購入価格: ￥28,500 (税込) ※Rapha Cycle Club Tokyoで購入
標準価格: ￥42,500 (税込)
『街乗り向けなのに高機能。幅広い気温と天候に対応する万能ジャケット。洗練されたデザインも最高』
■ 憧れのジャケットを運良く購入
私は春秋のライドに最適なウェアをほとんど持っていなかったので、Raphaのウインターセールで3シーズン使えそうなジャケットを購入することにした。私が選んだのはRapha Hooded Rain Jacketで、発表されてからずっと憧れていたジャケットだ。Raphaのオンラインストアでは、私の欲しいカラーとサイズは早々に完売してしまったが、Rapha Cycle Club Tokyoで運よく手に入った。
Rapha Hooded Rain Jacket ネイビー
■ 都市の悪天候に対応するジャケット
Rapha Hooded Rain Jacketは、商品名こそレインジャケットだが、雨天や強風などあらゆる天候に対応するジャケットだ。Rapha City Collection 2014年秋冬モデルとしてリリースされ、普段使いとしても通用するデザイン性の高さが特徴。Rapha Race Capeにも用いられている防水加工を施した3層式ラミネート素材など、機能を高める技術が投入されている点も見逃せない。
フードはライド時の視界を妨げないようにできており、未使用時はロールアップして収納可能。裾には泥からズボンを守るベロも備えている。フードや袖口のリフレクターは被視認性を高め、ピンクの差し色はいかにもRaphaらしさを感じさせる。
折りたたみして収納可能なフード (左)
裾と袖のリフレクター (中央)
レターは前ポケットの中にある (右)
■ Hooded Rain Jacketのサイズ感 ※重要
私はRaphaのトップスは、ジャケットもTシャツも全てSサイズを着用するが、Hooded Rain JacketもSサイズでジャストフィットだった。City Collectionらしく身幅にゆとりがあり、ゆったりした着心地だが、意外にすっきりしたシルエットに仕上がっていると感じた。なお、ウエスト部分はドローコードで調整可能だ。
私が所有するRaphaのジャケットの中では最も身幅が広く、Rapha Track Jacketのような厚手の生地のウェアを中に着ても着ぶくれが目立ちにくい。だから、中にウェアを着込むことを考慮して、ワンサイズ上にする必要はない。このジャケットは肩幅も大きめにできており、ワンサイズ上にすると肩の部分が下がるだけでなく、袖丈も着丈も長くなって完全にシルエットが崩れるだろう。
Sサイズのサイズ感。肩幅も大きめでゆったりした着心地だ ※モデルのLZは身長177cm、65kg (左)
Hooded Rain Jacket Sサイズの寸法 (右) ※素人採寸につき誤差あり
■ コーディネートしやすいデザイン
Rapha Jacket Guideには推奨のコーディネートが紹介されており、おすすめはRapha TrousersまたはJeans、メリノ素材のミッドレイヤーとなっている。もちろんRaphaのウェアとの相性は抜群だが、普段着を中に着ても良いし、Levi’sやEdwinのジーンズにだって合わせられる。また、ヘルメットやグローブにも合わせやすく、自分なりの街乗り向けコーディネートを作るのが楽しい。カラーのネイビーのおかげもあるが、Hooded Rain Jacketはシンプルで着回しやすいのがポイントだ。
ネイビーとピンクで統一したコーディネート
■ 中に着るウェア次第で幅広い気温に対応
Hooded Rain Jacketは、柔らかい生地の感触こそRapha Classic Soft Shell Jacketに似ているが、生地が薄い分だけ保温性はやや低い。その代わり中に着るウェア次第で、真冬から春先までの幅広い気温に対応できる。
東京なら真冬でも厚手のミッドレイヤーを着れば保温性を補うことができるし、3月中旬には薄手の長袖インナーでちょうどよくなる。ただし、袖の部分は冷えを感じやすく、気温によってはアームウォーマーが必要になってくる。4月の下旬になるとさすがに蒸し暑くなり、薄手のウインドブレーカーなどに切り替えた方が快適になる。
個人的には、10〜20℃くらいが快適に使える温度であると感じている。気温が一桁でも対応可能だが、確実に保温するには着ぶくれを覚悟する必要があるので、私はClassic Soft Shell Jacketを使っている。また、Tシャツを中に着れば25℃くらいまで対応できそうな気がするが、不快感は少なくても快適とまではいえないかもしれない。
■ 非常に高い防風性と十分高い透湿性
Hooded Rain Jacket単体での保温性はまずまずだが、防風性の高さは特筆すべきものがある。このジャケットを購入したのは1月下旬で、下に長袖インナーだけではさすがに寒かった。それでも、冷たい風が侵入しなかったおかげで、思ったよりも身体を冷やさずに済んだ。しかも、このとき川の土手の強い向かい風の中を走ったので、非常に高い防風性を実感することができた。
生地の透湿性にも優れており、高いスピードで体温が上がっても蒸し暑さを感じにくい。また、レーザーカットのベンチレーションホールでは十分な通気ができないと思っていたが、身幅の広さのおかげもあって、取り込んだ空気をウェアの中に素早く行き渡らせやすい。他のウェア同様、フロントのジッパーを下げると手っ取り早くクールダウンできるが、このときも身幅の広さが有利に働く。
脇の下のレーザーカットのベンチレーションホール
■ ライドの動きを妨げにくい
生地は適度にコシがあるが柔軟性も備えており、ライドの動きを妨げにくい。また、広い身幅とすっきりしたシルエットを両立させることで、風による生地のバタつきを見事に抑えている。積極的にドローコードで調整する必要もほとんどなかった。また、Rapha Pack Jacketでは気になった袖のバタつきもほとんど感じられなかった。もちろん、下ハンの深い前傾姿勢でも全く問題はない。
ドローコードで裾を絞ることが可能
■ 高い防水性が期待できる
雨天走行はしていないので、防水性については検証していない。Rapha Race Capeと同様の高機能の生地、縫い目の止水加工など防水性を高める作りになっている。止水ジッパーは採用されていないようだが、ジッパーの裏側にフラップを設けたり、ジッパーが表に出ないようにして浸水対策をしている。Classic Softshell Jacketと同等以上の防水性を期待でき、突然の雨でも短時間なら十分対応できそうだ。なお、このジャケットは雨天専用ではなく、様々な天候で快適性が得られることは前述の通りだ。
縫い目の止水加工 (左)
尻を泥から守るベロは収納可能 (右)
■ フードの出し入れで外観が変化
フードは折りたたんでストラップで止めれば、襟の内側に収納できる。フードを出し入れすることにより、ジャケットの外観がガラリと変わるのが嬉しい。私は被視認性を期待してフードを出したまま走ることが多いが、バックパックを背負う際は邪魔にならないようにフードを折りたたむことが多い。ちなみに、フードを出しても風で邪魔になることはあまりなかった。
ただ、折りたたんだフードが前から見て目立つのが少々気になる。ここは折りたたんだフードがすっきりまとまる工夫が欲しかった。また、風の侵入を防ぐためなのか襟は高めで、KASKのヘルメットではアジャスターが干渉したり、引っかかったりすることがあった。一方、ダイヤル式のアジャスターが搭載されていないGIROやCARRERAの街乗り向けヘルメットでは全く問題ない。
フードを収納した状態
■ バックポケットは存在しない
他のCity Collectionのウェアと同様、Hooded Rain Jacketにもバックポケットが存在せず、フロントポケットの容量が大きくなっている。これは普段着としてのシルエットを重視し、街乗りにはバッグを持ち運ぶことを前提にしているのかもしれない。本当に理由はわからないが、RaphaはCity Collectionのウェアでバックポケットを備えない姿勢を一貫して貫いている。また、胸のポケットにはスマートフォンなどを収納できるが、ジッパーがもう少し大きければ出し入れしやすくなったと思う。
バックポケットがない代わりに、フロントポケットの容量が大きい。胸にもポケットがある
■ 高い耐久性が期待できる
店員の説明によると、他のRaphaのジャケットと同様、Hooded Rain Jacketも雨天走行や洗濯の繰り返しで、徐々に防水性・撥水性が低下してくるとのことだった。機能を維持したまま洗濯するには、Rapha Apparel WashとApparel Re-Prooferが必要になる。まだ全然汚れていないし、雨天走行もしていないので、これらを使うのは当分先になりそうだ。
生地や縫製の丈夫さはさすがRaphaのジャケットといったところで、数カ月程度の使用では、生地の破れや糸の解れは一切ない。耐久性の低さに関係する何らかの前兆も見られず、Classic SoftShell Jacketと同様にデリケートな取り扱いを要求されることもない。
■ 3シーズン使えるオシャレな万能ジャケット
Rapha Hooded Rain Jacketは、商品名こそレインジャケットだが、決して雨天にしか使えないレインウェアではない。保温性、防風性、透湿性、防水性を兼ね備え、幅広い気温と天候に対応する万能ジャケットだ。Rapha Race Capeを使っているだけあって、街乗り向けでありながら高機能で、高いスピードでの走行にも十分対応できる。加えて、Raphaらしさのあるハイセンスなデザイン。Hooded Rain Jacketは、私の中で一番のお気に入りのジャケットになった。次のシーズンに着るのがとても楽しみだ。
価格評価→★★★★☆ (セール価格ではかなりお買い得。Rapha Classic Softshell Jacket以上の満足感)
評 価→★★★★★ (幅広い気温と天候に対応し、デザインも素晴らしい)
<オプション>
年 式→2014年
カタログ重量→ ー
