくり走っても10分かからない好立地だ。
もうほぼ東京湾岸にあるのだが、ここは古より
「ランチヒルクライマー」の聖地である。
ランチヒルクライムという単語自体、聞いたことがない方の方が多いと思う。
勿論、私も初めて口にした言葉なのだが、ここは
「数多のヒルクライム(食事的な意味で)をこなした猛者が集う場所」なのだ。
とにかく獲得標高が半端ない食べ物が多い。
その中でも私が登坂した幾つかのメニューについて語ろうと思う。
キムチスパゲティ
(初級)
比較的簡単な、初心者におすすめのメニューだ。
これくらいならランチポタリングと言ってもいい。
獲得標高は1000g前後。足慣らしにはちょうどいいと思う。
ちなみに私はこのクラスだと「朝練」になる。
ええ、ちょっと獲得標高が低くて昼だと物足りないもので…
辛さは控えめ、とても食べやすい。
ナポリタンも同じくらいの量で結構美味しい。
ちょっとカーボローディングしたい方にはおすすめだ。
チャーハン
(初級)
これも「朝練」にちょうどいい感じだ。
豪脚な諸氏ならさしたる苦労もなく登頂可能だろう。
ここまでは初級だ。
ロングライドになる可能性もあるが獲得標高は1000gクラス。
ここを難なくこなして初めて中級以上への道が見えてくる。
勿論、見えてくるだけだ。
定食(普通盛り)
(中級)
そう、これがこの店のデフォルトなのだ。普通という単語の意味がよくわからなくなりそうだが、獲得標高は思ったほど高くない。
しかし、コースがトリッキーなので難易度は格段に上がる。
どうトリッキーなのかというと、
「おかずの量がご飯に比べて少ない」
という、わかりやすいものだ。それでも、おかずが切れたヒルクライマーの為に、店のおばちゃんはアップチャージ無しで味噌汁やお漬物を援護してくれたりもする。自分の食力さえ見誤らなければ十分登頂可能だろう。
オムライス
(上級)
ここで最も有名なメニューだ。私が食べた時は出来が良い日だったと思われる。
日によって枕のような形の日もある。
オムライスはそもそも酸味が強く、味が飽きやすいのでたくさん食べるのに向いてないのだがここでは大盛りになるとご覧の有様である。
過去に、何故か4人も同時に普通盛りを登坂している光景に出会ったが全員そうなん寸前だった。普通盛ですら普通の人には登坂がかなり難しいので、食力を鍛えてから挑んだほうが間違いが少ないと思われる。
形容しがたい白い塊…じゃなく、カレー
(上級)
写真を見てカレーライスと判った人はヒルクライムに相当慣れていると思う。
傍目には
ただの白い塊
だが、よく見ると脇にカレールーっぽいものが入っている。
だが、安心して欲しい。
このカレールー、表面に浮いているだけで底はごはんがしっかりあるのだ。
その代わり、別の器にカレーが盛られているので、ルーが足りないという致命的な現象にはなりにくい。
カツ丼
(超級)
そもそもこれは「カツ舟」じゃないか?という話もある。
間違えても「カツ海舟」ではない。
寿司屋では主に「特上」とかが入っている「船の形をした器」も、ここでは
「超級山脈」のための入れ物になるのだ。
勿論、このカツ丼、底までみっちりとひたすらご飯である。
迂闊に手を出すと帰れなくなる可能性が高い。
とてもランチでいただくものではないと思われる方も多いだろう。
だが、この店、営業時間が17時までなので、全て
ランチじゃないと食べられない。
という、色々疑問に思うところもあるが盛りだけは真実というお店だ。
これらのメニューが基本1000円以下で食べられる。コストパフォーマンスは抜群だと思う。
自転車で向かう場合、入口入って左の二人席が窓際なので、外の看板に地球ロックしつつその席で食べるのが選択肢としては最も良いと思う。
帰りに自転車に乗って帰ることだけが唯一の不安材料になると思うが、そこだけは豪脚でうまいことカバーして欲しい。
価格評価→★★★★☆(安くてお腹いっぱい)
評 価→★★★★☆(帰りが大変になりやすい)
<オプション>
実測重量→ 1000g超え多数