購入価格 ¥1250
『錯覚』という言葉がある。
脳が勘違いして本来あるべき感覚とは違う感覚にとらわれることだ。ということは懸命なCBNの来訪者に今更語るでもないだろう。
しかしその『感覚』、多くは視覚の勘違いである。
勿論、人間のインターフェイスに於いてもっとも重要なのは視覚なので、比率としては当然そうならざるをえないのだが、それにしても他の感覚に比べるといかな視覚が占める全感覚の割合の多さを持ってしても過剰気味であるといえるだろう。
他の感覚では、キャベツを切った音で殺陣の効果音を作ったり、プリンに醤油をかけるとうにの味がしたりという位で、ニッチな市場であることは否めない。
レビューに話を戻そう、否、まだ始まっていなかった事に気づいた。
けやき食堂は、流山街道沿い、東武野田線運河駅から歩いて5分程度の食堂だ。
野田の食堂といえば超有名な「やよい食堂」があるが、それはまた別の機会に。
近隣に利根運河が流れていて、春には咲き誇る桜が出迎えてくれる。
運河駅から利根運河を渡り、暫く行くと左にローソンが見え、その向かいに今回のお店、けやき食堂がある。
店はそれほど大きくないが、店前に3台ほど止められる駐車場がある。
駐輪ラックは無く、お店の人に断って敷地内に有る大きめの看板の柱に地球ロックするか、又はカウンターからなら道路に面して大きく透明な窓もあるので立てかける形で駐輪になるだろう。
ここの名物は「けやき丼」という、ご飯の上に千切りキャベツを載せ、その上に豚肉の味噌炒めを載せた丼ものだ。これがとても美味しい。
美味しいことは最重要だが、これで終わっては
「食べるために乗る」を自負している貧脚の名折れというものだ。
常日頃より、「1キロ未満はおやつ」と公言してはばからない私がありきたりな量で満足するはずがない。
当然のごとくデカ盛りなのだ。
勿論普通の方が小腹がすいた時に満足できる量からメニューは有る。
しかしここを「デカ盛りの店」として紹介するのだ。
どれくらいの量か、気になるでしょ?
気になるよね?
と、ついつい馴れ馴れしく語ってしまったが、要は私が見せたいのだ。
今食事を終えたばかりでお腹がいっぱいの方は注意して見たほうがいい。
これだ!
「けやき丼特特特特特特盛(トクロク)」。この店のフラッグシップだ。
総重量2.7キロ、威圧感さえも感じさせる佇まいは、
決して目の錯覚ではない。
直径20センチ以上の大丼に水平から見ても縁を上回る高さでご飯が盛られている。
そうなると肉が少ないのではと危惧される方もいらっしゃるだろう。
その点は安心して欲しい。
肉の部分は表面から見えるよりも若干深く、決して足りなくなることはない。
しかしこれだけの量だと、ちょっとやそっと美味しいだけだと食べきれないと不安に狩られる方もいらっしゃるだろう。
しかし、一口食べていただければ、その不安は杞憂に終わると確信されるはずだ。
味噌で炒められた豚肉は、味も濃すぎず薄すぎずで物足りなさや飽きを覚える前にどんどんご飯を体内に収納してくれる。
味覚に錯覚は少ないと言ったとおり、これも勿論錯覚ではない。
普段部屋の掃除や片付けが苦手な諸氏も、この時ばかりは、
驚くほどの収納名人
になれること請け合いだ。
そしてそこに添えられるキャベツの千切りがまたいい仕事をしてくれている。
味付けが程よくても油分で口の中がもっさりになるのをさっぱりしたキャベツの千切りが中和し、再び下顎のケイデンスは好調時を取り戻す。
そして更に嬉しいことに、生卵か納豆がサービスで付いてくる。
納豆も好物だがここは生卵を投入しすき焼き風の味わいに変化させることで、
食べ物から飲み物へとクラスチェンジが図れる。
勿論味噌汁にお漬物も標準装備。野菜(キャベツの千切り)も豊富で宛ら、
完全食
と言っても過言ではないだろう。
そう、気づけばあなたもプロトンの先頭でこの山岳を制し、マイヨ・ア・ポワに袖を通しているはずだ。
獲得標高2700gの超級山脈だが脚力…否食力に自信の有る方は是非登頂して欲しい。
最後になるが、ここで食事をすると50円のアップチャージでコーヒーが頂ける。
超級山脈を上り詰めた後のクールダウンにぴったりだろう。
価格評価→★★★★☆(量を考えればかなりお得)
評 価→★★★★★(文句なし)
<オプション>
年 式→
カタログ重量→ 2700g