購入価格: 無料 (アプリ内課金なし)
http://www2.mazda.co.jp/carlife/app/carpture/index.html言わずと知れた自動車メーカー、マツダが無料配布しているフォト撮影・編集用の無料アプリ。
私もごく最近知って使い始めたばかりなのですが、アップデート履歴を見るとデビューは2012/12。
面白いアプリなんですがもしかしたらあまり知名度は高くない・・・?
簡単にこのアプリの機能をまとめると、OS標準のカメラアプリから独立して写真撮影できる(水平計や露出固定、手ブレ防止等の機能付)だけでなく端末内に保存されている写真に様々なエフェクトをかけて保存することができます。無料アプリと侮るなかれ、これがめっぽう高機能で、一部はPhotoshopやIllustratorを駆使して施すようなレベルにまで達しています。
本来はマツダ車ユーザーに愛車をカッコよく撮影して楽しんでもらおうという意図の元開発されたものだそうで、CX-5やデミオなどマツダ車のシルエットが予め登録されていて、撮影アングルガイドやエフェクト使用例の解説に従って撮影するとプロに撮ってもらった様な写真が簡単に作れるというのが本来の使い方らしいのですが、搭載されたこれらのエフェクトツールは携帯端末内に保存されている写真に自由にかけることが出来ます。人・モノ・風景を撮影して色々遊べるので、本当に楽しいアプリです。
・OS要件と搭載機能
iOS7以上とAndroid2.3以上。レビュー時点では私はiPhone5s(iOS9.0.2)で使用中。iPhoneの他iPadやiPod touchでも使えるようです。
搭載されたエフェクトの種類をざっと挙げてみると・・・
・ボカシの調節ができるBokeh(適用範囲設定可)
・白黒コントラストを強調するRich Black&White
・指定した1色のみを残し他をモノクロ化するPart Color(画面上で任意選択可)
・静止物の周囲を流し撮り撮影のように加工できるDriveと、静止物自体に動きを与えるAfter Image(これも範囲設定可!)
・ボカシとフォーカスの調整で疾走感をもたせるZoom blur(焦点位置の移動可)
・チャートから色を選んで画像全体にフィルターをかけた様に加工できるColor Gradation
・カタログ写真のように艶を強調するCatalogue
・プライバシー情報を含む箇所をマスキングできるナンバープレート(挿入テキストは固定、範囲・向き・サイズは指定可)
*iPhone用、バージョン1.81時点。
と、プロがカタログ写真を作る際に使用するようなツールがズラリ。
加工できるのは当アプリで撮影した写真だけでなく端末内に保存されていてアクセスできる写真ならどれでもOK。個々のエフェクトの使い方は上でリンクを貼ったマツダのHPに動画付きでわかりやすく解説されていますので、使用前に一度見ておくことをオススメします。
ではここで、イメージをはっきりさせるため机の上をぶらついていた"はぐれメタル"さんにモデルになって頂きました!! (ここから後ははげしくバカバカしいのでおヒマでない方はテキトーに読み飛ばして下さい)
まずこちらがオリジナル画像、りりしいお姿ですね。
(添付画像のサイズに制限があるので解像度は落としてあります)
では、例のエンカウント時のメロディーを脳内で流しながらお楽しみ下さい!!
ピロリロリロリロリロリロ デッデッデッデッデッデッデッ デッデッデッデッ
(使用エフェクト: Zoom blur)
はぐれメタルがあらわれた!
(使用エフェクト:Part Color)
はぐれメタルはこちらがみがまえるよりもはやくおそってきた!
(使用エフェクト:Rich Black & White)
はぐれメタルはベギラマをとなえた!
numero_neroは50ポイントのダメージをうけた!
(使用エフェクト:Catalogue)
numero_neroのこうげき!
(使用エフェクト:After Image)
はぐれメタルはひらりと身をかわした!
ダメージをあたえられない!
(使用エフェクト:Color Gradation)
はぐれメタルのこうげき!
numero_neroに5ポイントのダメージ!
numero_neroはどくにおかされてしまった!
(使用エフェクト: Drive)
はぐれメタルはにげだした!
という感じで、延々と画像で遊ぶことが出来ます…
えー… ここで終わってしまってはただバカが一人遊びをしていただけってことになってしまうので、真面目なレビューをば。
まず使ってみた上で感じた感想などから・・・
・動作はサクサク、加工作業も簡略化されている
さすがに携帯アプリですからエフェクトの種類は限られています。ですがAdobeのクリエイティブツールを使うと時間がかかる上に面倒な加工が、予備知識ほぼ必要なしで直感的操作だけでサクッとかけられるのがこのアプリ最大の魅力。しかもPCやMacに繋いだりやたら重いツールを都度ダウンロードしたりする必要もなく、携帯端末内で完結してサクッと使える親切設計。さすがに画面の小さいiPhoneだと範囲指定などの編集作業が若干やりにくいと感じることもありますが、それらはハードウェア的な限界であってアプリのせいではありませんし、どうしても納得できなければ画面やカメラ性能の優れた端末を使うなり大画面のタブレットで使うなりすればカバーできるはず。納得どころか、使いやすさ・結果の面白さ・質の高さが非常に高次元でバランスされたツールセットがスマホで使えてしかもタダということを考えると、あまり文句を垂れていてはゾロアスターの神様のバチが当たるでしょう。
・撮影テクニックやノウハウがなくても楽しめる
撮影技術に関しては私は素人もいいところなので撮影機能に関する評価や簡易的なクリエイティブツールとしての性能評価を詳細に下す事はできませんが、うまく使いこなせば素晴らしいツールであるのは断言できます。私のヘタッピな写真でもエフェクトをかけるとそれなりに見えてしまいますし、操作も難しくないので撮影者の腕を問わないと言えるでしょう。オマケ的に使うのが当然という無料アプリに対する私の個人的な認識を根本から覆してしまった本アプリのパワフルさと面白さに、ただただ驚き、そしてマツダさんに感謝するばかり。
・ハードウェアへの負荷
iPhone5sで使っている限りは異様にメモリを消費して動きが止まってしまったり、動作が遅くなったりするような弊害は出てません。アプリ自体のファイルサイズも30MB未満とそれほど大きくはないです。ただ、動作中のCPUへの負荷は軽くないでしょうから、あまり長時間使っているとバッテリー消費が激しくなってしまうことでしょう。アップデートはぼつぼつ行われているようで、iPhone用の最新バージョン1.81ではこれといって大きなバグや不具合に私は遭遇していませんが、Androidバージョンでは一部動作が安定しない携帯端末もあるようです・・・そちらは未使用ですので、私からはコメントできません。気になる方はGoogle Play内のユーザーレビューを探ってみて下さい。
・改善が望まれるポイント
ひとつだけ。
おそらくメモリへの負荷を制限し動作を軽くするための仕様だと思いますが、加工後保存できる画像サイズが852×640と1704×1280の2つのみに限定されています。他のサイズも選べたら…私が気になっているポイントはそこだけです。
このアプリを使って何を撮るかは自分次第。ライド先で撮った愛車の写真をじっくり加工して壁紙にしたりあなパーに提出したりユーザー情報ページに載せたりするのをはじめ、ぼかし加工やナンバープレート加工を応用すれば散らかった部屋で撮った写真の見栄えを良くしたりプライバシー保護のため部分的に情報を消してレビュー本文中に挿入したり、などという使い方が出来るでしょう。想像力次第でユニークな写真がバンバン作れます。iOSの標準カメラと比較すると、露出が固定できたり焦点を固定したり簡単に行えるので使い勝手が優れているように感じます。画像ファイルの保存先は標準カメラアプリと同じなので、エフェクト加工を施した写真をどこへ保存したっけ、と迷うこともありません。
価格評価→★★★★★ ありがとうマツダ!
評 価→★★★★★ "素晴らしい"、それ以外言葉が思いつきません。
ファイルサイズ: 29.6MB