購入価格 ¥3500
eBayで販売している超軽量スキュアー。
「締まりの悪い軽量クイックを使うくらいなら、ボルト締めのほうがさらに軽いし固定力もあるのではないか」と思い購入してみた。
実測重量は前後合わせて27g。軽量クイックの片側の重量である。

この時点で相当なヤバさを感じる。
細部を見ていくと、ギリギリまで肉抜きされたナットと、スチールながら細径のタケノコバネ。
摩擦を減らし安定した締結を得るための真鍮ワッシャーに感心するものの、
バテッド加工されたシャフトにはため息と同時に変な汗が出る。

あまりにも華奢な造りに若干引きながら試してみる。
いちいち工具が必要というのは、いざ使ってみるとなかなか不便。クイックリリースの利便性に慣れきっているな、と実感。
4mmのアーレンキーで締めていくと、シャフトがねじれる感覚が伝わってくる。
どこまでも締められそうだが、ねじ切っても困るので程々に。
走ってみると、あからさまな固定力不足は感じないものの、頭の片隅に不安がよぎる。
フレームとホイールを固定する要としてはあまりにも不安。使うならせめて、バテッドしていないものを選びたいと思った。
軽量クイック・スキュアーに共通しているが、ナットの菊座のエッジが殆ど無いのも気になった。
シマノ、カンパ、マヴィックといった大手や、DTのRWSなど、固定力に定評のある製品はみんなここがエッジの立ったスチール製パーツになっていて、ドロップエンドに食い込んでズレを防ぐ。
個人的な見解だけど、菊座ナットはカムの造りやシャフトの太さと同じくらい大事だと思う。

左はシマノ 右は本製品
ともあれ、心を病み肉体を蝕む軽量パーツの真髄を安価に感じられるパーツである。
高性能で信頼性も高く、それでいて軽量な現代のハイエンドパーツに慣れきった体には良いスパイスになると思う。
…使いたくないけど。
価格評価→★★★☆☆ 割安感はあるが…?
評 価→★★☆☆☆ 使用にあたってはかなり不安が伴う
カタログ重量→ 30g(実測重量 27g)