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シングルスピード29erを得意とするアメリカンブランド、Vassago(ヴァサーゴ)のフラッグシップモデル。
Vassagoは、29erならではの走りを考え、低いBBと長いチェーンステーにより登りのトラクションを重視したWetCatジオメトリが売りの一つだが、
アメリカ国内で生産されるBlack Labelシリーズの、Optimus Ti(3-2.5チタン)とVerhauen(トゥルーテンパーOXプラチナム)についてはレースを主眼においたFastCatジオメトリが採用されている。
Optimus Tiはパラゴンのスライダーエンドを備え、シングルスピードでもギヤードでも乗れる自由度の高いバイク。
パラゴンのエンドはSS、ギヤードに加え対応ハブもQRから各種スルーアクスルまで幅広いラインナップがある。
ヘッドチューブは44mmのゼロスタック規格で、ヘッドセットを選べばテーパードフォークにも対応する。
この先10年は規格で困らない。
アメリカ国内でハンドメイドされているフレームは溶接も丁寧で造りは非常に良い。
リンスキーあたりのOEMかと思っていたが、違うらしい。
29erは初めてだったが、大径ホイールのお陰で走破性は抜群。濡れた根っこもバイク任せで進んでいける。
接地が安定している印象で、トラクションをかけやすくタイヤのグリップの割には登りやすい。
一方、小回りは効かない。タイトコーナーは苦手で、狭い切り返しではバイク自体の全長の長さもあって取り回しが悪い。
ラインを選ぶ26インチとは違い、大胆なラインどりで直線的に走破する走り方がマッチする。
スライダーエンドの固定はM6ボルト2本だけで、緩んでズレるトラブルを心配していたが、全く問題なし。エンド位置決め用の押しボルトが効いている様子。
このフレーム、しなりが絶妙で、重たいギヤでもダンシングでリズムよく登れる。
第1回王滝100kmSSでの勝利に大きく貢献した。
こういう味付けの良さは、SSを得意とするメーカーならではなのかな、と思ったり。
シフトワイヤーがダウンチューブ回りで泥の侵入が心配なのと、
チェーンステーとタイヤのクリアランスが少ない点だけが気になるが、
トレイルライドにもレースにも、ギヤードでもシングルスピードでも幅広く楽しめる、とても満足度の高いバイク。
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★★☆
年 式 2014
実測重量 1802g(Mサイズ)